エンタメは私生活の一部。先見の明を持つキャスティング・プランナー、熊澤萌。

2023年10月20日 12:00

──簡単な自己紹介と担当業務について教えてください。

2023年8月に入社しました、熊澤萌と申します！

現在、私が担当している主な業務内容としてはキャスティングに関するものがほとんどです。
有り難いことに案件が非常に多く、とにかく積極的に取り組んでおります。
前職のエイスリーというキャスティング会社ではタレントさんだったらタレントさん担当・インフルエンサーさんだったらインフルエンサーさん担当みたいな形でそれぞれ専任のスタッフがいる体制だったので、自分が携わっていたタレントさん以外のキャスティング経験はほとんどなく新しい挑戦です。

タレントさんの(SNS)投稿案件とかは進行したことがあるのですが、インフルエンサーさんの提案をしたり、コアなジャンルの投稿をしている方を探す…みたいなことは正直これまでやってこなかったので、チャレンジしています。

あとは、今期の自身の目標でもあるのですが、仕入先の情報だったりとか、あまり情報として社内整理されていない印象なので、キャスティング会社出身という強みを活かし、そのあたりを整備していくというのは案件進行とは別で社内業務として進め始めております。

──FOR YOUに入社するまでの経歴を教えてください！

前職はエイスリーというキャスティング会社で約3年間働いていました。
そこではタレントさんまわりのキャスティング業務を担当していて、その前はTYOという映像制作会社で4年間、CM関連のPMおよび制作進行を担当していて、さらにその前はリクルート商材の専売代理店で約1年間、営業をしていました。

──FOR YOUに入社したきっかけや決め手を教えてください。

きっかけとしては前職のエイスリー時代から同期として仲が良く、FOR YOUに転職していた小林さんと飲んでいた時に、「良い会社だよ。もし転職に悩んだら中の人を紹介するね。」という軽いお話を頂いたことが始まりです。
エイスリーもとても良い会社で、大事な後輩たちもいたので、自分がいつかどこかに転職するとしても、迷惑をかけるのは最小限に抑えたいなと思っていたこともあり、自分のキャリアと向き合うことが後回しになってしまい、声掛けを頂いてから入社するまでには約1年ぐらいかかってしまったのですが、それでも待っていてくれたこともありこの度入社に至りました。

FOR YOUという会社自体は以前から知っていて、元上司がジャパンカルチャーというユニットでFOR YOUから声優さんのキャスティングの依頼を受けていたことや、峯尾さんのご兄弟がエイスリーに入社されたことなど、そういったいくつか話題があり、会社の存在を耳にしていました。
その後、何度かメンバーと食事に行ったりして最終的に入社を決意しました。
エイスリーに私が入社した時は社員40人くらいでしたが、今はおそらく
倍くらいの人数が在籍しているので、会社が急成長しているタイミングで3年間経験をさせてもらえたことは非常に貴重だったと思っています。

入社を決めた一つの要因として、制作にいた時も思っていたんですけど
個人的には「つぶしがきかない」っていうのは思っていて、転職するとなると基本的には制作会社からまた別の制作会社に行くか、代理店にステップアップするみたいな選択肢しか思い浮かばず…いきなり違う会社でプロデューサー職に転身できるのかっていうと、それこそベンチャーじゃないと難しかったり。
自分が思い描く未来に向けて、じゃあ次何やろう？って思った時に苦労するかもな…と思ったんですね。同じくキャスティングディレクターに関しても、キャスティングだけやっている人だと、きっとキャスティング機能のある代理店や事務所に行く以外に、正直選択肢がないかなと思っていて。
でも、キャスティングっていうこと自体は好きだしずっと続けていきたいっていう気持ちがあったので、続けつつ何か新しい分野にも挑戦したいと考えていました。
FOR YOUの話を聞いたとき、そういった可能性が大きく広がる可能性や環境が整っていると感じてこれが大きな決め手となりました。

