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事務局服部、別府にオールタイム車までリアルZEHの家を建てる② 2023年夏の報告

こんにちは。Forward to 1985 energy life事務局の服部です。
2023年3月の記事でご紹介した『1985House in 別府』(←私の自宅)ですが、住み始めて8ヶ月が経ちました。

そこで、今回はこの夏にエネルギーが自給自足できたのかご報告したいと思います。


1.エネルギーの流れ

まずはじめに1985House in 別府のエネルギーの流れをご紹介。

何はともあれエネルギーを自給するということは、最初に発電をしなければいけないので、スタートは一番左の「発電」です。
その発電した電力がまず家に入って、家の中で動いている家電などに使われます。これが「自家消費」です。
そして、余った電気をまず電気自動車(EV)に蓄電します。
さらに、EVに充電し終わったら家の中に固定で置いてある蓄電池に充電します。
それでも余ったら九州電力に売電します。

このように、自家消費+EV+蓄電が発電量を上回らず、売電できている状態だったら自給自足できているということになります。

2.発電量

ということでまずは発電量です。早速実測値をご覧頂きましょう。

3ヶ月の平均は605kWh。建築前の試算(NEDO MONSOLA-11による)では夏647.28kWh/月発電するということだったので、6%ほどの誤差はありましたがほぼ試算通りと言って良さそうです。

3.消費量・売電量

続いて自家消費・EV蓄電量・蓄電量・売電量です。

全ての月売電できているので自給自足できた!と言いたいところなのですが・・・細かく見ていくと・・・

買電してしまっているところがあります!(水色の部分)
まず毎日600Whぐらい買っているのは、これV2Hの宿命で、現在日本で販売されているV2Hができるパワコンでオフグリッドできる機種がないのです。そのため、必ず系統電力(九州電力等)と連携させなければならず、そして系統連系しているシステムで蓄電池から家に電気を供給するときは、系統に逆潮流させないために微量に系統から電力を入れなければいけないのです。

600Whということは約11円なので、まぁこれは仕方ないと諦めています。
これをしないと電気自動車が使えず、ガソリンを買ってCO2を排出しなければいけなくなってしまうので。

で、問題は27・28・30・31日のドーンと大きく出ているところです。
これは単純で、車移動が多かったのが原因です。
来客が続くと昼間に出かけているのでEVに充電ができず夜系統から電気を買わざるを得ないんですよね。。

来年は来客が繋がらないようにして、このドーンを無くしていきたいです。

ちなみに3月の記事で「家の中で使う電気を徹底的に試算した」と書いていましたが夏の試算はこんな感じでした。

1日の家の中での電気消費量は合計8.26kWhと試算

実際はどうだったかというと、8月の1日平均使用量は5.18kWhだったので、試算よりだいぶ少ない電力で暮らせていました。

内訳を見てみると、エアコンが1日5.1kWh使用する試算だったところが、2kWhしか使っていませんでした。

エアコンが効率よく働くよう、暖冷房能力設定プログラムでしっかり計算してエアコンを選定したことと、パッシブデザインによって窓からの日射が少なかったこと、外壁屋根をシルバーにしたり断熱材をしっかり入れたことで表面温度が低かったこと、土間の蓄熱などの効果でこのような結果になったと推測しています。

結論は

ということで、「2023年の夏に1985House in 別府がエネルギー自給自足できたのか?」は、できたとも言えるし、できなかったとも言えるという結果になりました。
月単位で見ればできていましたが、日単位で見ると車の使用量が多く夜に買電してしまったところがあったので、そこが改善できれば来年は完全自給自足できたと言えそうです。

ただ、喜ばしいのは家の中については完全に自給自足できていたということです。しかも試算よりもエネルギー消費量は少なかったので、その分EVへの充電や売電に回せたので、脱炭素には貢献できたのかなと思っています。

今回の結果を見ていただいても分かる通り、結構車の消費量が多いんです。土地柄、車がないと不便なところで、月1000kmほど走っているので(これは試算よりだいぶ多かったです;)本当に電気自動車にしてよかったと思っています。これをガソリン(15km/L、175円/L)に換算すると11666円です。

次回は電気自動車(中古で買った5年落ちのリーフ)について、色々レビューしていきたいと思います。

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今月11月14日(火)はForward to 1985 energy lifeの年に一度の真面目なお祭り全国省エネミーティングin四国『地方都市から進めるカーボンニュートラル ~若者たちと考える未来のカタチ~』です!

私もカーボンニュートラルや日本のエネルギー問題に寄与したくてこの家を建てましたが、個人だけではなく行政や地域で活動する団体の皆さんとの連携もとても大事だと痛感しています。

今回の全国省エネミーティングには学生さん、学校の先生、地域で活動する地球温暖化防止推進委員さん、行政の方にご登壇頂きます。

様々な立場から、そして地方から、みんなで協働して何ができるか模索します。ぜひご参加下さい!

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