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無意識をコントロールしてお金を増やす裏ワザ

先日、『なぜかうまくいく人のすごい無意識』の著者・梯谷幸司さんにVoicyにゲスト出演いただきました(音声メディア初出演)。

今日はこちらの内容の補足記事をお届けします。『なぜかうまくいく人のすごい無意識』から該当部分をご紹介します。

「お金は自分でコントロールできる」という前提を作る

 私と同時期に27歳で独立起業し、その会社が一部上場にまでなった人がいます。
 3〜4年前、その彼と仕事をすることになり、喫茶店で打ち合わせをしました。
 コーヒー代は各々で負担しましょうとレジで支払っていると、彼が何かを呟いているのです。私は、うまくいっている人にはどういうパターンがあるか知りたいので、非常に気になりました。
「いま何か呟いていましたね」と聞くと、彼はニヤッとして「この仕掛けがなかったらいまの俺はないね」と言いました。
 実はこういうことだったのです。
「コーヒー代は500円。『俺にはこういう生きる目的がある。そして今年はこういう数値目標がある。これを達成するためにいまからこのコーヒー代を払う』。これを呟いているんだ」
 
 それを聞いて私はピンと来ました。
「それ、いつからやってるんですか?」
「高校時代からだよ」

 私は「はぁ……」とため息をつきました。情けない話、同じ時期に独立起業し、一方は会社を一部上場に育て上げ、そして一方は……。この差はこれか。その呟きを20年以上続ければそうなるわな……と思いました。

脳の認識を変える仕掛け

 たとえば友達が、「ちょっと旅行に行くからうちのワンちゃんを預かってくれない? おとなしいコだから」と言ったとします。
 あなたはふたつ返事で預かりました。しかしながらそのワンちゃんはとんでもなくヤンチャで、部屋中暴れ回ってひっくり返してしまいました。ほとほと手を焼きながらも無事友達にワンちゃんを返したあなた。
 そして再び友達が、「また旅行に行くからワンちゃんを預かってくれない?」と言ってきたら、あなたは預かるでしょうか。たいていの人はこりごりですよね。
 つまり、人はコントロールできないものは嫌なのです。
 税金がわかりやすい例です。税金も公共料金も一律課せられるものであり、不公平さはありません。にもかかわらず、税金の支払いや公共料金をいやいや払う人は多いでしょう。こうしていやいや払い続けると何が起きるでしょうか。
「お金は自分でコントロールできないもの」と脳は認識してしまうのです。
 そして、「お金は勝手に出ていくし、お金ってじつに面倒なものですね、じゃあ遠ざけましょう」となります。
「ワンちゃんはコントロールできない。だったらワンちゃんなんか来ないでほしい」という理屈と同じように、お金を受け付けなくなるのです。
 一部上場した彼は早くからそこに気づいていたのでした。
「しなきゃいけない」という義務からやるのではなく、全ての支出が「自分の生きる目的と目標達成のため」という欲求からの戦略をとったことで、お金は自分でコントロールするもの、自分はコントロールできているのだ、という前提を芽生えさせたのです。
 すると「またひとつ目標に向かって前進しましたね」と、脳が面白がります。
 コーヒー代の支払いと生きる目的は直接関係なくても、潜在意識はそういうものだと解釈するのです。
「お金は自分次第」という前提になりますから、欲しければ入ってくるということが起きてきます。

