プラスサイズモデル・はまゆっこさんインタビュー。思い込みを捨て、自分の力で幸せを切り開いていく姿勢に共感しかありませんでした！
長い梅雨との闘いを覚悟していたのですが、連日続く危険なほどの暑さ。
昔は35℃を超える日なんてほとんどなかったのに、それが今は当たり前のように。もはや40℃（！）に届く暑さがやってくるなんて！
冷えは苦手だけれど、さすがにクーラーに頼らざるを得ません。
今回は、日経xwoman主催の「FLOWUS」モニタリング座談会にご協力いただいたプラスサイズモデルのはまゆっこさんと、私、大庭との対談をお届けしたいと思います。
本題に入る前に、なぜこのような会に至ったのか、経緯を少し。
私たちは、「ただ物を売りたい、ただ体を温める装置を売りたい」のではなく、「自分を少し前向きにさせるお守りのようなもの」であるとか、「すごく低いハードルだけれども、自分のために越えられた」みたいな体験を、FLOWUSを通じて提供したい、という思いがあります。
それを、どうやったら皆さんに知っていただけるのかと社内で相談していたところ、日経xwomanさんが“アンバサダー”として認定している方々と座談会をしたらどうか、という話が出たんです。そこで、“過去にメンタル不調を抱えた経験があるアンバサダー”の方々との座談会が実現。その中に、プラスサイズモデルのはまゆっこさんがいらっしゃいました。
落ち込んだときの対処法や、ココロと体を元気に維持していくためのコツなどをお伺いしていくなかで実に共感する部分が多く、もっとはまゆっこさんの思いや言葉を聞きたい！ そして、私が元気をもらったように、皆さんにもはまゆっこさんの優しいパワーをお届けしたい！ と思い、今回の再会に至りました。
どうか涼しい環境で、のんびりと読んでいただけたら幸いです。
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プラスサイズモデルになろうと思ったきっかけは、自分の体型に対する抵抗から
はまゆっこさん 日経xwomanの座談会に出させていただいたあと、苦しんでいる人が本当にたくさんいるということ、その方たちに向けて発信し続けることの大切さをあらためて実感しました。コメントやDMもたくさんいただき、反響の大きさを感じています。
私は社会人2年目の25歳のときに統合失調症で入院し、現在もうまく付き合いながら生活しています。仕事はプラスサイズモデルをさせていただいていますが、元々は自分の体型がすごく嫌いで……。自分の体型について心無い言葉を言ってくる人もいました。とある仕事の集まりに参加したとき、私が部屋に入った瞬間にダイエットの話に切り替わったことがあって。もうそれがすごくショックでした。あまりにつらくて「何かしなきゃやってられない！」と思い、極端な考えですが痩せたいという一心から、自分の水着姿の写真をSNS上にアップしたんです。そしたら、当時仲の良いと思っていた友人から、「そんな写真載せて恥ずかしくないの？」って言われてしまい……。
それで私は、すごく悩んだんですけど、そういう人とは思い切って連絡を絶つことにしたんです。初めは友達がいなくなることがすごく不安でしたが、縁を切ったからか、新しい縁もあって。すごく応援してくれる方や優しい言葉をくれる方、例えば、「こういう食事をしたらどうか」とアドバイスをくれて買い物に付き合ってくれる友達ができたんです。悪い関係が立ち切れて新しい縁が訪れる。そんな風にサイクルが変わってきたことを実感しました。
それからは「変わろう！」と決心して、メイクやファッションについて学ぶ努力を始めました。かつては「太っているから」というコンプレックスで、おしゃれを諦めることが多かったんです。「体型を隠すならAラインのワンピース一択だ！」っていう謎の思い込みもありました（笑）。
でも、調べてみると太っている方向けのサイズを展開するブランドも世の中にはたくさんあるし、着痩せのコツについて書かれている記事も数多くあって。「私が見えていなかっただけで、世界はすごく広いんだな」って、そこで気が付きました。
普段の柔らかな雰囲気とのギャップがすてきです
自分の気持ちが楽になるお守り（＝対処法）を
知っておくと生きやすくなる
はまゆっこさん 先日の座談会であらためて思ったのですが、メンタル不調って心の弱い人だけがなるものじゃないんですよね。第一線で活躍されていてバリバリ仕事を頑張っていらっしゃる方が急に体調を崩して、みたいな話も本当にあるんです。
これは私の考えなのですが、メンタルに不調をきたしてしまう人は、「全部自分のせいだ」って思い込む人が多いと思うんです。頑張り屋さんで、悪いことがあったら「自分のせいかも」って思ってしまう。
かつての私がまさにそうで、つらいときにつらいって言えなかった。落ち込んでいても元気なふりをしちゃうんですよ。そんなふうにしていると、ストレスが少しずつ、まるでコップの中に注がれる水のように一滴、また一滴とたまっていくんです。それが溢れて救いようもなくなる前に、ちゃんと自分をリラックスさせる時間を持つことを大切にしていたら、全然違っていたのかなって思います。
