ぬいぐるみイマーシブ空間で心がととのった旅~ドイツ シュタイフミュージアム~
ドイツ ミュンヘンから電車で約2時間の街 ”ギーンゲン” を訪れました。商用ぬいぐるみの一丁目一番地でぬいぐるみの歴史を探究するためです。
世界最古のぬいぐるみは、日本が発祥という説があります。「這子(ほうこ)」と呼ばれる白い布で作られた嬰児のシルエットをしたぬいぐるみです。
https://www.ningyo-kyokai.or.jp/jiten/g-6.html(一般社団法人日本人形協会:人形辞典より)
一方で、商用ぬいぐるみの起源はテディベアでおなじみのシュタイフ社を創業したマーガレットシュタイフ氏に由来します。今から140年ほど前、ゾウの針刺しのぬいぐるみを作ったことから始まったそうです。
私が訪れたのは「シュタイフミュージアム」
シュタイフ社創業の地、ドイツ南西部ギーンゲンという小さな街にあります。
これから行かれる方のために、行き方を紹介します。なかなか調べても情報が豊富でないので、お役に立てば幸いです。
日本からは、ルフトハンザ航空の直行便でドイツ・ミュンヘン空港に入りました。羽田と関空から直行便が出ています。平日のフライトでしたが満席でした。
ミュンヘン空港からミュンヘン中央駅まで移動し、駅前のホテルを拠点としました。
シュタイフミュージアムまでは、2つの電車に乗り換えて向かいます。まず、ミュンヘン中央駅から特急電車に乗って「ウルム駅」を目指します。ウルム駅までは80分くらいでした。そこからギーンゲン駅までは30分ほどで、1時間に1-2本しか出ていないアーレン行きの電車に乗り換えます。ミュンヘン中央駅からウルムまでの特急電車は、特急2等車両の指定席をとると安心です。座席を指定しないと10ユーロ安いのですが、通勤路線のようで行きも帰りも電車は混んでいました。電車料金は、片道¥11,500円です。切符はミュンヘン中央駅、ギーンゲン駅共に自動券売機でクレジットカードで発券で来ます。自動券売機は言語表記を「イギリス国旗」のボタンを押すと英語に変わるので、迷わず買えると思います。
ギーンゲンの駅からシュタイフミュージアムまでは、とっても簡単。
テディベアの壁画がある地下道を通って、駅のロータリーまで出るとクマのサインと共に日本語で「ようこそ」とシュタイフミュージアムの案内が至る所にあります。また、1-2分歩くと歩道にクマの足跡がついていて、その足跡をたどっていくとミュージアムに到着します。
かつてバブル時代や日本が元気だった頃、シュタイフミュージアムを含めドイツの観光地は日本人のお客さんで溢れていたそうです。ですので、ドイツの観光地にいくと古い看板には日本語を発見することもできました。ですが、令和6年9月の滞在期間中にアジア人はほとんど見ませんでした。
ミュージアムは、博物館の建物とアウトレットショップの建物に入ることができます。実際にぬいぐるみや洋服を作っている工場はゲートの奥にあって入ることができません。
アウトレットショップは金曜〜日曜にオープンするそうです。
私は水曜に行ったので、アウトレットショップでぬいぐるみをお迎えすることはできませんでした。
ミュージアムのチケット売り場はミュージアムショップのレジも兼ねています。入り口を入って右手のレジで、入場料を払います。大人1人10ユーロです。
平日のお昼頃に行ったのですが、ミュージアムは非常にすいていました。チケットをもらう際に「English?Japanese?」とだけスタッフの方に聞かれたので意味がわからず「Japanese」と答えたら、「10 minutes wait」と指示がありました。そのまま言われた場所で待機していると、ミュージアムの最初の展示コーナーに案内してくださって、音声ガイドを私のために日本語で流してくださいました。
この最初の部屋は、事前に予習をしていたので
「あー、これがシュタイフさんの歴史ものがたりかぁ」くらいにしか思っていなかったのですが、次の部屋で衝撃を受けます。
私はシュタイフミュージアムは、テディベアとぬいぐるみの歴史・展示がされている場所だと思っていて、イマーシブ空間で感傷に浸る演出がされているとは思っていませんでした。実際、ミュージアムのメインとなる展示はイマーシブ体験ができるエモい演出が溢れていて、思わず涙が流れ、鳥肌が立って期待を遥かに超える感動を味わう時間となりました。
写真をいくつか掲載します。
ネタバレになるので説明は割愛しますが、間違いなくおもちゃ好き、ぬいぐるみ好きだった大人が楽しめる空間です。私はミュージアムに友人に付き合ってもらいましたが、ぬいぐるみに特別な感情を持っていなかった友人が感動し、ミュージアムショップでたくさんのぬいぐるみを買ってしまうほどに「テディベアスイッチ」を押される場所でした。
イマーシブ空間の展示室を過ぎると、超巨大なぬいぐるみが展示されているぬいぐるみ動物園のような空間が広がっています。
ここでは、大きなぬいぐるみに実際子供が乗ったり、ブラッシングをしたりしてぬいぐるみと触れ合うことができます。
動物が苦手だったり、動物に触れ合うことができない人にとっては真近でリアリティの高いぬいぐるみに触れることができるので、ユニバーサルデザインが当たり前に施されている博物館であると思いました。
また、ミュージアムでは2階から1階まで大きな蛇の滑り台があって、大人も子供もこの滑り台で移動します。
この滑り台、高さもあるし結構怖い。。。
久しぶりに滑り台を楽しみました。
そして、ミュージアムショップではテディベア、ぬいぐるみ、ベビー&子供服を売っています。価格は日本の60%程度で購入できてとってもお得です!
私は14人のぬいぐるみをお迎えしました。ギーンゲンのシュタイフミュージアム限定のクマのぬいぐるみも2種類、ミュンヘン限定のぬいぐるみも2種類あります。日本の60%オフといっても、最安値で30ユーロ、40ユーロ程度する子が多いので円安の影響もあり慎重に日本に一緒に帰る子を選びました。
シュタイフのショップは、ミュージアム以外にもミュンヘン周辺のデパートや路面店もあります。お店によってお迎えできるぬいぐるみが違うので、シュタイフのぬいぐるみが欲しい方は、いくつかお店をまわることをおすすめします。また、ミュンヘン空港にも売っていますので帰国直前にお迎えすることも可能です。
シュタイフミュージアムの周辺は、とっても静かで穏やかな小さな町になっていて30分程度でお散歩することができます。
ウルムに戻る電車が1時間に1-2本しかないので、お散歩して電車を待つこともできますが飲食店は少ないのでお腹が空いたらシュタイフミュージアムのカフェで休憩をとっていただくと良いと思います。
実はドイツ滞在中、一番お得な(お安い)カフェはシュタイフミュージアムでした。
シュタイフミュージアムの滞在時間は2-2.5時間程度でした。ミュンヘンから往復4時間かかるので朝8時半頃にミュンヘンを出発し、夕方16時頃に戻ってきました。ぬい撮りスポットもいっぱいあったので、大切なぬいぐるみと一緒にたくさんの方に訪れていただきたいです。
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