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湯布院で現代アートを堪能@COMICO ART MUSEUM

  先日、憧れの湯布院玉の湯へ友人とショートトリップ。温泉三昧が基本だったのですが、ここにある「COMICO ART MUSEUMがいいらしい」と友人が見つけてきたので、予約して見てきました。

  まず、建物がおしゃれ(隈研吾)。ちょっと前に1棟追加されたとのことで、展示品も増えたらしく、1時間くらいで見るのに丁度良いサイズ。最近は宿泊もできるようになっているらしい(1組にまるっと一棟貸す)。

美術館入口

  現代アートが集められており、まだ絶賛活躍中のアーティスト作品ばかりです。企業などの私設ミュージアムで新しい場合は、どうしてもそうなりますよね。でも、新進企業がこうやってパブリックに展示してくれるのはありがたし。まだ現代アートだけの常設ギャラリーは限られているし。

  第1室は全て草間彌生の作品。小品ではありますが、一番メジャーなかぼちゃが、暗い展示室の壁に赤、青、黄色、緑、オレンジ、ピンク・・・と何枚も並んで展示されているのが幻想的で素敵でした。蛍光色っぽいので、暗い中で黒い背景に見るととても映えるんだ、と発見。普段は白い壁で見ることが多かったので。それ以外も花などの作品あり。ここは撮影不可(残念!)。

  第2室も草間彌生の作品。こちらはもう少し新しい作品で、2000年代のものばかり。網目のやつで揃ってます。第1室と比べると、より抽象度が上がったのがよくわかる。

 その後にあったのがこちらの小さな空間(第3室)。宮島達男の「Time Waterfall - panel #COM」。上から電光掲示の数字がパラパラ降ってきます。床部分に反射することで、上下にシンメトリックな動きに見えるのが不思議。背景の木々の緑と手前のデジタル感が不思議な調和を見せています。見てて飽きない。

宮島達男<Time Waterfall - panel #COM>
離れると空間の雰囲気がもうちょっとわかるかな。

  第4室は杉本博司の部屋。渋谷の松濤美術館で見た後、「海景」シリーズをもっと見てみたい、小田原にある江之浦測候所に行ってみたい、と思っていましたが、なんとここに常設展示があったとは。

まるでモノクロ写真のようですが、普通にカラー撮影したこの展示室。海景シリーズがぐるっと取り囲んでいる。静かな凪の世界です。
部屋の上の写真に写っていないもう1つの壁側にあったのがこの光学硝子五輪塔

  光学硝子五輪塔をアップにすると、それぞれ違う海景が硝子の珠の中に見えてくる・・・

ミシガン湖、ギルズロック(多分)
イオニア海、サンタ・チェーザレア(多分)
相模湾、海光(多分)

  このモノクロームの部屋を堪能した後にあるのが第5室、村上隆。一転して色の洪水に。

かわいい夏休み:見上げると紺碧の空(部分)
多分、フラワーボール:鯉/丹頂鶴の朱色
うーん、マチスへの想い、かな?

  なぜ全体的にタイトルがよくわからないかというと、入口で渡される紙に展示位置と作品名が書いてあるので、鑑賞している時はわかるのですが、後から画像だけを見るとどの場所にあったものかわからなくなってしまって・・・それが「多分」となっている理由です。

これを頼りに作品を鑑賞・・・

  ところで村上隆の半球に見える作品は、横から見るとわかりますが、実際は立体ではないんです。感動して何枚も撮影してしまった。

奥のを見ると平面なのがわかるかな
正面で見るとぷっくりして見える。直径1メートル以上はあります。

  最後は屋上のオープンギャラリー。ここが凄い良いです。山を借景に現代アートが映える映える!

奈良美智のあおもり犬がここにも!と想ったら「Your Dog」というタイトルでした。しっぽの先に由布岳が見えます。このわんこの間をくぐって奥の方へ行くと・・・
森 万里子「Eternal Ⅰ」不思議な螺旋が自然と調和。
名和 晃平「Ether (lava)」ここで見たら、なんだか和テイストに見えるのが不思議。

  この屋上で一番すごいのが、冒頭にも挙げた写真スポット。Your Dogを背景に建物を撮るとこうなる。まるで何層にも屋根が重なってその奥にわんこと一緒に写るという・・・どうやっても自分が写ってしまうのだけが難点(苦笑)。そして部屋の中に誰もいなくなった瞬間を狙うのも大変。でも感動して何回も撮ってしまった。しかしここで売っていたこの構図の絵はがきには、人が写っていませんでした。どうやったんだろう・・・いずれにしても撮影ベストスポット!

紅葉したらまた素敵かも。

  ということで、旅先だけにインスタ映えするようなお洒落スポットでした。もちろん、作品群も十分楽しめます。
  注意点は、完全予約制(空いていれば当日でも大丈夫そうですが、湯布院まで行って入れないと泣くと思うので予約推奨)で、こじんまりしている割りには1,700円としっかりした価格(私は1時間以上楽しめたのでまあアリかな、というところ)だということ、そして無料の音声ガイドがあるのでイヤフォン持参必須です。ギャラリー内には作品名も解説もない、お洒落空間なので・・・ということで、湯布院に行くことがありましたら温泉以外に現代アートを楽しんでみていいかも。

<おまけその1>
屋上にある部屋では販売しているハガキが展示されていて、ここで紙に書いて受付にて購入します。このギャラリーの写真を撮ってインスタにハッシュタグ付けて掲載したのを見せると、特製ハガキを1枚もらえるというのでわんこちゃんをすぐ載せてありがたくいただきました。

販売のハガキもおしゃれに展示されている
入口ですが、もらったおまけのハガキはこの入口部分のデザイン画でした。
大雨の合間を縫っての旅だったので曇り空。でも、このわんこちゃんのツヤツヤ感を是非!ということでアップも。こんなに近くで見られるのが嬉しい。

<おまけその2>
せっかくの湯布院だったので・・・アート以外もちょっと日記代わりに。

玉の湯の入口。お庭はまるでイングリッシュガーデンのよう。温泉旅館というよりも、軽井沢の別荘のような佇まいです。和洋折衷が素晴らしい。他の温泉地とは雰囲気が全く違います。
玉ノ湯のロビーというか、チェックインする時にゆっくりするお部屋。本や蓄音機がある素敵な書斎のような空間でお茶と柚子ねりをいただきました。美味しくて帰りにショップでお土産に購入してしまった。
往きは飛行機でしたが、帰りはどうしても乗ってみたくて最後尾席を予約開始日にゲットしてまで乗った「ゆふいんの森」。駅には外国人の人もとても多くてインバウンド需要がここにも。
人気の最後尾席は席を回転させて車掌室とその窓から線路が流れるような景色が広々と見える。緑のトンネルのような単線がいい感じ。
すぐに売り切れるらしい車内カフェテリアへ出発後すぐ向かって買ったロールケーキと湯布院ドーナツ。駅弁も大人気なんですが、朝ごはんがボリューミーだったのでパス・・・
反対側の最後尾席は列車大好き少年一家で、車掌さんがどこで他の列車とすれ違うのかダイヤグラムを確認して教えてあげていました。そのお陰で「今日はななつ星とすれ違う」ということを知り、すれ違い様にめくら滅法シャッター押したら、ななつ星の売りのひとつ前面ガラスの先頭部分が写ってた!車掌さんもびっくり(笑)。あまりに真剣で鉄子と勘違いされたかも・・・


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