後輩やメンバーから信頼され、慕われる「長女タイプ」

──私は社内で一番 ◯◯！と自信を持って言えるところはありますか？

正義を通すことに自信があります。
放り出さない粘り強さとも言えるかもしれません。

これまでの経験でそうだったのですが、この業界では人間関係の壁にぶち当たることもあるかと思います。
時には難しい局面に立ち向かうこともあり、トラブルも多々あると思っています。私はそういった状況においても、ストレスに負けない強さを持っています。厳しい指摘を受けることも多々ありましたが、常に精神的には落ち着いていられました。
制作の際には、NGを出す役割を果たすこともありましたし、エイスリーの時にはトラブル案件の対応に赴くこともよくありました。

そのような状況にも果敢に立ち向かう役割を担ってきました。
さらに事態を悪化させることもありましたが、それでもお客様がその後も依頼をしてくださることがあり、恐らく“真摯に向き合ってくれる姿勢”を評価してくれたのだろうと思っています。

──仕事をする上で大事にしていることはありますか？
部署を問わず、少人数での飲み会などはよく行っています。
会社って普段話さなくても、いきなりプロジェクトで一緒になることって多いと思うのですが、日頃から普通に喋れるくらいの関係性だと仕事も一緒になったときにやりやすい環境の方が絶対に良いと思ったりするので、ランチやご飯もできる限り行きたいなとか思っていたり。それは大事にしてることかもしれません。

あとは、ある程度やっぱり自分の意見を持ったり困っている人にちゃんと喋りかけるってことですかね。
例えば会社に最後まで1人で残ってる子がいて、明らかにやばそうな顔してる人とかたま〜にいるじゃないですか（笑）
今この会社に行ってからはまだ目撃してないですけど、その状況を同じチームの先輩とかが放置して帰ったりとか、自分の仕事が終わったからそっち手伝おうみたいにならず1人で取り残されていく人とか、きっとどこの会社にもいるんじゃないかと思うんですよ。自分の仕事が終わったら帰っても良いし仕方ないことだと思うのだけど、本人にとってはしんどいので、そういう人にはちゃんと話しかける。心配りや責任感は、私の性格の一部だと思います。
面倒見良いねとか責任感強い、長女だねってよく言われますが
以前の職場が、このような声かけを重視する会社だったのでその文化を吸収し、今でもそれを実践しています。

──FOR YOUの好きなところはありますか？

語弊を生むかもしれないですけど、会社としての雰囲気や文化が、非常にしっかりしていると感じていて、これは決起会や普段の会議を通じて、“あるべきベンチャー企業の姿勢”を示していると思います。

投資的というとあれですけど、お金の部分が少しざるになったりとか
クオリティにかけすぎると、そこが破綻してったりとか、結構そういうのってどこの企業にもあるのかなと思っていて。
もちろん目標の数字というのはどんな会社でもあると思いますし、そこを達成するためにどうしていこうみたいなのは、おのおの感覚であると思うんですけど、経営陣がそれを実現するためにどのような考え方を持っているのか、その意識が全員で共有されているという状態は素晴らしいことだと思います。

何だかよくわからないけど、こういったプロジェクトはあるっぽい。
ここにいるメンバーの人たちで何かが進んでいるっぽい。とか、人が増えれば増えるほどそういう事象って起きると思っていて。
こういうことやってるから、みんな知っててね！っていう、意外とそういう時間が取れてなかったり、きちんと社内に伝わってなかったりすることって多々あるので、みんなが集まる場で揃って聞いたり、認識合わせみたいな時間を取っているっていうのは、すごく良い会社だな〜と思いましたね。

あと私が良いと感じたのは、会社全体が勉強や新しい試みに対して積極的であることです！
それこそ勉強会を自分たちでやったりとか、どの広告賞出す？とか。
ある意味業務時間外の自分たちの成長に繋がるようなことを前向きに皆さん取り組んでるんだなって。
広告っていう業界が私もすごい好きだから、これだけ形は変えながら今もいるんですけど、自然と取り入れるみたいなことが多分多くて、本を読もうとか、宣伝会議見ようとか、日常の中にそういうのって自ずと組み込まれていくしタレントさんのキャスティングだったらドラマをやっぱり全部見ないとな〜とか思ったりするんですけど、こう一歩踏み込んで、これもやってみよう！あれもやってみようっていうふうに今までなってなかったんで、
みんな偉いなー（笑）って思うし、自分も実践していかなきゃと焦ります。

