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何処にも属していない私。

マスクを外し、

早朝に町に出る。
写真を撮り
足を速める。

薄暗い街並みに
妙に近代的なのに
誰も歩いていない違和感。

面白い
そう感じながら
時折
スーツの人にすれ違う。

私は早歩きで
駅まで行く。

写真。

もともとの分野外である
姉が凝りだしたので
刺激は受けたが
一眼レフやデジカメの導入は私のほうが早い。

私の町は本当に
色々な物が入り混じっている
新しいものに
古い物
異質なものに違和感な物。

色々な物が混じって
この町は出来ている。
異質的なものは
より異質的に。
古いものはより古く。

その狭間で生きている私は
早朝
マスクを外して
息をひそめシャッターを下ろす。

私はどこにも属していない
客観的人間である
そういう意味合いもあるのかもしれない

どこまでも
馴染めているのか
馴染めていないのか
よくわからない人間だが

真実
みんなそうなのかもしれない

すれ違った
スーツ姿のたばこの残り香が
妙に気持ちのいい朝

私は早朝シャッターを下ろす
何処にも属していない私。

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