タイヘンですね。
同居人、マイクの家族がアメリカからやってきた。
彼らはベルリンの飛行場を使うので、マイクはわざわざベルリンまで家族を送り迎えしなければならない。
アーヘンからベルリンまで車で5時間くらい。
そんなマイクに私は、
"Wow! A lot of Work!"
…と、言った。
家族のためにベルリンまで運転するなんてタイヘンだね!という意味を込めて言ったのだが、マイクはキョトンとして、「なんで?」と私に言う。
「だって、ベルリンまでわざわざ往復するんだよ。タイヘンじゃん!」
…そう答えたら、
オレ運転好きだし、ぜんぜん大変じゃないよ。
5時間なんて余裕だし。
と。
そしてハッとした…。
そりゃそうだ…
彼はアメリカ人、アメリカでは長時間運転するの結構当たり前。
そもそも、彼の仕事は車のテスト走行をする仕事で、毎日長い時間運転してるわけだ…。
そんなことよりなにより…
せっかく家族かわざわざそろって遊びに来ているのに「タイヘン」も糞もないわけで…。むしろ、久々の家族団らんなのにそこにガイドしたり、運転したり…で、カラダ的には疲れるかもしれないけど、そこに「タイヘン」はないよね…と、自分の発言をとっても後悔した。
私は本当にこういうコミュニケーションがへたくそだなぁと思う。
何か話さなきゃと、つい「タイヘンですね」って言ってしまうクセがついているように思う。
日本だと「タイヘンですね」は何だかあいさつ代わりだったような気がする。
いつもお仕事遅くまでタイヘンですね。
忙しいんですか、タイヘンですね。
赤ちゃんが産まれたとか、結婚式だとか…お祝い事でさえも…
赤ちゃんが産まれた!これからタイヘンですね!
結婚式の準備タイヘンですね!
ううむ…。
そもそもタイヘンってなに?
タイヘンの基準って何?
ともあれ私はなんだか、マイクにとっても失礼なことを言ったような気がして、どうしてもっと気の利いた事言えないのかなぁ…
せめて、ポジティブな内容を言えばよかった。
わー、いろいろ案内できて、楽しみだね!
久々の家族と会えてうれしいね!
双子の姉妹めっちゃ似てるね!
(マイクの妹たちはツインズでマジ似てた…。けど、それに対しても気の利いた言葉はかけられなかった…。あんま関係ないか…。)
久々の団欒、楽しんでね!
今考えたら、もっと言えたことはたくさんあったじゃないか…。
どうして私ってこんなネガティブ思考なんだろう…。
だからいつまでたっても、なかなか打ち解けられないんだろうな…。
もうここに住んで、一年経つのに。
とかとか、なんだかいま、とっても自己嫌悪な状態に陥っている…。
タイヘンということば、どう思いますか?
普段結構口にしていませんか?
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