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【フォレスト出版チャンネル#189】ゲスト/英語|CAを目指す就活生にも大人気の英語講師が語る、リスニング攻略法

このnoteは2021年8月4日配信のVoicyの音源「フォレスト出版チャンネル|知恵の木を植えるラジオ」の内容をもとに作成したものです。

会社員OLがCAを目指した理由

今井:フォレスト出版チャンネルのパーソナリティーを務める今井佐和です。本日は「短期間でTOEICのスコアをアップするすごい方法」を教えていただきます。今回は素敵なスペシャルゲストということで、パリから中尾享子さんと、そして日本からはフォレスト出版・編集部の稲川さんです。どうぞよろしくお願いいたします。

中尾:よろしくお願いいたします。

稲川:よろしくお願いします。

今井:では早速ですが、中尾さんのプロフィールを私の方から紹介させていただきます。中尾享子さんはアーキイデアLLCの社長で、中尾享子CA合格& TOEIC200点UP塾の塾長。こちらの塾はCA合格率が在籍月謝生の92%、と驚異の合格率を誇ります。そして、受験に欠かせないTOEIC点数のUPも、短期間でできると就活生の間で大評判となっています。中尾さんはNTT 総合職入社後、リチャード・ブランソン率いるヴァージンアトランティック航空に入社します。そして、ロンドンベースCAとして世界の空で最高のサービスマインドを学びました。逐次通訳としては、1998年京都議定書締結時の京都エコ会議会場通訳、清水宏保選手の金メダル獲得時の長野オリンピックスピードスケート会場で、会場最高責任者直属通訳などを務めました。現在は多くの生徒さんたちを持つTOEIC塾とCA合格塾の塾長として活躍されています。著書としては『【改訂版】たった4時間でTOEICテスト完全攻略』、また『【改訂版】たった4時間でTOEICテストリスニング完全攻略』そして3冊目『新TOEICテストリーディング完全攻略』と本を出されていらっしゃいます。こんな素敵な中尾さんでございます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

中尾:よろしくお願いいたします。

今井:早速なんですけれども、中尾さんは会社勤めをやめて、そこからCAを目指されたということだったんですけれども、会社員からCA目指すってなかなか狭き門なイメージがあるんですけれども、どのような想いでCAになられたんですか?

中尾:はい。まず、どんな想いでですが、想いは2点ございました。1点目は海外で働きたいと焦っていたことと、2点目は「絶対CAにはなれない」と言ってきた方を見返したいということです。

今井:そうだったんですか。

中尾:はい(笑)。1点目については新卒でNTTに勤務致しておりました。当時は男女雇用機会均等法が施行されて、あまり年数が経っていなくて、結婚して寿退社が当たり前の時代でしたので、総合職で入社しましたが、海外での仕事をすぐに任せてもらえないという環境だったんですね。それで焦っておりました。兵庫県の西宮北口に住んで、大阪梅田に出勤しておりました。電車で15分なのですが、地球儀で見ると、もう点にも満たない距離なのに、「どうして毎日行ってるんだろう」と愕然して、「世界中を移動できる客室乗務員になりたい」と憧れから始まりました。
2点目はこちらを聞いてくださっていらっしゃる方は昔の私のように、何か達成したい目標があるんじゃないかなって思います。その目標は他人から見るとかなり無理だと思える様なものかもしれないです。私もCAになりたいことを当時慕っておりました方に打ち明けると「絶対無理だ」と言われました。とてもショックでした。でもまあ、当然と言えるんですね。身長が低いですし、お化粧をしていないと顔は普通ですし、視力も悪いし、もうチビ・ブス・デブ・近眼みたいな三重苦でした。でも、なんとか見返してやりたいなあっていうふうに思ったのが、この想いです。

今井:ありがとうございます。そうすると、「海外に行きたい!」っていうのと、「なにくそ!」っていう、そういうお気持ちだったんですね。

中尾:そうですね。はい。

ヴァージンアトランティック航空の革新的な経営手法

今井:「海外に行きたい」ということで、NTTではなかなか海外の仕事はすぐにはやってこないということだったんですけども、ヴァージンアトランティック航空の入社っていうのはどのような面接が実際には行われたんですか?

