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入籍10ヶ月で適応障害になった話 〈6〉


2人でいつも通り朝起きて、
入院に関する書類の記入と入院の準備をしている時に
大学病院から電話がかかってきました。

「お父様は肝臓がんの治療のために入院する予定でしたが
 新型コロナウイルスに感染しておりましたので
 一般病棟ではなく隔離病棟となります。」

「は、はぁ…」
と、すっとんきょうな反応しか出来ないくらいの
驚きでした。

その後準備を済ませ、
寒空の中救急用の出入り口の前で私の上着も貸して
車椅子に座るもこもこの父としばらく待っていました。

やっと、入れたと思ったら
「○○さんですね。
 この後は私が連れて行きますので。」
と言われ、あっという間に看護師さんが
父を連れて行きました。

「えっ…」
と驚きながら、最後に声もかけることも
顔も見ることも出来ず父は入院しました。

その後の日々は生きていたような生きていないような。
父にお願いしていたので、毎日定期的に
今日の病院食というLINEだけは送ってくれていました。

定期的に大学病院から電話があり、
「お父さんの病状が悪化しているので
 いつ意識がなくなるかはわかりません。
 ある程度の覚悟はしておいてください」
と言われました。

実家の病院に関する作業を看護師さんと
奮闘しているうち、あっという間に
10日が経ち遂に明日は
父が一般病棟に移る日になりました。
                         Nana.N



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