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腹黒い人の「黒」が詰まってる本

こんにちは。フォレスト出版・編集部の美馬です。

自分をよく知る、自分の感情をコントロールする、自分にやさしくする……。

生きづらさを解消するための方法として紹介されているのをよく見かけます。

自分もそういった書籍の企画を考えていたこともあり、書店でリサーチをしていたところ、とても面白い翻訳本を見つけました。

あの世界的アイドルBTSのメンバーも愛読しているという、韓国で今話題の1冊です。

ネガティブな感情から解放される案内書、

『わたしの中の黒い感情』(ソルレダ著・桑畑優香訳/ポプラ社)

です。

私はあまりやさしい人間ではありません。仕事に関しては、「人に厳しく、自分にはもっと厳しく」がモットーです。

「腹黒い」とはよく言ったもので、自分の発する言葉にはいつも黒い靄がかかっているのではないかと思います。そもそもあらゆることをネガティブに捉えてしまいます。

私の黒くネガティブな感情はいったいなんなのでしょう。

本書では、

無視、不安、憎しみ、脅迫、もどかしい、苦痛、自責、恋しい、悩み、疲れ、失望、しんどい、羞恥心、情けない、抑圧、混乱、地に落ちた自己肯定感、怒り、葛藤、緊張、侮蔑、不快、無力感、自覚、希望、無意味、当惑、憤り、虚無、自己防衛、不安の誕生、消耗、後悔、傷、省察、混沌、錯覚、燃え尽き症候群、心配、回避、気持ちを見失う、敏感、依存、疑心、焦燥感、哀れ、感情の起伏、悲しい、孤独、むなしい、寂しい、自己嫌悪、哀悼、無感情、放棄、恐怖、憂うつ、果てしない、寛大、憂慮、孤立、自己破壊、内的な絶望、無関心、冷静、悲観、否定、憐憫、ペルソナ、直面

これら感情の正体が、かわいらしいイラストとともに語られています。心理学の本というよりは、エッセイのようなテイストなのでとても読みやすいです。

たとえば、あまり聞き馴染みのない「自己破壊」では次のように述べられています。

自分のことで苦しむ心をのぞいてみると、お気に入りの自分が、憎んでいる自分を必死で押しのけようとしていると気づく。お気に入りの自分は、虚像だ。では、憎んでいる自分とはだれなのか。現実をせきららに見せつける実際の自分だ。このふたりのズレは、自分を極度のストレス状態に追い込む。不安感が高まり、人生そのものがぐらつく。自分を救おうとする行動は、自己破壊という形で現れる。危険を知りながらも、このような行動を通じて心の癒しを得るアイロニーに陥ってします。

『わたしの中の黒い感情』(ソルレダ著・桑畑優香訳/ポプラ社)より

お気に入りの自分とは、おそらく理想としている自分? なりたいと思っている姿ということでしょうか。それは虚像であると一蹴されています。たしかに、そうですね。

そんな理想ばかり追っている自分に、憎んでいる自分は嫌気がさしたのでしょう。自分を救うために自分を壊してしまうだなんて、なんとも不毛です。

理想を追うことは良か悪か。そんなことを考えさせられました。


自分は今どんな精神状態なのか、そもそも自分のことがわからない、言語化できない”生きづらさ”を感じている人はぜひ1度手に取ってみてはいかがでしょうか。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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