中尾:はい。書類選考、一次面接、筆記試験と最終面接、さらに航空会社専門の健康診断とだいたい4段階ございました。で、イギリスの航空会社ですので、書類提出や面接も全て英語で、面接も英国、本国の人事担当者が面接しました。志望動機や自己紹介以外に「サービスで何が重要だと思うか」とか、「実際に入社したら何をしたいか」など聞かれました。客室乗務員面接として特有な質問としては、「今日の髪型やメイクは自分で整えたの?」とか、最終面接では「実際に機内アナウンスを読んでください」というのもありました。

今井:ありがとうございます。個人的に少し気になっていたのが、敬愛するリチャードブランソンさんがいらっしゃるから、ヴァージンアトランティック航空に入社されたというところだったんですけれども、このリチャードブランソンさんは何か面識があったりされたんですか?

中尾:全くないです。ですが、音楽がやはり好きでしたので、特にイギリスの80年代、70年代ロックが非常に好きでして、リチャードブランソンは、最初はレコードの小さい販売会社から起業したっていうことを拝見して、とても興味を持っていたというのは事実です。

今井:そうでしたか。

中尾:だけど、入れるとは思わなかったんですけど。

今井:すごいです。ありがとうございます。ちなみに実際にCAをされて、最高のサービスを学ぶっていうところがあったと思うんですけれども、どんなことを具体的には学ばれたんですか?

中尾:リチャードブランソンはもう起業家ですし、革新的な飛行機にしたいということで、現在ではエコノミークラスで個人の座席にスクリーンがついていて、そこで映画や音楽が楽しめるというのは当たり前になっています。でも、実はこちら、エコノミークラスで座席の個人画面で映画や音楽が楽しめるというのは、ヴァージンアトランティック航空が最初に導入しました。

今井:そうだったんですか!?

中尾:そうだったんです。CAは通常、その当時、今もそうだと思うんですけれども、身長が高くて、美貌でなければならないのかなと思っていたのですが、このヴァージンアトランティック航空はそういうカンパニーポリシーではなく、制服も当時は客室乗務員の主流だった帽子、手袋はもう排除しましょう、美貌のCAではなく、とっても親しみやすくて、お客様に近いサービスをしましょうというポリシーでした。ですから、できる限りお客様に親しみを持ってというのが最高のサービスなのかなと理解しておりました。

今井:ありがとうございます。お話を聞いているだけで、私もヴァージンアトランティック航空さんのちょっとファンになってしまいました。

中尾:ありがとうございます。よろしくお願いいたします。

CA合格& TOEIC200点UP塾で教えていること

今井:では、もしかしたらこちらのVoicyを聴いていらっしゃる方の中にもCAをやってみたいって思っていらっしゃる方もいらっしゃるかもしれないので、もしよろしければ中尾さんの塾でやっていることを簡単に教えていただいてもよろしいでしょうか?

中尾:それは、やはり面接時間というのは限られています。15分。本当に長くて15分という短い時間で、どのように伝えればいいのかということで、「てにをは」まで、まずは台本をきっちり一緒につくりまして、しかもそれは本心でなければならないので、もう生徒に聞き取りをしながら、一生懸命つくって、それをまるで当日もうそこまで行ったかのように空気のように言えるようになるまで練習するとか、かなり英語の勉強法にも似ているんですけれども、そういう練習をしたり、あるいはやはり立ち居振る舞いというのが、日本の航空会社を受けるには非常に大切ですので、そちらを徹底して練習していただくという、この2本立てが主です。

今井:ありがとうございます。

中尾:英語ももちろん、TOEICももちろんやります。

今井:でも、「てにをは」までしっかりマンツーマンでされるっていうのはすごいですね。

中尾:ですが、本当にフォレスト出版さん、御社でもおそらく編集の方が「てにをは」まで直されると思うんですけれども。

今井:(笑)。

中尾:同じかなと思います。

今井:ありがとうございます。

中尾:私(の本)も直していただきました。ありがとうございます。

オリンピックで会場最高責任者直属通訳に

今井:(笑)。オリンピックのお話も先ほどあったんですけれども、中尾さんは1998年の冬季長野オリンピックで、会場最高責任者直属通訳として活躍されたということだったんですけれども、こちらは実際、どのようなお仕事だったんですか?

