はじめに
”科学としてのサッカー論” とは、一体なんのことでしょうか?
今後このマガジンを閲覧していただくにあたって、頭に入れておいていただきたい3つの前提があります。
1, 芸術ではなく「科学」
河内一馬 氏が執筆している "芸術としてのサッカー論" と相反する形で、ここではより科学的な視点で記事が書かれていきます。
ここでは芸術(アート)を言語化、数値化できないものと定義しましょう。
反対に、科学(サイエンス)とは言語化、数値化できるものと簡単に定義する事が出来ます。
言語化されたコーチングや戦術。数値化されたデータに基づいて作られた試合レポート、Post Match Analysis(試合後の分析)。さらに、私が個人的に大学でサッカーコーチングと並行して勉強しているPerformance Analysis(パフォーマンス分析)。このようなコンテンツをここでは客観的な視点を保ちつつ、私の海外での経験も含めた主観的な意見も取り入れながら記事を書いていきたいと思います。
勿論、私の主観的な意見に対する反論は大歓迎です。バックグラウンドや役職、年齢関係なく皆で平等に議論できるプラットホームとなれればと考えています。ただし、誹謗中傷は全く別物なので固くお断りいたします。
2, イギリスでサッカーを学んでいる指導者
私は高校の時はイングランドで、現在はウェールズの大学でサッカーコーチングを学んでいます。ですので、私のフットボール哲学やコーチング理論は必然的にイングランドやウェールズで学んだものに強く影響されています。
多くの日本人指導者がより戦術的で理論的なスペイン、常に最先端を取り入れ革新的なドイツなどで学ばれて、尚且つアウトプットをされている中、何か少し違ったアクセントとなれれば良いなと思っています。
特にウェールズのサッカーコーチングや内部事情に関する話は日本語、ましてや英語のサイトでも見つける事が難しいので、有益な情報を共有できればと考えています。英語に強い事もあり、翻訳記事も書いていく予定です。
現在、私がパフォーマンス分析をやっていることもあり、将来は分析官としてキャリアを歩むのですねと勘違いされる事がありますが、私はプロサッカー指導者(監督、コーチ)になることを目指しています。その目標は中学生の時から変わっていません。常に一貫性と確かな目標を持って高校、大学ではサッカーについて勉強することを選択しました。
この”科学としてのサッカー論”では、サッカー指導者としての視点で記事を書いていきたいと思っています。
3, 日本サッカーの発展の為に
私が記事を書く時の物事のスタンダードは全て私が活動している欧州に合わせています。個人的に、日本での経験が乏しいので私が下手に日本と欧州の比較をするより、読者の皆さんが自分で日本と欧州の違いや差に気づいて、感じ取ってもらえたらなと思っています。
イングランドやウェールズのプロのサッカー業界にいる人間なので、情報を全て共有する事はとても難しい事のご理解をお願いします。
しかし、日本サッカーのさらなる発展の為にシェアできるものはどんどんしていくスタンスで記事を書いていけたらと思っています。
新たなサッカー指導者像…。
そして私はサッカー指導者(監督、コーチ)であり、ジャーナリストでもライターでもありません。ですので、文章の表現力や語彙力の欠乏が多々見られると思いますが、どうかお手柔らかにお願いします。
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最後まで読んで頂きありがとうございました。それでは、「科学としてのサッカー論」をお楽しみください。
著者:平野 将弘 (Masahiro Hirano)
Cardiff City FC U-23の分析担当コーチ。ウェールズサッカー協会のUEFA Bライセンス取得中。ウェールズサッカー協会で分析のインターン経験。大学でサッカーコーチングを勉強中。96年生まれ。
Twitter - @manabufooty
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