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感情がないロボットみたいと言われていた僕が、人の心を大切にするようになるまで。医師でサーファー/三木吾郎さん-FOLKE卒業生インタビュー

ウェルビーイングスクールFOLKE(フォルケ)とは?
「どうすれば人は幸せになれるのか?」
#幸せのスキルを学び、実践していく3ヶ月のオンラインPROGRAMです。
次期案内は未定です。優先案内は、FOLKE公式LINEから。

今回お話を伺ったのは、医師でありながらサーファーでもある三木吾郎さん。正しさを求めることが当たり前だった吾郎さんが、感情を言葉にすることに嬉しさを感じるようになった、FOLKEで過ごした3ヶ月の変化について、プロセスの一部始終を共に過ごした相良実歩がインタビューしました。

三木吾郎(みき・ごろう)さん
宮崎県在住。大学院時代、親族を自宅で看取った経験をきっかけに、在宅医療の道へ進む。現在、在宅医療の現場に従事し、多くの患者さんをサポートしている。
宮崎に定住するきっかけとなったサーフィンでは、2023年全日本大会で準優勝を果たした実力者。快くサーフィンを楽しむために、FOLKEを受講。

「このままでは本当に嫌だ」自分を変えたくて紹介されたのがFOLKEでした


ーFOLKEに参加したきっかけを教えてください。
友人に相談したのがきっかけです。
実は、Well beingに興味があったわけではなく、最初は「いいカウンセラーしらない?」と相談しました。そこで紹介されたのが、なぜかFOLKEで。(笑)
FOLKEを紹介された時、“カウンセラー紹介してほしいんだけどな”と思ったのが正直なところでした。
ただ、FOLKEを紹介してくれた友人は、これまでも人生の中で、僕の心に変化を与えてくれた人だったんです。だからこそ、「もう、しょうがない!導きだ!」と思ってFOLKEに参加しました

ーFOLKEに入る前のゴロさんは、カウンセラーを探すほど何かに悩んでいたんですね。ゴロさんは、以前はどんな人でしたか?

FOLKEに参加する前の僕は、次々と増えるやらなければならないことに追われ、それを淡々とこなす日々を過ごしていました。そんな日々の中でふと、「自分の人生って何なんだろうな」「本当に幸せなのかな」と思い始めるようになったんです。大好きなサーフィンさえも気持ちよくいけない状況で、このままでは本当に嫌だと思っていました。

ただ、僕は苦しくても悲しくても、自分の気持ちを言葉で表現することがあまりなかったんです。だから、いろいろと感じることはあったけれども、周りからは“感情がない、ロボットのような人”と思われていました。
僕も心のどこかで、このような状況になっているのは自分の問題だなと感じていたんです。だからこそ、“自分を変えなければ”と考えていました。

サーファーのゴロさん

正しい、正しくない、そんな世界で生きていた

ーFOLKEのことを知らずに参加し、1回目の講義の印象はどうでしたか?

FOLKEの1回目の印象は、「みんなフワフワきらきらしてるなあ」。自分はサーフィンに行きたいだけなのに、場違いなところにきてしまったと思いました。(笑)

ーそんなフワフワきらきらして見えた、一緒に学ぶ仲間はどんな人たちに感じましたか?

いつも、明確さを重視していた僕からすると、みんな目的を持っているようで持っていない感じで。何かを言っているようで、具体的には言っていないような、そんなふわっとしたコミュニケーションを取る人ばかりの印象でした。
でも、講義を重ねるごとにみんなの色がわかってきて、安心感を感じるようになったんです。FOLKEなら変なことを言っても笑ってくれるんだな、何を言っても、「そうなんだ、そういう風に感じたんだ」と受け入れてくれる心地よい雰囲気がありました。

ーゴロさんの周りにはいままでそんな風に感じる環境はありましたか?

FOLKEに入る前まで僕がいた世界では、ふわっとした表現はありませんでした。
例えば、働いている病院ではaならa、bならbというような、明確な表現以外は使わないほうが良い世界で。これが正しい、 これは正しくない、こうするのが責務だというような世界で生きていたので、FOLKEは“いままで生きていた世界”とは全く違うなと感じました。

ーゴロさんがいままでの当たり前とは違う世界を知って、何か変化はありましたか?

