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「大丈夫。きっと上手くいかない」|【読書セラピー】絶対悲観主義|成功を期待しない仕事哲学

「大丈夫。きっと上手くいく」

なんて根拠のない自信よりも
もっと確信を得て
自信をつける方法がありました。


それが

「大丈夫。きっと上手くいかない」


どうも
安全・安心と絆でつながる
キャリアコンサルタント
のタルイです。



今回は日々の仕事に
とてもカンタンに実践できて
失敗してもダメージを負わない
夢のような方法を知ったので
ご紹介します。


「絶対悲観主義」


とっても後ろ向きな
タイトルですよね


かつて作家のオスカーワイルドは

「楽観主義者はドーナツの輪を見て、
悲観主義者はその穴を見る。」

と言いました。

では「絶対悲観主義者」
ドーナツのどこを見るのだろうか?


なんてことを考えながら
読み進めましたが

絶対悲観主義者は
そのドーナツが手に入るとすら
思わない
のではないでしょうか。


▶︎絶対悲観主義とは何か?

「絶対悲観主義」とは

「自分の思い通りに
 うまくいくことなんて、
 この世の中にはひとつもない」

という前提で取り組む仕事哲学です。


絶対悲観主義というのは、
著者が行き着いた仕事に対する
「構え」なのです。


「構え」とは
野球とかスポーツで言うところの
フォームのことです。


著者の仕事観は、 

自分以外の
誰かのためにすること」が仕事で
「自分のためにすること」が趣味。


つまり、
仕事には相手がいる話なので、
こちらの思い通りに
なるわけではない。


そもそも
うまくいくかどうかは、
やってみなければわからない。


であるならば

「絶対に自分の思いどおりには
 ならないぞ」


「世の中はそんなにうまくはいかない」

「いいことなんてひとつもない」

という感じで、事前に構えておいて

「でもちょっとやってみるか」

で仕事に取り組んでみる。

こういうスタイルなんです。


要は、過度に期待して
メンタルをやられないように
しておく準備です。


なるほど。

確かにネガティブだけど
「やってみるか」
で行動しているので
アクティブではありますね。


私はここで、
本書とは真逆の
今は亡きアントニオ猪木さん
有名なあのセリフがよぎりました。


当時テレビ朝日アナウンサーの
佐々木正洋アナが

「もし負けるということがあると、
 これは勝負の時の運という言葉で
 済まないことになりますが?」

の質問に猪木さんは

「出る前に負ける事
 考えるバカいるかよ」

と、佐々木アナを
強烈ビンタしたシーンです。



「出る前に負けること
  考えるバカいるかよ!」



このセリフはカッコいいですね!
でもよく考えてみると

このセリフは猪木さんのような
アスリートが言うから
カッコいいのです。



開店前のパチンコ屋の行列に並ぶ
普通のオッサン
インタビューしたとします。

「もし負けるということがあると、
 これは勝負の時の運という言葉で
 済まないことになりますが?」



出る前に負ける事
 考えるバカいるかよ!




どうですか?
あまりカッコ良くありませんよね。


私たちはなんとなくですが
こと仕事に対しては

「ポジティブに構えなくてはいけない」

と、バイアスがかかっている
のかもしれません。




著者は猪木さんのような
アスリート的な心構えを
筋トレ」としたときに

絶対悲観主義とは
ストレッチ」であると
喩えています。


絶対悲観主義者のポジションを
2つの軸で表すと

ひとつの軸が
「事前」「事後」

もうひとつの軸は、
「うまくいく」
「うまくいかない」


これを組み合わせると、
4つのパターンができます。

①は事前に「うまくいく」
と思っていて、
事後やってみたところ
実際にうまくいった。

②は事前には
「うまくいかないだろう」
と思っていて、
事後やってみたらうまくいった。


③は事前に「うまくいく」
と思っていて、
事後やってみたら
うまくいかなかった。


④は事前に「うまくいかない」
と思っていて、
事後やってみたら
やっぱりうまくいかなかった。

絶対悲観主義が追求するのは
この②のパターンなのです。


「上手くいかないだろう」
と事前に悲観的に予測していると、
上手くいったときはすごく嬉しい。


期待値が低い分
①のパターンのように
事前にうまくいくと思っていて
やってみたら本当にうまくいった
よりも幸福度が高いのです。


最悪なのが③のパターンです。
事前にうまくいくと思っていたけれど、
やってみたらうまくいかなかった
これはつらい。


むしろ
事前にうまくいかないと思っていて、
やっぱりうまくいかなかった
④のパターンの方がまだマシです。



なるほど。。。


このように整理してみると
割と合理的な発想ですよね。




▶︎絶対悲観主義の6つのメリット


❶実行が簡単です。


事前期待のツマミを
思いきり悲観方向に
回しておくだけでOK。

そうすれば、
もしうまくいったら
ものすごく嬉しい!

失敗しても心安らかに
結果を受け止められます。


❷仕事への速度が上がる


大事な仕事ほど
「うまくやらなくては」
と、つい構えてしまい
後回しにしてしまうのが
人間の性ではないでしょうか?


「どうせうまくいかないだろう」
と思っていれば、
気楽にとりかかることができますね。



❸逆説的に悲観から楽観が生まれる


絶対悲観主義は
リスク耐性が高くなります。

失敗するリスクに対して
オープンに構えることができます。


能力に自信のある人は
往々にしてプライドが高いですが
余計なプライドは
仕事の邪魔になります。

傷つくのが怖くて
身動きがとれなくなるし

失敗を避けようと
緻密な計画を立てたものの
計画通り進まずに
イライラしてしまうこともあります。



❹失敗に強くなれる


絶対悲観主義者にとって、
失敗は常に想定内であります。

「どうせ失敗するだろう」

という前提だからこそ
失敗しても前に進めます。

挫折とも無縁なので
レジリエンス(回復する力)
も不要なのです。

※参考までに
レジリエンスのイメージです。

画像:https://careercompass.doda-x.jp/article/27/



また、上手くいかなくても
淡々と続けることができます。

よって、
GRIT(やり抜く力)も無用です。


※参考までにグリットの資料です。

画像:https://hrnote.jp/contents/b-contents-3631/




❺相手の立場で物事を考えられる


絶対悲観主義だと
相手がこちらの都合に
合わせてくれたり、

気分を忖度してくれるなど
絶対にないと思えるのです。

つまり自然と顧客思考になるのです。


❻本当の自信がつく

著者いわく、
絶対悲観主義の構えを
10年ぐらい続けると

期待せず上手く行くことも
あることはある。

その際には相手から好意的な
フィードバックももらえて、
それで自信がついてくるそうです。


「あれもできます」
「これできます」
と自分からアピールしてる内は
本当の自信ではないそうです。


他人から評価されて
はじめて本当の自信が
生まれるのですね。



▶︎なぜ絶対悲観主義が必要なのか?


それは過去の成功体験に
縛られないため
なんです。


過去の成功体験に
縛られるのはとても苦しいです。

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