そう思ったのはFLOWUSのプロトタイプを使ってみて、「自分を愛する時間を持てた」と素直に感じたから。蒸気浴ってすごく体が温まるし、じっくりと自分をひたすらに癒やす時間が取れたことはとても良かったと思います。
はまゆっこ 以前、臨床心理士の方が「自分の体にコンプレックスがあったら、目をつぶってその部分をなでてみましょう」って言っていたことを思い出して。「今だ！」と思って実践してみたんです。
例えば、自分の足が太くて嫌いなら、「足は歩くためにあって、自分を支えてくれて、すごく大事なものなんだよ」と言い聞かせながら、触ってみる。蒸気浴の穏やかなときが流れる環境で自分をなでていると、「自分で自分を大切にしているな」という感覚を味わうことができました。
傷つけられるのも救われるのも、結局は人の言葉
――調子が悪いときや落ち込んだときにFLOWUSを使っていただいて「私、自分のために良いことできたじゃん！」っていう感覚を一つの価値として持っていただけたらうれしい、FLOWUSを“お守り”みたいな感覚で使っていただけたら、という話をしたところ、はまゆっこさんにも独自の“お守り”があるそうで……。
はまゆっこさん つらいときってすごく落ち込んで、なんかもうこのまま消えてしまいたいって思う孤独なときってありますよね。そのときに誰かにメッセージを送りたいなあと思うけれど、やっぱり迷惑かもしれない……と思って結局やめてしまう。そんなことが度々あったんです。
そこで私は思い切って、つらいときに連絡をしたらメッセージを受け取ってくれる方をSNSで募集したんです。そうしたら十数人くらい、「つらいときに連絡してきてくれていいよ」ってDMやコメントを返してくださったんです。それが本当にうれしかった。
SNSでの呼びかけに抵抗がある方もいらっしゃると思うので、それが難しければまわりの友達に。ほんの少しの勇気を持って「つらいことがあったら連絡してもいい？」って一言聞いてみてください。“頼れる人が一人でもいる”という事実が、お守りになってくれるかもしれません。
SNSでつながっている方で、海外に住んでいらっしゃる方がいるのですが、以前、「World Needs You」ってメッセージを送ってくれたことがあったんです。“世界はあなたを必要としているよ”って書いてくれたのが、泣くほどうれしくて。そういうマインドで毎日を過ごせたらどんなにすてきなことかと思いました。世界のどこかで私を必要としてくれる人がいるって思ったら、ちょっとだけ強く生きていけませんか？
――「温かい人たちに恵まれて良かったですよ、幸せです」と、笑顔で話してくださったはまゆっこさん。過去に人の言葉で傷ついたけれど、その痛みを癒やしてくれたのも、また人の言葉。「捨てたもんじゃないですよね」という言葉に、思わずハッとしました。
私も勇気を出して行ってみようかな？
日常にある、小さな出来事に幸せを感じられることが愛おしい。
かつてつらい経験をしたからこそ、気付けたことがたくさんある
はまゆっこさん 昔は、目標を達成したら幸せが待っていると思っていたんですよ。痩せたらもう、絶世の美女になって輝かしい人生が待っている！ みたいな感じだったんですけど、まあ現実はそんなことはなくて（笑）。
何か大きな目標を掲げて、それが達成したら幸せになるというよりも、「今、音楽を聴いているこの自由な時間が幸せだな」とか、「おいしいものを食べられて幸せだな」とか、日常にある小さな幸せを見つけることが大切で、そんな瞬間を積み重ねて生きていくことが幸せなんだと思いました。
こんな風に考えられるようになったのは、過去のつらい経験があるからこそ。入院先の病棟では人生が終わったと思い、ものすごく辛かったですし、同じ経験は二度と繰り返したくないのですが、その経験をたどっていなかったら今の私じゃないんですよね。悩みを抱えている方に寄り添うこともできなかったし、何かを発信することもなかった。最悪の状況を抜け出した今だからこそ、皆さんに伝えたいのは「つらいときってそんなにずっと続かないよ」ということです。
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現在、はまゆっこさんは海外で活躍するモデルを目指し、日々英語の勉強に励んでいるそう。「目標があるから、頑張っている過程がすごく楽しい」とキラキラとした表情で語られていました。心から応援したいと思います。
すてきな出会いに感謝しています。はまゆっこさん、本当にありがとうございました！
＜プロフィール＞
はまゆっこ
日本のプラスサイズモデル。GLAPOCHA（グラぽちゃ）所属。自分を好きになるための努力をし続け、「太っていてもおしゃれを楽しめる世の中にしたい」「心も体も健康な人を増やしたい」という思いをSNSを中心に発信。今を幸せに生きることが、苦しんでいる過去の自分と同じような境遇の方の支えになると信じて。
Instagram https://www.instagram.com/hamayucco
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