中尾:はい。責任者通訳、最高責任者通訳と言いますと、もちろん各国の大臣の通訳というのもしましたが、実は印象に残っているのは非常にデリケートな場面での通訳です。オリンピックは安全規制がとても厳しいです。エムウェーブというスピードスケート会場で働いていたのですが、スケートリンクの氷の上まで入れる通訳は、IDカードに0と書かれます。例えば、IDカードに書かれた番号が、大きいボランティアの方の通訳は会場の外までしか入れないという、すごく安全規制がやはり厳しいです。テロ等の心配があるので。0とIDに描かれる通訳の数は少ないですので、デリケートな場面の通訳では必ず呼ばれます。選手は本当に4年に1度のオリンピックですので、全人生かけてきます。ある試合で、一選手がリンク上でこけたので、そのもらい事故でこけてしまった選手がいらして、そのもらい事故を受けた選手は全人生かけてきているので、試合が終わってからもう泣きわめくんですね。男性があんなに大声でわんわん泣くのを見るのは衝撃的で、でももう全人生かけてくるので、4年に1度ですから、仕方ないんです。でも、氷の上まで行けるのは、私とか数少ないので、そういう泣き崩れていらっしゃる方に、「ドーピング検査、お願いします」と言ったりとか、「インタビューの方がお待ちなので、受けていただけますか?」と促して、「大丈夫ですか?」とか、時には励ましたり、背中をさすったりしてお連れするっていう。そういうデリケートな通訳って、まあ印象に残っています。

今井:ありがとうございます。単に難しい役をするっていう訳ではなく、もはやメンタルの部分までケアをしてっていうところが・・・。

中尾:まあ、できないんですけど、非常に私も辛かったのですが、努力をするというかたちでしょうか。もちろん、そんなことできないんですけれども。はい。

今井:ありがとうございます。いや、でも選手の方も中尾さんにそういうふうに言われたら、気持ちがス―っと落ち着くかなっていうふうに思いますね。

中尾:そうであっていただければ、よかったんですが。

TOEICで一番スコアを伸ばしやすいパートは?

今井:そんな英語の先生である中尾享子さんですが、フォレスト出版からはTOEICの攻略本を出版されていらっしゃいます。そこでTOEICについてお聞きしたいと思うんですけれども、TOEICっていうのはどんな構成で出題されるんですか?

中尾:大きくリスニングとリーディングのパートに分かれます。Part1から4までがリスニング、Part5と6が文法、Part7が長文読解です。

今井:ありがとうございます。色々なパートがあるということなんですけれども、その中でもスコアを1番伸ばしやすい、ここを伸ばせばグッと上がるよみたいなところってあったりしますか?

中尾:やはりリスニングです。TOEIC600点未満の方、730点未満の方でリスニングだけの点数が400点いっていない方が1番伸ばしやすいのは、リスニングです。

今井:なるほど。そのリスニングの特徴っていうのはあったりしますか?

中尾:はい。資格試験は突破するのに必ずコツやテクニックがございます。リスニングの点数が短期間で伸びない方の特徴は、単に聞くだけを繰り返していらっしゃることです。実は私の母も韓流がとっても好きで、ここ10年、毎日最低5時間は韓流ドラマを見て韓国語を聞いているんですが、分かるのは「アンニョンハセヨ」「カムサハムニダ」「サランヘヨ」、その3語だけです。

今井:(笑)。

リスニングの勉強方法の要「シャドーイング」

中尾:リスニングの勉強は本当に大切なルールがございます。それは「発音できる音は聞き取れる」=「発音できない音が聞き取れない」。ですから、リスニングをするには聞こえてくる英語を発音できなければならない、ここが一番要なんです。で、リスニングの勉強方法の要は、この聞くだけっていうところから、自分で発音するシャドーイングにシフトすることが非常に重要です。

今井:ありがとうございます。今の話を聞いて、とても納得しました。実は私の母も、中尾さんのお母様と同じように一日5~6時間ずっとずっと韓国のドラマを見ていて、言葉をずっと聞いてるのに、「これはどんな話?」って聞いても、「う~ん。分かんない」とか、「韓国語、覚えた?」って聞いても、「全然分かんない」って言っていて、「あんなに見てるのに、おかしいなあ」っていうふうに思っていたんですけど、シャドーイングしていなかったからっていうことなんですね。

中尾:(笑)。そうです。

今井:ありがとうございます。ちょっと母に今度、シャドーイングを勧めてみたいと思います。では、まだまだ色々お聞きしたいことがたくさんあるのですが、お時間が少なくなってまいりました。明日もまたゲストにお越しいただけるということで、また引き続き明日もお楽しみいただけたらと思います。本日は、中尾さん、どうもありがとうございました。

中尾:ありがとうございました。

(書き起こし:フォレスト出版本部・冨田弘子)


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