「税金を払うのは苦痛」という前提を取り払う

 私も税金を払うのが嫌でしたから、それまで必死で節税対策をしてできるだけ払わなくて済む工夫をしていました。
 しかし、一部上場した彼の習慣を知ってから、それ以来無理な節税対策はきっぱりやめました。そして、
「俺が国を支えてやる」
 と呟きながら税金を払うようにしました。
 すると、支払う税金の額も大きくなりましたが、売上が3倍以上になったのです。たまたま書類の不備があったので税務署に足を運ぶと、職員に突っ込まれました。
「最近、何しているんですか?」
「何しているもなにも、何も以前と変わりませんよ」
「売上、急激な伸びじゃないですか。来年決算の時に1回調査に行きますから」
 あまりに急激な伸びで利益も出ているので、逆に税務署から不審がられて、そう予告されてしまいました。
 支払い、特に税金や公共料金はインフラであり、それがどう自分にプラスになっているのか見えにくいので、脳の苦痛系が働きがちです。
 しかし、「俺が国を支える」と言葉で苦痛系に意味づけをして、「節税対策をしない」という行動に変えたら、結果がガラッと変わってしまったのです。
 やはりメタ無意識はそういう動きをするんだなと思いました。

「時は金なり」の本当の意味

「時は金なり」という慣用句があります。
 多くの人が「時間はお金くらい大事だ」という定義になっているでしょう。私もかつてはそう解釈していたひとりです。
 しかし、ミリオネアたちにインタビューしていくと、成功者たちの定義が我々と違うことに気がつきました。
 この定義がずれていると、お金は入ってきません。

時空間がお金に化けるカラクリ

 20代のころから、私は成功した起業家たちにインタビューを重ねてきました。そのなかには、貧困状態のなかであることに気づき、実行し始めたら個人年収が5年で1億円を突破した人たちが何人かいます。
 そうしたミリオネアたちにインタビューさせてもらってわかったのが、「時は金なり」の本当の意味でした。
 ある人はこう言いました。

「自分はいつも1カ月先の給料日が待ち遠しかった。給料が入ってくると、家賃を払って、クルマのローンを払って、デート代を払って、すぐ使い切ってしまう。そしてまた1カ月先の給料日が待ち遠しかった」
「そこでふと思ったんだ。1カ月先の給料日が待ち遠しいから1カ月分の給料しか入ってこないのではないか、と」
「自分は1カ月先までしか意識が飛んでいなかった。だったらもっと先まで意識を飛ばしたらどうなるだろうかと思い始めたんです」
「次に考えたのが、時間が縦軸だとしたら、私は誰なのかという横軸を広げたらどうなるのかということ。『私はダメな人間』という小さい器でいるのか、『私は素晴らしい人間』という大きい器でいるのか。小さい器で10年後
20年後を考えるより、大きい器で10年後20年後を考えたらどうなるだろうか」
「縦軸が時間軸で、横軸が私は誰なのかという空間軸。つまり、意識を飛ばす時空間を広げていった。『私はこういう人』というセルフイメージを広げながら、10年後はどうなるだろう、20年後はどうなるだろう、とイメージしていったら、お金がドンドン入ってくるようになったんだよ」
 
 実は、このやり方で個人年収1億円を突破したのはひとりではありません。そして、1億円を突破するまでかかった年数が平均5年。
 私は確信しました。
「彼らは、『時は金なり』の真の意味をつかんだにちがいない!」
 自分の意識を広げる時空間の大きさに比例してお金が入ってくる、時がお金に化ける(=時は金なり)という真実に彼らは気づいたのだと思いました。

イラスト:芦野公平


 10年後、20年後、30年後、自分はどうしていたいのか。私はこんなふうに活動している。それは生きる目的に沿ったものである。そのためにはこれくらいのお金が必要だ。そう決めておく。すると、脳は「わかりました。集めましょう」と動き始めます。
 そうやってお金が入り始めるのです。
 そして、私のトレーニングを受けた方々の中からも続々と1億円プレーヤーが現れ始めたのです。

