見出し画像

<なつみの本紹介> #27 水曜日の手紙/森沢明夫

あらすじ

 水曜日の出来事を綴った手紙を送ると見知らぬ誰かの水曜日が届くという「水曜日郵便局」。主婦の直美は、職場や義父母との関係で抱えたストレスを日記に吐き出すだけの毎日を変えたいと、理想の自分になりきって手紙を出す。絵本作家になる夢を諦めて今後の人生に迷っていた洋輝も、婚約者のすすめで水曜日の手紙を書くことに。不思議な縁で交差した2人の手紙は、かかわる人々の未来を変えていく。心あたたまる奇跡の物語。

グッとワード

 人生の方向転換をする。リスキーな道を歩き出す。あるいは、そんな格好いいことを言いつつも、やっぱり怖くなって、いままで通りに生きていく。なんだか、どれでもいいや、とわたしは思った。きっと、どれを選んでも正解なのだ。大切なのは、どの道を選ぶかよりも、むしろ選んだ道を自分たちがどう感じ、どう生きるか、それと、誰と一緒にその道を歩むのか、だと思えたから。

 これはぼくが昔から大事にしている考え方である。もとはあるYouTuberが言っていたのをきっかけに意識するようになったが、ぼくの大好きな森沢先生も同じ考え方を持っていてなんだか嬉しい。

 人生、生きていれば様々な選択を迫られる。今日どの靴を履いていくか、どの電車に乗るかなどの、日常のささいなものから、どの大学に進学するか、どんな人と結婚するかという、人生を大きく左右しそうなものまで、人生は選択の連続である。実際ぼくも大学の進学先で迷った経験がある。でも、そんなに悩んだ覚えはなくて、どこの大学に行っても、そこで何をするかが大事だということをその時からわかっていた。

 選ぶべき道に、正解はない。自分が考えて考え抜いて決めた道を、いつか正解だったと思えるように努力し、奮闘するその過程が、人生なのだ。

2022/1/8

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?