僕と話していると患者さんが泣くようになりました。
それは、患者さんの状態だけではなく、患者さんの心の中にある気持ちにフォーカスするようになったからだと思います。コミュニケーションをとるときに、相手の気持ちを大切にするようになったことで、患者さんやそのご家族と深く繋がることができるようになったと感じています。

ーすごく大きな変化ですね。ゴロさん自身は、相手の心にフォーカスして、人の感情に触れているとき、どう感じていますか?

相手と心の深いところで繋がることができるようになったことで、僕自身も満たされると感じています。“あなたの気持ちを知ることができてよかった”と、嬉しい気持ちになるんです。
そして、相手の感情に触れることで、僕が感じている嬉しい気持ちも、相手に伝えるようにしています。「僕もあなたの心と繋がれて本当に良かったですよ。今日は本当によい1日になりました。」と。


医師としてのゴロさん

ー自分の気持ちを伝えるゴロさんも素敵ですね。ロジカルで明確さが求められる世界で生きていたゴロさんにとって大きな変化ですよね。

そうですね。さらに大きな変化は、自分の感情を話すようになったことです
かつては、感情を表現することがほとんどありませんでした。今思えば、以前は相手に対して、“正しい、正しくない”の評価を基準にして接していたと思います。
でも、FOLKEで学んだあとは、重要な局面においては、「寂しい」「悲しい」「嬉しい」といった、自分の感情についても言葉で伝えるようになりました。
以前は、どんな時も、“どういう気持ちか”を全く感じていなかったのに、今は起こる出来事に対して“何を感じているか“を大切にしています

ーゴロさんはFOLKEで過ごす中で、自分の感情に気づき始めたんですね。他に何か変化を感じた瞬間ありました?

サーフィンをしているとき、自然の美しさを感じるようになりました。
これまでサーフィンをしているときは、波を取るために、他の人と競っていたんです。でも今は、たとえ波に乗れなくても、ただ海に浮かんで景色を眺めているだけでも満たされている自分に気づきました。海から見える山並みや空、朝日などの景色が、本当にキレイだと感じるようになったんです。

明確な事実よりも大切にしたくなったのは“何を感じているのか”

ーゴロさんにとってFOLKEはどんな場所だと感じていましたか?

表現しがたい場所。というのも、類似したものが僕の人生において1つもなかったので。
あたたかい場所であり、陽気な場所であり、みんなが笑ったり、泣いたりしている。そんなFOLKEに行くと、「まあいっか」と思えるようになります。だから、失敗してもいいやって思えるし、チャレンジもできるようになりました。
失敗したとしても、大変な目に合っても、FOLKEに行けば、「そんなことがあったんだ」って受け入れてくれるから。
そして、いざとなったら相談すれば、誰かが僕の声を聞いてくれるだろうと思える、そんな場所です。

ーそれは卒業した今も思い続けられているということですか?

はい。ここに来れば誰かが助けてくれるだろう、話を聞いてくれるだろうということは、もうわかっているんです。今は卒業生コミュニティにいますが、他の期の人でも漠然とFOLKEの人は敵ではないだろうな、仲間だろうなという感じがあるので。

だから、失敗してもいいと思えるんですね。仲間と対話をする中で、印象深いエピソードはありますか?

強く印象に残っている対話が一つあります。お散歩しながら対話をしていた時に、自分が動物が好きだと初めて気づきました(笑)

それまで全く自覚がなかったのですが、対話しているときに「どうしたの?今すごく笑ってるよ!」と教えてくれました。その時、僕の目の前には犬がいて、そのことを伝えると、「自然に笑顔になるほど動物が好きなんじゃない?」と言われました。
それをきっかけに、日常のいろんな場面で動物を見ると自然と嬉しい気持ちになることに気づいたんです。自分が自然に笑顔になるほど好きなことですが、相手がいなければ気づかなかったことでした。
対話を通じて、自分の新しい一面を相手に気づかせてもらえるのは対話の良さだなと感じました。

FOLKEの仲間との対話

ーFOLKEではたくさん対話する機会があったと思いますが、対話の良さを知って、日常で何か変化はありましたか?

