春【歌詞】

あれは春の便(たよ)りみたいでした

恋し、憂(うれ)いし

心臓音、高鳴り踊り、翳(かげ)り出す

心は畝(うね)り出した

あやふやで曖昧で分からなくて

何だか切なくて寂しくて、嬉しくて

心疼(うず)き出す

僕はこの気持ちが何だか分からなくて歌い踊りました

喜び、苦しさが追加されて、困惑したのです

言葉に出来ないこんな感じは初めてで僕は泣き出してしまいました

なのに心は羽根を生んで飛び出すのです

追い掛ける、追い駆けて

どこまで行くのか知りたくなったのでした


何だか胸に花が咲いて、暖かいのです

夏が来る前の暑さも引き連れて

この疼(うず)きはとても擽(くすぐ)ったくて笑ってしまうのです

どうしてなのか、何なのか、僕は気付かずに何かの手の上で踊らされるのです

この輝きは僕を自由に、そして不自由にしては

この幸せと不幸せの相反する想いたちが暴れて肋骨(あばら)が痛くて仕方が無いのでした


この想いたちは綺麗な硝子(ガラス)のような音色で

心地が良くて、気持ちが良くて

ずっと聴いていたい想いになるのです

それがふわって心を揺さぶって、言葉をつくり出して

甘い甘い甘い言葉が口から漏れました

その時この想いの正体に気付きました


どうかしてるって、自分でも思うのでした

こんなにも雲の上にいる自分を

こんなにも奈落の底にいる自分も

そのどれもこれもがただひとつに向かってる想いだなんて


そうこれは春の到来でした

愛(いと)し、憎し

体がバラバラになるような痛みが

全身を駆け巡り

どうにかなりそうで堪(たま)らなくて

あなたにどうしても会いたくなった

心駆け出し

気持ちが1人、体を置いて何処かに行きそうになっては

怖さ、強(したた)かさがあるなんて初めて知りました

この想いが消滅するまで見届けるのか、駆け出してしまうのか

気持ちの行き場に戸惑うばかりでした

帰れない心を追い駆けて

どこまで行くのか知りたくなったのです


綺麗な硝子音(がらすおん)が鳴り響いて連れてきた

この疼(うず)く想いたちの素敵な音色

身体を走る甘い痛みは癖になりそうで笑ってしまうのです

この音色はただ1人の人の姿かたちをしていて誰なのかは見れば分かるのです

この輪郭は瞼の裏に焼き付いて離れなくしては

瞼を閉じる度に差し込む光となって僕の眼(まなこ)には世界すべてが輝いて見えました


この想いたちは硝子細工(がらすざいく)みたいに繊細で

けど綺麗で眺めていたのです

ずっと見ていていたいと思うのでした

それはふわりと心を軽くしては言葉が生まれる瞬間

甘い甘い甘い香りに体が包まれました

この時を幸せという正体だと気付きました


上手く表せないこの気持ち全部が

こんなにも酷くこの身を焦がしたり

こんなにもたくさんの輝きをくれたり

そのどれもこれもがただひとつに向かってる想いだなんて

嬉しくて、寂しくて、そのすべてが大事なものだなんて

そのどれもこれもがただひとつに向かってる想いだなんて

嬉しくて、寂しくて、そのすべてが大事なものだなんて








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