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連載⑥ プログラミング視点で押さえたい熱い分野

 プログラミングやITの世界では、定期的に盛り上がるキーワードやトピックスがあります。本章「プログラミング視点で押さえたい熱い分野」ではそういったキーワードをもとに解説していきます。基本を学んだ上で、この潮流を押さえておくと格段にニュースやトピックについていきやすくなります。
 ただ、一時的に流行っただけですぐに話題にならなくなるものもありますし、ほとんど同じ内容が名前を変えて流行る場合もありますので注意しましょう。

AI・機械学習

 最初に、今まさに流行りのAI(Artificial Intelligence=人工知能)機械学習についてお話しします。AI、機械学習、人工知能とかいろいろな言い方がありますが、基本的にはほぼ同じものと考えていいと思います。AIや機械学習は話題のキーワードですし、ニュースでよく耳にすることも多いのではないでしょうか。
 AIというと新しい技術のように思われるかもしれないですが、わりと昔からある技術です。コンピューターに人間の脳の代わりをさせる、SFの世界によく登場する話ですが、そんな試みはずっと行われてきました。しかし、そのアプローチは大きく変化しています。
 ところで、AIといってもこれまでコンピューターではできなかったことが一部できるようになっただけで、人工知能といっても人間のような知能を持っているわけではありません。
 では、最近注目されているのはなぜかというと、機械学習のなかでもディープラーニング(深層学習)というものが成果をあげているからです。一例をあげますと何が写真に写っているかを当てるようなソフトウェアは昔からあったのですが、いろいろと下準備が大変だったり、精度もあまり出なかったりして実用性は低いものでした。ディープラーニングは、これを解決するための手法として注目されています。また詳しくは触れませんが、昨今のハードウェア技術の飛躍的な向上もあり、ディープラーニングが実用的なものとなりました。
 ディープラーニングを簡単に説明するのは難しいのですが、簡単にいうと脳のニューロンを模した複数の層を使う仕組みです。基本的には機械学習の中の一つの仕組みなのですが、層が重なっているのでディープ、つまり「深い」学習というわけです。

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