──休日の過ごし方や趣味、現在ハマっていることはありますか？

ドラマ見て終わってる休日がとにかく多いですね。
Filmarks書いているので、記録を残していたりします。
飲んでいることも多いですかね…海賊ぐらいたくさん飲みます！（笑）
あとは1人でサウナに行ったり、ライブも行きます。インドアもアウトドアも常にエンタメに触れて過ごしている気がします。

今年の夏でいうと、去年話題になった「私たちの青い夏」っていう海外ドラマが先週完結しまして、毎週一話更新だったので、先週まではそれを毎週観ていました。
少し前には、シーズン3・4の放送が決定したNetflixのオリジナルドラマで、「ジニー&ジョージア」っていう作品を観てました。

これから絶対売れるっていうChevon（シェボン）さんというバンドにもずっと注目してて。
この数ヶ月というか、去年の9月ぐらいから絶対売れる！って目をつけてるんですけど、結成2年目のバンドで最初YouTubeチャンネルで見つけたときは確かまだ登録者数6000人ぐらいだったんです。ここ数ヶ月で伸びてて3万人になってて今度ドラマの主題歌もやるんですよ。絶対にくると思います！

正直エンタメ以外にあんまり興味がなくて。生活の一部です。
地下アイドルのライブに誘われて行ったんですけど、そのうちの1人の女の子が何か気になってSNSを探したらnoteがあって、その子の記事を読んだらすごい文章が良いなーと思って。ライブに誘ってくれた人に、あの子のnote良かったですってLINEしたら、そんなとこまで見てるの（笑）みたいな！
それくらいミーハーだし、そもそも興味がないとこの業界や仕事自体難しかったかなと。

タレントさんのキャスティング、次なるスターの発掘はお任せあれ。

──最後に今後の目標は何ですか？

現状インフルエンサーさんのキャスティングが主力になっていると思うのですが、たとえば今後タレントさんまわりのお仕事とか、大きい広告案件の提案機会があった時にぜひ率先してやりたいなと思っていて。
インフルエンサーさんの案件ってこの世の中に割と多いじゃないですか。
でも、企業の上層部の方々などに見せたとき、あんまりピンとこないみたいなことがあって。結構ネームバリューある人を起用したんだよみたいなことってよくあると思うんですよ。
でもやっぱりタレントさんって、テレビに出られてたりOOHなどで認知されているので、皆さんこういうことできるんだ！という感動があったりして。

あとは、タレントさんって現場ももちろんありますし、目に見えないルールみたいなことが芸能事務所の中には割りといくつか存在していて。
そういったことを踏まえてスムーズに進行するといったところでは、私がお力になれるかなと思っていますね。
制作も4年やっていたので、進行まわりの案件、編集とかも一通りはできるので、キャスティングの仕事だけに限らず、FOR YOUだからこそ各ジャンルで還元できたら良いのかなと思います。

自分自身が目指す方向性として、“全ジャンルできるキャスティングディレクター”になりたいんです。
だから今は、タレントさんしか担当してこなかったのをインフルエンサーさんの幅を広げたり。ゆくゆくは、それこそドラマとかもやってみたいし、映画のキャスティングなんかもいつか出来たらなと。
あと、いずれはタレントさんの発掘もしてみたいですね。
スカウトというか…TP（タレントパートナー事業：FOR YOUの芸能事務所機能）にも関わる仕事をしてみたい。

私、これから伸びるんじゃないかという逸材を見つけるのは早いほうだと自分で思っていて。周りからも見つけるの早いよね！って言ってもらってます。
あいみょんさんのライブに行ったのも10年近く前で、それもライブハウスで、まだワンマンとかじゃなくて対バン形式で3〜4組出てるやつに出てました。

King Gnuさんも、改名したてのタイミングで私も2列目とかで見ていたんですけど、急にボン！と売れたし。
最上もがさんのお披露目のライブに行ってたんですけど。でんぱ組加入するってなったときに、きっとこの後すごいことになるぞ…って思ったんですよ！

キャスティング会社の人の目って、きっと事務所の人とはちょっと違う部分もあるんだろうなと思ったりするときがあって。

この子絶対人気になりそう！って、何かそういう目線を持ちながら新しいタレントさんもを探してみたいです。
キャスティングはこれからもやっていたいんですけど、やっぱり“次の誰か”も発掘してみたいなって。