FOLKEに入る前も、職場で悩んでいそうな人や大変そうな人に声をかけていました。でも、以前は「ふーん」って聞いてアドバイスするだけの普通の会話だったと思います。
それが、FOLKEで対話を繰り返すことで、“今、対話している相手が一生懸命話していることの中にある感情を知りたい”と思うようになりました
話している相手の表面的な言葉は、たいしたことではないと思っていて。より深い部分、つまりその人の奥にある欲求やニーズについて話を聞きたくなりました。あなたの裏側にある気持ちは何なのか、深堀りして知りたくて仕方がないんです(笑)

ーごろさんが自分や相手の感情を大切にするようになったのは、対話もきっかけのひとつだったんですね。

そうなんです。僕たちは、こうあるべきとか正しくないとか誇らしいとか恥ずかしいとか、世の中の評価をベースにしなくても、生きていけることに気づきました。
人と話すときに、必ずしも目的を達成しなくてもいい、話しているうちにお互いが満たされるようなコミュニケーションがあるんです。
僕も感情の言葉を話すことで世界の見え方が変わり、景色の感じ方も変わり、その景色の中にいる人々も違って見えるようになりました。

人生は変わらない。でも、自分の見ている世界は変えられる

ーゴロさんにとってFOLKEとは?

冒険するためのベースのような、何かあったらまた戻ってくる場所。だからこそ、続けることが大切だと思っています。
FOLKEにいるだけで人生が激変すると実感していて。いや、人生は変わらなくても、内面は大きく変わるんです。そうすると、自分の見ている世界が変わることを体験しました。これを体験したら、続けないわけにはいかないと思います。

ーゴロさんから見える世界が変わるとどうなりましたか

自分から見える世界が変わると、同じことをしていても、全く違うように捉えるようになりました。捉え方が変わることで、自分の口から出る言葉や行動も変わり、結果的に、自分自身も周りも全てが変わっていくんです。
僕の場合は人に喜ばれることが多くなり、患者さんがよく泣くようになり、相手の言動に自分の心が左右されなくなりました。以前は「僕には何もできない」と思っていた人に対しても、心に寄り添うという“何か”ができるようになったんです。
それは、僕自身が、FOLKEで寄り添われることや圧倒的に肯定されることがどういうことかを知れたから。自分が経験したことを、自分の生きる世界でも同じようにしている感じです。


ゴロさんへ

みんなに対話するきっかけをつくってくれていた優しくて人想いのゴロさん。
そんなゴロさんがFOLKE4期の間、たくさん葛藤する姿をみました。時には悩み、元気のない姿も。でも、仲間との対話の中で、ゴロさんの奥にしまい込んでいたひとつひとつの大切な本音がほどけていく姿をみることができて、嬉しかったりもしました。だって、ごろさんの葛藤をみているとほんとうの自分を生きようとするプロセスは、なんて素敵なんだろうと思えたから。
何があっても受け入れてもらえる経験をしたゴロさんが、周りの人と対話をすることで、どんどん対話の可能性が広がっていくんだろうな。心の奥の奥にある大事な感情に触れる瞬間を生み出すゴロさんのつくる世界をこれから見るのが楽しみです!
FOLKEがゴロさんにとって、何かあったらいつまでも戻ってこられる場所でありますように。

インタビューの様子

インタビュアー:記事 相良実歩(FOLKE3期生&FOLKEアシスタントとして活動中) 
マーケティング会社の人事部で勤務しながら、フリーランスのライターとして活動するパラレルワーカー。観光、金融、働き方など幅広いテーマで執筆し、最近は企業のインタビュー記事も手がける。今後インタビューライターとして「本当に大切にしたい想い」を文章で表現し、様々な価値観に触れるきっかけを提供することを目指している。

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