結婚式と母の容態

1.必要最小限の結婚式と身内の不安

結婚式までに色々とやりたい花嫁は多いだろう。しかし、私達は必要最低限の準備しかできなかった。十月末に体調を崩した私は、十一月の半ばには少しずつ元気を取り戻していた。
そんな中、母がまたもやうつ状態になってしまった。前にも話したが、私と母は相性が悪いのだろうか。今度は母が結婚式に出られるか分からない状態になってしまった。
そこで頼りになったのが兄である。以前から兄との交流はほとんどなかったが、この際頼れるのは兄しかいなかったので、親族とごく親しい友人しかいないとはいえご祝儀の受付等は全て兄に任せた。兄も物腰は柔らかなタイプなので、おおむね友人から好意的に受け入れられた。

また、仲の良い従姉にも声をかけていたのだが、なんと休職状態との事。ただ、結婚式に出るのを励みに頑張っていると聞き、遠慮してもらう事も出来なくなった。結婚式の三日前までに出られるか連絡をもらえるように手筈を整えたが、自分達の事でも精一杯なのに周囲の事で悩まされるとは夢にも思っていなかった。

2.当日の奇跡

前日まで式に出たくないと言っていた母だったが、なんとか出てくれた。従姉も、ホテルを押さえていたのでそこで宿泊してもらい、当日ヘアセットを整えてもらう手筈が上手くいった。
肝心の結婚式だが、挙げて良かったと思う。意外だったのは父と兄が何度か目頭を拭っていた事だ。それに救いだったのは、夫の親族が皆わきあいあいとしており、お義父さんもお義母さんもユーモアのある方々だった事だ。
花嫁からの手紙も、父、母、兄宛への形式にした。その甲斐あってか、何十年ぶりかに兄にメールを送ったら返信が来た。嬉しかった。しかしその後、母の容態は悪くなり再び入院することになる。

3.母の回復

二週間ほど入院したが、別の病気が発覚してうつ病どころではなくなってしまった。それが良かったのかは分からないが、年明けて二週間経った頃には普通に話せるようになっていた。

これは私の憶測でしかないが、母も双極性障害のⅡ型なのではないだろうか?普段うっとおしい位元気なくせに、急に口もきけない状態になる。それは医師が判断する事だが、私はそうなのではないか、と捉えるようになってからは少し楽になった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?