限界を編集して逆利用する

無意識を利用して年収を思い通りに上げていく方法

 極貧状態から5年で個人年収を1億円突破した人にインタビューしたとき、こんなやりとりがありました。

「梯谷さんは年収いくら以上は要らないと決めてる?」
「いや、決めてないですよ。あればあるほどいいじゃないですか」
「ああ、梯谷さん、それじゃあ大きく稼げないね」
「え、どういうことですか?」
「私も昔お金がなくて、普通にいくらくらい欲しいというのは漠然としてあった。でもちょっとそれはおかしいんじゃないかと気づいたんだよ」
「はあ……」
「まず、『年収500万円以上は要らない』と呟き始めたんだ。そしてだいたい400万円くらいまでいくと、今度は『1000万円以上は要らない』と呟き始めた。そして8割くらいいくと、『3000万円以上は要らない』と呟き始めた。いくら以上は要らないと呟いて、どんどん限界を広げることをやっていまに至るんだ」
「…それ、どこで知ったんですか?」
「ギリシャ哲学だよ」
 私がインタビューさせてもらったミリオネアたちの共通点として、ギリシャ哲学にみなさん興味がありました。極貧状態でお金はないけれど時間はあったので、図書館に入り浸ってギリシャ哲学を読み返したらこれをひらめいたというのです。

ポイント①限界の8割をクリアしてからさらに限界を広げていく

 この呟きには、3つのポイントがあります。
 まずひとつ目のポイントは、8割くらいクリアするにつれ少しずつ限界を広げていくこと。
 限界に近づくことは、知らない世界に踏み込むのと同じです。死後の世界が未知なために死ぬのが怖くなるように、限界に近づくことに無意識は恐怖を覚えます。
 個人年収1000万円が限界だと思っている時は、1000万円を超えるとその先
に何が起きるかわからないと不安を持ってしまうので、人は限界に近づかないようにブレーキをかけてしまうのです。
 だったら、限界を広げておけばいいじゃないかというのがこの戦略です。
 限界というと悪いもののように思われがちですが、ミリオネアたちは、「限界って利用するものでしょ」という前提があります。少しずつ枠を広げていくと、ある時から1000万円の限界はただの通過点になってしまうのです。

ポイント②気づいたら呟いてメタ無意識を強化する

 ふたつ目のポイントは、気づいたら呟くということ。
 普段から人は漠然と、「お金に不安がある」「納期に間に合わない」など、何気なく呟いています。しかも人間はこのような内的会話を1日5万回以上も気づかずに行っているといわれています。こうした内的会話によってメタ無意識が強化されていくのです。それならば、目的に合う呟きでメタ無意識を育てていったほうがいいのではないかということです。

ポイント③「〜以上は要らない」という表現にする

 3つ目のポイントは、「〇〇〇〇円以上は要らない」という表現です。「〇〇〇〇円欲しい」ではダメなのです。
 これは未来願望型か未来否定型かというメタプログラムの問題です。
「1000万円欲しい」は未来願望型であり、「宝くじが当たったらいいな」と同じ受け身の願望です。こういうとき脳は、「そうなったらいいなと受け身なんですね。それまで昼寝してます。本気になったら協力しますから、起こしてください」と、身体を動かす指令を出しません。
 それに対して「1000万円以上要らない」と呟くと、「ということは、1
000万円近くまで必要なんだね」という前提が出てくるのです。この前提がメタ無意識です。そして、なぜ1000万円必要なのか、理由を教えます。
 脳は願望では動きません。必要性があれば動こうとします。だから「1
000万円の宝くじが当たったらいいな」ではなかなか実現しませんが、「今月1000万円を集めないと不渡りになって会社が潰れるぞ」と必要に迫られると、銀行や親戚に頭を下げてまで1000万円を集めようとします。脳が身体を動かそうとする必要性を感じさせる仕掛けなのです。

イラスト:芦野公平

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いかがでしょうか。

この「メタ無意識」をコントロールする技術について、みっちり解説されているのが『なぜかうまくいく人のすごい無意識』(梯谷幸司・著)です。

ぜひ、お手に取って見てみてください。

書店ではこちらの装丁で並んでいることがあるかと思いますので、ご注意ください↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

(フォレスト出版編集部・寺崎翼)

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