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<なつみの本紹介> #28 ナナメの夕暮れ/若林正恭

あらすじ

 恥ずかしくてスタバで「グランデ」を頼めない。ゴルフに興じるおっさんはクソだ! 世の中を常に”ナナメ”に見てきた著者にも、四十を前にしてついに変化が。体力の衰えを自覚し、没頭できる趣味や気の合う仲間との出会いを経て、いかにして世界を肯定できるようになったか。「人見知り芸人」の集大成エッセイ。

感想

 ぼくは若林の文章が好きだ。文を書くのがうまいとかそういうことではなくて、自分の持っている考えの表現方法がぼくにしっくりくるからだ。若林の考えていることはどことなくぼくと似ている。それが嬉しいかと聞かれたらイエスとは言えないが。笑 ぼくがこの本を通して気に入った表現をいくつか紹介しようと思う。

グットワード

 自分の正直な意見は、使う当ての無いコンドームのように財布にそっと忍ばせておけばいい。それはいつかここぞという時に、行動を大胆にしてくれる。
 若い子に批判精神は似合う。「それを言っちゃあおしまいよ」というのはおっさんの役目だ。若者は批判さえすればイデオロギーを持っているように見せられる時期がある。だが、おっさんは批判した場合すぐに代案を求められる。ホスト側の責任があるから。壊して終わりじゃない。批判は割と簡単だ。だって完璧なものってこの世にはないから。批判は一瞬で、創造は一日にしてならない。

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