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高校3年生向け

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2023年6月の記事一覧

論点「自己」

論点「自己」

「自己」がテーマとなる場合、「個人と集団」「私とは何か(アイデンティティ)」「自己と他者」「自我と無意識」などが話題となりやすい。細かく見ていくと次のようになる。

① 個人と集団 前近代から近代にかけて、科学技術が発展し、「近代化(西欧化)」がなされた。近代化によって、生まれや身分によって職業や暮らしを決められるコミュニティ(共同体)は失われ、自分の人生を自分に選び取れる「自由な社会」が到来した

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見田宗介「鏡の中の現代社会」 解説

見田宗介「鏡の中の現代社会」 解説

高校3年生向け 現代文B
論点「社会」

1. どんな話なのか 現代人は「前近代の社会」「近代の社会」の両方を知り、よりよい社会を作っていかなければならない。
 そのためには、今「当たり前」だと思っている社会の外に出て、現代社会を眺めてみる必要がある。この行為は日常生活でいうところの「鏡を見る」行為に似ている。

2. 本文の「核」本文の核は2つある。

① 「鏡の中」=日常における「当たり前(自

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鷲田清一「社会の壊れる時ーー知性的であるとはどういうことか」 解説

鷲田清一「社会の壊れる時ーー知性的であるとはどういうことか」 解説

高校3年生向け
現代文B
論点「社会」

1. どんな話なのか 社会の崩壊を防ぐためには、「煩雑さ(摩擦)に耐える耐性」が必要であり、この耐性をもつことが知性的な状態である。
 社会は、
  1. 特定の理念の共有を強いられること。
  2. 相互理解を拒否され、分裂すること。
 によって崩壊するため、異なる文化同士が共存しなければならない。

 共存に伴い摩擦が発生するが、これは社会への刺激とし

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【現代文編】おすすめの参考書

【現代文編】おすすめの参考書

 現代文おすすめの参考書を紹介する。「現代文に参考書は不要!」という人もいるが、使いやすい何冊かが手元にあるとたいへん便利だ。

1. 春〜夏 現代文の解法を知るa. 田村のやさしく語る現代文

 定番の一冊。現代文解法のルール・テクニックがわかりやすく載っている。夏までに一通り読み、実践できるようになることを目指そう。演習問題が難しく感じたら、もう少しとっつきやすいものから始めてもよい。

b.

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3分でわかる 鷲田清一「社会の壊れる時」

3分でわかる 鷲田清一「社会の壊れる時」

 鷲田清一「社会の壊れる時」がたいへん難しかったので、3分でわかるようにまとめました。
 *わかりやすさ重視で細かい部分は省略・言い換えました。