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なぜ企業はDX推進でつまづくのか?

こんにちは、YouTubeで「システム組立ちゃんねる」を運営している株式会社フライク代表の大瀧(おおたき)です。

システム組立ちゃんねるでは、主に以下の3点をお伝えしております。
①Salesforceに関連するノウハウ
②システム成功率52.8%を100%にするための取り組み方法
③クラウドツールを利用したシステム連携の情報

これからnoteでも企業のIT・DX化のご支援をしているフライクの取り組みやこの領域におけるノウハウについてお話していきたいと思っています。

自己紹介〜私のこれまでのキャリア〜

まず今回は初回ということで、私のこれまでの経歴をお伝えさせてください。

大瀧 龍の経歴

私のキャリアは、大学院を卒業後に富士通グループのシステムエンジニアとしてスタートしました。人は予測不可能でコントロールが難しい存在ですが、システムはエラーがあればそれをはっきりと指摘してくれるというシンプルさに魅力を感じたのです。しかし、実際に仕事を始めてみると、エンジニアの世界もまた、明確な要件がなければ何も生み出せないことに気づきました。結局のところ、それも人との関わりが根底にあるという現実に直面したのです。

24歳で富士通に入社し、プログラミングに必死に取り組んだ私は、プログラミングやシステム開発力に自信がありましたが、年下の先輩である優秀なエンジニアたちにはどれだけ努力しても勝てないことを痛感しました。しかし、この経験から、彼らのような優秀なエンジニアをビジネスにどう活用するかという問題意識が芽生えました。彼らは技術面で顕著なスキルを持っていましたが、営業とエンジニアの間で要件定義を行う役割には苦手意識がありました。このギャップを埋めることが、私にとっての勝ち筋だと確信したのです。

当時、業界では「プログラマー35歳定年説」が流布しており、この説に対する危機感から、お客様の要望に直接応え、要件をその場で定義できる能力の重要性を痛感しました。この危機感を背景に、私は営業とエンジニアの間を繋ぐプリセールスエンジニアへの転身を決意しました。

プリセールスエンジニアとしてのキャリアをスタートさせた際、はじめてSalesforceに出会いました。その後、数年してSalesforceをはじめとするITツールの代理店販売に携わることで営業職として初めてキャリアチェンジを果たすことにもなります。

営業職として、お客様へのコンサルティングとシステムの販売を通じて、売上の向上を実現できたものの、お客様が本当に満足している様子は見られませんでした。売上は伸びても、利益が伸び悩んでいる状況を目の当たりにし、単にPL(損益計算書)を向上させるだけではなく、BS(バランスシート)にも注目し、利益を確保することの重要性を痛感しました。

また、中小企業における典型的な問題として、社員が努力しても経営陣のみが利益を享受する状況や、透明性の欠如が問題であることを認識しました。これらの経験から、会計との連動が必要であることに気付かされました。

そんなときに出会い転職したのが、上場前のfreeeでした。PLだけではなく、BSもきっちりと理解して、きちんとした利益を確保するために、上流からシステムを組めるようになりたいと考えるようになっていた私にとって、Salesforceと連携ができるfreeeのシステムは魅力的でした。またその他内定をもらっていた他コンサル企業が大企業を対象としていたのに対して中小企業向けにサービスを展開するfreeeは自分のスタンスと合っているなと思い転職を決めました。

私が最初に配属されたfreeeの九州支社は、当初わずか2人からスタートしましたが、徐々に業績が上向き、売上も順調に伸びていきました。当時、freeeとSalesforceを組み合わせた提案を積極的に行っていましたが、ある時、その販売戦略を停止するよう会社から指示がありました。その背景には、freeeは問題なく導入できても、Salesforceの導入過程で問題が発生した場合、自社製品ではないために対応にリスクが伴うという判断がありました。

このような状況下で、私はダブルワークを開始し、個人事業主として企業支援の活動を始めました。そして、これまで蓄積してきた経験を活かし、新たな価値を創造するために、起業する決断をしました。

これまでの経験から、お客さんと直に関わるようになって感じたのが、「自分達に合っていないシステムを使っている企業があまりにも多くて、もったいない」ということです。

メーカーや代理店はその会社のシステムやツールを売るのは当たり前。でもお客様が求めているのはシステムやツールではなく、その先にある課題解決です。特に予算が十分にない中小企業のお客さんにとって本当にいいものを提案したいのにそれが叶わない場面に手くわすことも多かったのです。

自社の商品ではなく、お客さんの本当の課題を解決できるシステムを提案できる、伴走者のような存在になりたい。そんな想いを抱き、代理店にはならずに、いちからの起業を決意しました。それでできたのがフライクです。

フライクは「ワクワクするシステムで、自分らしく働けるストレスフリーな社会を実現する」をミッションに掲げています。
自分にとって、日々働く環境は綺麗でありたいし、毎日ログインするツールにストレスを感じたくないとも思っています。そのように、システム間の
連動性もスムーズで、ワクワクするシステムの組み立てを日々考え続けています。

DXの成功率はわずか10%!その理由は?

