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【注意】冷静に買い物をするための注意点2つ

こんばんは、いっしーです。

今回は「INFLUENCE   The Psychology of Persuasion」(日本語訳は「影響力の武器」)を読みました。「思わず買ってしまった!」「つい寄付してしまった!」などの体験は誰にでもあることだと思います。

なぜそのような相手側が望むような行動をしてしまうのか?

著者 Robert B Cialdini はアメリカを代表する社会心理学者です。人の心理を知り抜いたセールスマン、販売スタッフはどのようにして私たちに買わせるのか、プロのテクニックについて教えてくれます。

そうだったのか、まんまとしてやられたわ!というこれまでの自分の買い物をいくつも思い出してしまいました。人間の心理行動、彼らのテクニックを知ることは、私たちの生活に大いに役立つものと思い、この本の紹介をさせていただきます。

彼らのテクニックを知って

だまされない賢い消費者になりましょう。


今回のポイント2点

1  高いもの=いいもの という心理がある

2  順番と比較というトリックがある です。

まず、1 高いもの=いいもの についてです。

例えば、19,800円のワンピースがセールで50%オフで9900円、これはお得だわ! 買わなきゃ!こういう場面に、私自身何度遭遇してきたことか。ですが、ここで注意したいことは、最初につけられていた値段がその後の値引きを見越した値段である場合がある、ということなんです。

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つまり、こういうことです。アクセサリーショップがあったとしましょう。ターコイズのネックレスに最初につけた値段が3万円。でも、店側はそもそもその値段で売れなくもていいと思っている。数日後、セールになった時に50%オフの15,000円にする。実は店は初めからこの値段で売るつもりでしたが、その商品には3万円の価値があるとお客に思わせたいのです。

人は高いもの=いいもの、と自動的に判断するものであるといいます。だから、そのターコイズのネックレスを3万円の価値のあるもの、いいものと判断します。そんないいものが安く買える、買っちゃおう。になります。

別の言い方もしてみます。2種類のターコイズのネックレスがあるとします。ターコイズの色味に微妙な違いがあるだけ。1つは3万円が50%オフの15,000円。もう1つは2万円が25%オフの15,000円。値引き後、同じ15,000円になっています。どちらを買いたいと思いますか?どちらを買うかの判断はデザインでしょうか。仮にもと2万円の方の色味が少し気に入ってたとしても、もと3万円の方を買ってしまいそうではないでしょうか?だって、3万円してた方が品がいいはずだから。

賢い店主だったなら、このルールを利用して、セールありきで初めから値段を高く設定しておく場合があるでしょう。そうすることでその商品の価値を本来より高くすることができます。セール前は売れなくても大丈夫、セールで望んでいた値段で売ることができる可能性が高いのです。

象徴的なエピソードがあります。あるアクセサリー店で何ヶ月たっても全然売れないネックレスがありました。最終手段として赤字覚悟で値段を1/2にするよう店主がスタッフにメールで指示したところ、スタッフは1/2を2と見間違え、値段を2倍にしてしまったのです。すると、なんと、売れ残っていたネックレスが全て売り切れてしまった。店主が偶然にも 高いもの=いいもの ルールに遭遇した話です。

なぜ、高いもの=いいもの と判断してしまうのか、それは人間の脳が楽をしたいからだそうです。脳はあれやこれや考えるのは面倒なんです。私たちは今、とても複雑で刺激の多い世の中に生きています。そういう中で生きていくには、近道、が必要なんだそうです。

次に 2 順番と比較というトリックがある についてです。

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不動屋さんに行くと、スタッフが物件の案内をしてくれます。その時、物件を紹介する順番はどちらでしょうか? 素敵な物件→いまいちな物件の順、それとも、いまいちな物件→素敵な物件?

答えは、 いまいちな物件→素敵な物件 の順です。なぜなのか?それはものが順番に出てきた時、後から出てきた方の良さ、もしくは悪さが、実際のそのものの良さ、悪さより誇張して見えてしまうんだそうです。コントラストのルールです。

後から見た物件の素敵さがより強調されるんです。いまいちな物件が効果的な引き立て役なんですね。街の中には、いまいちな賃貸物件がありますよね。そういう物件、あっても仕方ないんじゃないか、と思っていましたが、たとえ借り手がつかなかったとしても、他の物件を借りさせる引き金になる、引き立て役になる、という重要な役割を十分に果たしている場合もある、ということを知りました。

次に、スーツを買いにきた人に他の小物類も買ってもらいたい場合、スタッフはどちらの順番で品物を見せるでしょうか? 靴下→シャツ→スーツの順? それともスーツ→シャツ→靴下?

答えは、高いものから→安いもの の順です。この場合、安いものをより安く感じさせています。10万円のスーツを買った後は、1万円のシャツが安く感じますよね。逆にいきなり1万円のシャツ、が出てきたら、ちょっと高いなぁ、と思うでしょ?同じ1万円なのに、です。

だから、車を買う時もしかり。何百万円の車を買うことに決めた後、販売員はあれやこれやのオプションを勧めてきます。大金の後の数万円は安く感じますね。気がつくと、合計金額が・・・!に。

悲しいかな、合コンも同様です。美人(イケメン)の後にそれほど美人じゃない(イケメンじゃない)女性(男性)が登場すると、その後者の人は、その人単体で見た場合よりマイナスに見られてしまうそうです。

順番って重要なんですね!私生活でも順番にはくれぐれも気をつけましょう。

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そこで、冷静に買い物をするための注意点2つ考えました。

それは本当に欲しいものなのか?割引前の値段だったら買うのか?そうじゃなきゃ買わない

高価なものを買う時は、それを買った後気をつけて!他にもいろいろ勧めてくる前提で臨もう

この2つを気をつけていれば、スタッフとのやりとりも逆に楽しみながら買い物ができるかもしれませんね。

他にも プロのテクニック  はまだありますが、それはまた別の機会に。

いっしーでした




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