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第1回#仕込み中書籍企画『ポリコレの研究』(仮)――ポリコレ企画に読者ニーズはあるのか?

こんにちは。
フォレスト出版の石黒です。

現在、私の脳内で『ポリコレの研究(仮)』という書籍企画を検討中なのですが、私自身がポリコレに対して不見識なこともあり、著者を決め、企画書や明確なコンセプト、読者層、構成案(目次みたいなもの)をまとめるにあたり、自身である程度学んでいかなければならないと感じています。
そこでこのnoteの場を借りて、ポリコレに関する考察やネタを、不定期でゆるく記していきたいと思っております。
読者の方とともに「ポリコレ」への理解を含め、著者が決まり、書籍化につながる連載になればと願っています。

「ポリコレ」に読者ニーズはあるのか?

そもそも、「ポリコレ」って何? と思っている人も多いのではないでしょうか?
実は以前、本企画のプロトタイプを会議に提出したことがあるのですが、「『ポリコレ』って言葉、そこまで一般化してないから厳しんじゃない?」という意見が出ました。もちろん、この発言者がポリコレを知らなかったから適当に言ったわけではなく、「ポリコレは社会に浸透しはじめているだろうけど、お金を払ってまでポリコレについて解説した本を買う人はそれほどいないだろう」という意図の意見です。
ちなみにAmazonで検索すると、タイトルではなく、サブタイトルに「ポリコレ」が入っている本が2冊ある程度です(早速キンドル版を購入しました)。類書の数と、その本のPOSデータで、そのテーマの需要をある程度はかることはできます。



ただ、SNS上の炎上や社会的な分断状況を見る限り、潜在的なニーズは非常に高いのではないかと感じており、企画の切り口次第ではある程度の部数を狙えるテーマなのでは、と期待しています。

「ポリコレ」の定義とは?

ともあれ、「ポリコレ」がまだまだ広く認知されていないのは事実。
Wikipediaでは、次のように解説されています。

ポリティカル・コレクトネス
ポリティカル・コレクトネス(英: political correctness、略称:PC、ポリコレ)とは、性別・人種・民族・宗教などに基づく差別・偏見を防ぐ目的で、政治的・社会的に公正・中立な言葉や表現を使用することを指す。「政治的妥当性」、「政治的公正」、「政治的適正」、「政治的正当性」、「政治的正義」などの訳語も使われる。
1980年代に多民族国家アメリカ合衆国で始まった、「用語における差別・偏見を取り除くために、政治的な観点から見て正しい用語を使う」という意味で使われる言い回しである。
―Wikipedia

ほぼ直訳されていることもあり、「政治的正しさ」と言われてもピンとこない人は多いはずです。
特に「政治的」という言葉の拒絶力が強烈です。これが入ることで、一気に自分事と思うことが難しくなるはずです(しかも、党派性を感じさせる本の出版に慎重な出版社においては、この直訳が大きな足かせになって実現しない可能性がある!)。
この概念の発祥の地である米国ではどういう解釈をされているのかはわかりませんが、日本で使われているポリコレについては、「政治的」という言葉からは少し距離があるように個人的には思います。

そこで超訳というか、ネット上レベルの解説をベースにして(ショボくてすみません)、私はポリコレを以下のように噛み砕いて解釈したいと思います。

◎マイノリティや社会的弱者にできるだけ寄り添うこと。
◎人格・出自・性別・性的志向・人種・宗教・容姿といった、容易には変更できない属性に対して対して寛容でいること。
 ◎多様性を尊重すること。
 ――を正しいとし、それを否定することを許さない考え方。

という感じでしょうか(これからポリコレを学んでいくことで、解釈が微妙に変わっていくかもしれません)。
一般的な教育を受け、社会常識を持っている人であれば、こうした考えを否定することは難しいと思うですが、だからこそ、やっかいな言葉でもあります。
米国では、「メリークリスマス」がポリコレ的解釈によって「ハッピーホリデー」という宗教色のない挨拶が増えてきたそうです。良くも悪くも、こうしたポリコレの波が日本に押し寄せています。

そして、ポリコレが問われる観点としては、以下の差別等が問題になるものと考えています。

女性差別、男性差別、性的少数者(LGBTなど)差別、学歴差別、貧困問題、民族差別、宗教差別、国籍差別、ルッキズム、年齢差別、職業差別、独身者差別、人格否定……(順不同、今後増やしていきます)

はっきり言って「面倒くさい世の中になったな」と思うと同時に、自分の言動で誰かを傷つけはしないか、炎上しないか、セクハラと訴えられることはないか、という不安もあります。
ともあれ、こうしたことを明確に語ることができる著者を探すと同時に、引き続き自身の見識を広げていければと思います。


今回のポリコレ発言のネタ候補


▼発言【1】
「生活も成り立たない。学校を辞めたら高卒になる。就職どうなるか。奨学金を返せない」

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▼出典
朝日新聞デジタル「学校辞めたら高卒」蓮舫氏が発言、批判受け謝罪
参院予算委員会(2020年4月29日)
▼ポリコレが問われる観点
学歴差別
▼発言者
蓮舫(参議院議員、立憲民主党副代表)

▼発言【2】
「コロナが収束したら、もの凄く絶対おもしろいことあるんです。ほんで、なかなかね、苦しい状態がずっと続きますから、コロナ明けたら、なかなかのかわいい人が短期間ですけれども、美人さんがお嬢やります。これ、何故かと言うと、短時間でお金をやっぱり稼がないと苦しいですから、(中略)これ、僕3カ月やと思っています。(中略)コロナ明けた時のその3カ月、3カ月は今まで『えっ?こんな子、入ってた?』っていうような人たちが絶対、入ってきますから。はい、だから今、我慢しましょう」

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▼出典
スポニチアネックス【岡村隆史“風俗持論”全文】「コロナ明けたら、美人さんが…」性にまつわるリスナーの投稿コーナーで
岡村隆史のオールナイトニッポン(2020年4月23日)
▼ポリコレが問われる観点
ミソジニー(女性蔑視)、貧困問題への無理解
▼発言者
岡村隆史(ナインティナイン、お笑い芸人)


▼発言【3】
「結婚したら」

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▼発言者
矢部浩之(ナインティナイン、お笑い芸人)
▼出典
デイリースポーツ「モテキ」作者 矢部の説教にもの申す「結婚は手段じゃねー」
岡村隆史のオールナイトニッポン(2020年4月23日)
▼ポリコレが問われる観点
独身者差別、女性の道具扱い(自分を変えるための)

※補足

●本連載は予告なく終了、削除する場合があります。
●著者が決まっていない段階であり、かつポリコレに関する見識、その他学問的な素養、文章力等が筆者には足りていないので、本記事では個人的な批評・分析・所感はできる限り入れない方針のもと、作成しています。

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