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スケーターが”スタイル”を身につけるまで…

息子はスケートボードを
それはそれは心底楽しんでいる

なんやかんやでスケボー歴は3年8ヶ月くらいになったのか

昨今のキッズスケーター界は
”いざスケボー始めるぞ!”となると
まずはスケボースクールに通い始める

私の時代のように
中学生くらいから仲間内で始める
なんてスタートの仕方は
今では”オールドスクール”と表現されそうなほど
珍しいのではないか…と言う感じ

そんな中で息子はスケボー始めた当初から”スクール嫌い”
だからと言って全く教わらなかったわけではない
息子のスケボーとの出会いがとても特殊だっただけに
最初の数ヶ月は月に1回無料スクールに通っていた
回数にして7回ほど
しかしそのスクールは幸か不幸か無くなってしまった

そこからは息子の独壇場
とにかくひたすら自由に滑る
誰かに教わるなんてまっぴら
まぁしっちゃかめっちゃか滑りまくる

私はスケボーに関して全く知識がなかったので
とにかく安全確認だけして放牧状態
なんなら生存確認だったかも
自分の存在がまるで救護班のようだった

そんなこんなで自由に滑らせていたら
それなりに滑れるようになっていた

そして気付いたらどんな遊びよりも
スケボーしている時が
とにかく楽しそうで
見ている私も嬉しかった
(もちろん今もね!)

しかし、誰にも教わらずに
なぜ滑れるようになっていったのかというと
それは周りのスケーター達のおかげ

少なくとも始めた当初は
自分より上手い人たちしかいない
その人たちの滑りを見て
見様見真似で技を覚えていった

だから本人も技の名前なんか分からず練習していた
(今でもたまにそうなっている)
”多分◯◯って言うのかなぁ”
なんて具合に

正直、私からしてみたら
”よくもまぁいつもいつも新しい技を拵えてくること”
と感心の連続

そんなスケボーライフを送っている息子
昨日はここ何日か練習している技が一つ出来るようになった
スケボー用語っぽく言うと
”メイク”した

「やったじゃん!出来たじゃん!」
と私が言うと、息子はこう答えた
「ちょっとだけね」

「そお?結構綺麗に出来てたし、今までで一番スムーズだったじゃん」
「確かにそうだけど。
でも明日も出来るとは限らないからまだ”ちょっと”なんだよ」

なるほどね
いわゆる”メイク率”ってやつだ
”1回出来た”は出来たうちに入らない
明日も明後日も1ヶ月後も1年後も…
この技をやりたいと思った時に
”いつでもメイクできる”
それが”出来た”ってことなんだね

確かに私と息子との合言葉で
”いつでもどんな所でも”
といつも言っている

スケボーにおいて1回出来たは
ようやくスタート地点に立っただけ
ここから何回も繰り返し
どんなタイミングでもメイクできるように反復し
その先にその人特有の”スタイル”ってやつが出来てくる

この”スタイル”を出しているスケーターってのがかっこいいんだ
なんせ唯一無二だからね
ここまでいくには一朝一夕では無理
どれだけ滑り込んでいるか
どんなマインドで滑っているか…
それらが合わさってその人の”スタイル”となる
(と思っている)

スケボーは本当に奥が深い
そして探求するには十分過ぎるほど
探求のし甲斐があるもんだ

今後いつまでスケボーを続けるかは分からないけど
気の済むまで楽しんで欲しいと思う
そしていつか唯一無二のスタイルを出せるスケーターになって欲しいと
密かに願っているよ

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