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教育実習記録~中学校~

2週間の中学校教育実習を終えて

昨年の小学校に引き続き2回目の実習。

教員の道に進まないと決め、就職活動を終えた後の実習は、何だか複雑な気持ちだった。

この2週間は、国語という教科の特性に向き合い続けた。そして、これからの子どもたちにはどんな力が必要か。そんなことを考えさせられる日々だった。

自己表現という壁

私の配当は中学2年生。大人と子どもの間で揺れ動くまさに思春期真っ只中の年齢。

強そうに見えて脆く、自立してそうに見えて危うい。それが中学生。

3学年の中でも最も不安定な存在だと思った。

目立ってはいけない。

生徒たちの間にそんな不思議な空気が流れていた。というか、自分達で牽制しあっているような感じさえした。

初めて教壇に立ち、授業をしたときに私はこの不思議な空気感に耐えられなかった。

間違えたらどうしよう。みんなと意見が違ったらどうしよう。

目を伏せたり、俯きがちな生徒の表情が私は忘れられない。誰かが第一声を出してくれるのを待っている。1人目にはなりたくない。そんな心の声が聞こえてきたような気がしている。

表現は楽しい。それを伝えたい。

全5時間の国語の授業の中で、私はどうにかして個々の考えを引き出したいと考えていた。

まずは、この重苦しい空気を変えなくてはいけない。でも、私が場を一時的に盛り上げたところで本質的な改善にはつながらないだろうと思った。

そこで私は、いわゆるアクティブラーニング的な授業を試みた。
しかし、ただグループ活動を行うだけでは何も変わらない。

①隣の人と、話題について軽く意見を交わす。。
②自分の考えを文章化し、深める。
③書いた文章を話し合いの道具として、
 班で共有→1つの案にする。
④クラス全体で共有する。

この①〜④のステップを踏ませることで、段々と教室の空気感が変わっていくのを実感した。

話す活動に苦手意識を感じる生徒も、書く活動を挟むことで驚くほどコミュニケーションが円滑に進むということが分かった。

自分ごと化できるような授業づくり

国語の授業は、何のためにやるの?と思う人も多いし、道徳の授業との差別化が難しい点もある。

実習を通して考えたのは、教科書教材をいかにして日常生活に落とし込むことができるのかということだ。

この教材を学ぶことで、こういう考え方や見方が広がる。実生活ではこのように結びつく。というふうに、学ぶ目的をなるべく明確にしてあげることが生徒のモチベーションを高めることにつながるのではないかと思った。

受験という存在を無視すればできること、やりたいことは沢山ある。しかし、極論日本の受験制度や内容が変わらない限り学校の授業を変えることは難しいのかもしれないというのが率直な感想、、。

求められる力

•1つのことを多角的に捉える力。
•自分の考えを持ち、わかりやすく伝えたり、表現する力。

この2つが特に必要だと私は考えた。
One of themから脱して、自分という存在をアピールできる子どもたちが増えてほしいと思う。

個性が浮くのではなく、個性が輝くようにするには、全体の雰囲気を変えなければいけない。

私ができること

私は新卒の選択として教師を選ばなかった。
春からは別の角度から教育に携わることになっている。

現場を見て肌で感じた学校、教師、児童•生徒の課題。その課題意識を忘れずに仕事に励むことが自分の使命だと思っている。

とは言え、実習の中で子どもたちを1番に考え真摯に取り組む先生•実習生の姿、がむしゃらに今を生きている子どもたちの姿など勿論良い面も見ることができた。

ブラックと言われる現場の光の部分を見ることをできたのは、実習に行って得ることができた価値あるものだと思っている。

長々と、堅苦しく書いたけど忘れないうちに、、!!

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