複数社でお客様の支援という経験を積んできた中で一つ明確になったことがあります。それは、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する企業の中で、成功を収めている例が驚くほど少ないという現実です。

実際にITシステムを導入して成功している企業は52.8%、DXに限っては成功率がわずか10%であることがわかっています。

では、そもそも「DX」とは何を意味するのでしょうか?

多くの人が意外と誤解しているか、あるいは知らないことかもしれませんが、DXとは単にテクノロジーを導入することではありません。それは、「ビジネスモデルの変革」や「これまでのやり方を変えるため」にデジタル技術を活かすことなのです。

DXの定義

そしてDXを実現していくためには、アナログからデジタルに移行する「デジタイゼーション」、作業の進め方やビジネスモデルを変革する「デジタライゼーション」、そして人がそれに合わせて変わっていく「デジタルトランスフォーメーション」と3つのステップを踏まなければなりません。

多くの企業がITシステム導入をもってDXを成し遂げたと勘違いしているケースが少なくありません。しかし、これは表層的な変化に過ぎず、本質的な変革には至っていません。

単にシステムを導入することは、デジタイゼーション(デジタル化)に留まり、それを超えたデジタライゼーション(デジタルを活用した業務改革)や、さらに進んだデジタルトランスフォーメーション(ビジネスモデルの根本的変革)へと進化することはありません。

DXが広く推進されているにもかかわらず、多くの企業がITシステム導入で止まってしまう理由は、実に単純です。それは「自社に適したシステムを選択できていない」からに他なりません。

自社の課題や業務プロセスを理解し、それを踏まえた上で最適なシステムを選定できていないため、導入したシステムを有効活用する術も、その価値を最大限に引き出す方法も見出せていないのです。

この問題に対処するため、私たちはDXを二つの側面から再定義しています。「ビジネスDX」とは、新しい収益源を創出するためのデジタルビジネス戦略を指し、「システムDX」とは、その新しい収益源を支える基盤を構築することを意味します。この二つのアプローチにより、企業が真のデジタルトランスフォーメーションを実現するための道筋を示しています。

DX=ビジネスDX×システムDX

30のITツールを導入している組み立て屋フライク

DXの伴走者を目指す私達が提供しているのはITツールの機能ではなく、ITツールの組み立て方です。 

実際にフライクでは、これまでにITシステム導入やDXを成功させるために、自社を実験台にして、理想と感じた「30」ものITツールを社内に導入し、システムの組立を実施しています。

フライクのシステム連携組立図

なぜこんなにも多くのシステムを導入しているのだと思いますか?

まず第一に、お客様にとって最良の選択肢を提供することを最優先に考えています。多様なツールを駆使し、最適な製品やサービスを見極め、お客様に提供することで、お客様の満足度を高め、価値ある体験を提供したいと考えています。

第二に、私たち自身の成長と利益のためです。効率的なアウトソーシング戦略を通じて、運営コストを最小限に抑えつつ、より高い利益を実現し、その成果を社員に還元することを目標にしています。

システムの組み立て屋の意図は?

プラモデルを組み立てる際には、その設計図が不可欠です。この設計図があることで、部品一つ一つがどのように組み合わさり、最終的には望んだ形になるのかを理解できます。システム開発においても、同じく「組立図」が不可欠です。しかし、多くのビジネス現場で、この重要な設計図が欠けているのが現状です。

この問題を解決するために、私たちはビジネスやシステム構築に必要な「フライクのシステム連携組立図」を提案しています。これは、システムやビジネスを構築する際の理想的な組立図として位置づけられます。

これから届けていきたいこと

現代では、システムを全く導入していない企業を探す方が難しいほどです。そのため、既存のシステムを精査し、それを根底から再考していくには相応の覚悟が求められます。

社内の人員配置を増やす必要があるかもしれませんし、外部の開発会社に依頼することでコストが増加することもあり得ます。また、既存の資産が活用できなくなる可能性もあります。これらの覚悟を決めることが、変革への第一歩です。

DXの道のりは、ITの導入からビジネスモデルの変革、人材育成に至るまで、幅広い分野に及びます。また、明確なマイルストーンの設定が不可欠です。

私たちはプロジェクトを共にする際、まずはこれらの決定事項から始めます。

私が今後noteで発信する情報が多くの方々にとってITを活用した変革のきっかけとなれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

▼資料ダウンロード
このホワイトペーパーでは『ビジネスとシステムを加速させるための4つの手順』をご紹介しております。以下よりぜひダウンロードしてみてください!

▼YouTube「システム組み立てちゃんねる」
前編後編に分けて詳しく解説していますのでよろしければご覧ください


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