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勇気を出して生きる

痴漢に遭ったことはありますか?私はありません。触り心地がいい体型にも関わらず、何年間も毎日電車通勤していても、一度たりとも触られたことがありません。

お客さんの高校生の女の子から
「友達がさあ、よく痴漢にあうんだよ!お姉さん、あったことある?無いよね。」
と言われたことがある。

「なんで『無いよね』って即答なん(笑)なかなかなかなナイスバディだろ」

「そういうことじゃないんよ。痴漢て、なんにも言わなそうな人が分かるから狙いを定めるんよ。友達、なんにも言わないんだもん。私もあったことないけどさ。」

「分かる。無いわ(笑)」

という会話をふと思い出した。

彼女はスタイルも顔も抜群に良く、大人びていて見た目はモテるタイプ。しかし、中身は物怖じしないカッコイイ女。当時の男にはモテないタイプ。


初めて痴漢を見たのは高校生の時。
部活の強化練習会で県内の女子強豪選手が集まっていた。各学校の監督も当然集まる。

講師が教えている周りで私たちは集まって見ていた。県トップチーム女子がザワザワしていたので「どうしたん?」と振り返ると

「見て。ヤバイよ、このジジイ」と囁いて目配せをした。その目線の先には、、、

小指を立てたジジイ!

手を後ろに組んで小指だけを立てて、ちょっとずつ女子に近づいて触ろうとしている。

小指って。小指で何を感じるん?とかコソコソ話していたら、私の相方がその小指に自分のラケットを押し付けていた(笑)

粒高と呼ばれるラバーで、イボイボになっているので、触り心地は柔らかい。

ナイスプレー!面白すぎて爆笑したかったけど真面目な練習会で爆笑したらどれだけ怒られるか。必死で笑いをこらえた。

ジジイはハッ!とした顔をして居なくなったが、奴がどこかの高校の監督だったとしたら怖い。実際にここ数年で、県内の部活の監督、コーチが盗撮やわいせつ行為で捕まっている。

それから10年後


電車に挟まれた事件と同時期にも遭遇した。
またもや【小指ジジイ】

満員電車。挟まれたのと同じタイプの車両。
横並びの座席で、私はその前のつり革につかまって立っていた。

「今日も働いた〜!疲れたぁ〜!」と思いながら立っていると、前に座っているちっさいオヤジが少しずつ隣の若い女性に近づいていく。
お土産かと思われる大きめの紙袋を膝の前に下げ、逆の手を後ろに置いていた。

ジジイは目を閉じてお姉さんに近づいていく。上から覗いたら小指を立てて隣のお姉さんを触ろうとしている 。お姉さんは明らかに嫌な顔をしている。

「え〜!また〜!小指ジジイやん!なんなん、なんで小指なん!」って言いたいところをぐっとこらえ、周りを見渡した。

この女性の彼氏と思われる男性が彼女の前に立っていて、私の周りにも男性が沢山いた。

皆、気づかないの?気付かないふりなの?とちょっと様子を見たが、寝たフリをしながらどんどん近づいていくので仕方なく私が退治することにした。

女性からの直接の訴えがない限り「やってない」と言われたら終わりなので、どうしてやろうかと考えた結果。

ジジイの紙袋の前に私のリュックを当ててさりげなく蹴った。おい、気づけよ。寝たふりしてんじゃねーぞ!と言わんばかりに当ててやった。

チラッと目を開けて、下を向いたまま元の位置に戻った。よろしい。おとなしくしてなさい。

てかさ!お前(女)もさ!そんな嫌な顔してんなら、立てばいいじゃん。なんで意地でも座ってんのよ!彼氏いるんだしさぁー(←ここはひがみw)

この電車の中で私より男らしい男がいないなんて情けない。これだから彼氏ができないんだ(そういう訳では無い。いいわけ。)

ちなみに。

私が簡単にこんなことが出来る訳では無い。ちょっとした【勇気】を出すか出さないかだけ。

『私にはできない』『あなただからできるのよ』と何度言われたことか。

傷つかないわけが無い。たくさんの傷は負ってきた。だけど今ここに生かされているのは【勇気】を出して生きてきたから。


持っている内側の【勇気】を外に出して生きていけば、自分が思う幸せに近づけると私は思う。



私の理想郷は

【アンパンマンの世界】

♪愛と勇気だけがと〜もだちさ〜♪







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