ライターと広報は相性抜群!? 現役ライターが踏み出す“広報”への新たな挑戦
「自らの手で残るものを作りたい」という気持ちで、中学時代からブログを通じて発信を始め、現在はフリーライターとしてポップでわかりやすい文章を武器に数々の記事を生み出しつづけている、いしかわゆき(ゆぴ)さん。
僕と私と(以下、ぼくわた)で、初めて企業の広報に挑戦したという彼女に、これまで培ってきたスキルを活かして実現したいことについて教えてもらいました。
【こんな人にオススメです!】
・書くことを仕事にしたい
・広報の仕事に興味がある
・得意分野をもっと仕事に活かしたい
話すより書くほうが、ずっと気持ちを伝えられる
ーーまず、これまでやられてきたことを教えてください。
大学卒業後は、実は今の仕事とは全然関係のない、雑貨メーカーの会社で営業をやっていたんです。というのも、当時は働く意欲がゼロで…(笑)。
ーー最初からライターを目指されていたわけではないんですね。
そうなんです。別に営業がやりたかったというわけではなく、ただホワイト企業だからという理由で入社しました。
でも、働きはじめてみると案外「働くって学校と変わらないかも」と気がついたんですよね。自分のできることをやって、評価してもらえて、それが価値になるって学生時代にもやっていたなと思いました。
自分が最初にイメージしていたような、「社会の歯車感」がなかったんです。
昔から文章を書いたり、写真を撮ったりするのが好きだったので、次は自分のやりたかったクリエイティブな仕事にチャレンジしてみようと思って、広告代理店に転職しました。
ーー広告代理店ではどんなことをされていたんですか?
クリエイティブディレクターとしてダイレクト広告の制作ディレクションに携わりました。
でも、実際に広告の仕事をしてみると、作る仕事にもたくさん種類があることがわかったんです。
Web広告って、効果がなければすぐに次のものに差し替えられてしまうので、作品のように残るものじゃない。
しかも、クリエイティブディレクターはデザイナーさんに依頼して作ってもらう立場なので、次は自分の得意な分野で何か残るものを作りたいと思うようになりました。
そこで、1年半ほど働いたあと、1番得意な「書く」を仕事にするために、メディアの採用面接を受けました。
ーー書くことは昔から得意だったんですか?
小さいころから得意で、幼稚園のときからすでに書きはじめていました。もともと話すのが苦手で、書くほうが自分の思っていることを伝えやすかったんです。
中学生のときにブログの存在を知る前は、ノートに手書きで文章を書くことで気持ちを発散させていていましたね。書くのが好きというより、ラクというほうが近いかも。
それに、書くことならそんなに労力をかけずにまわりに褒めてもらえたので、未経験ではあったけど、とりあえず仕事にしてみようと思いました。
「残るものが作りたい」という変わらない思い
ーー実際に書くことを仕事にしてみていかがでしたか?
最初は取材ライターになるつもりは全然なかったので、メディアの方針で取材をメインにやることになったのは想定外でしたね。
「話すのが苦手なのに、人から話を聞き出すなんて無理!」と思っていたのですが、先輩に助けてもらいながら経験を積んでいきました。それでも、何度やっても取材前はすごく緊張しますね(笑)。
最初は不安だった取材でしたが、回数を重ねていくと自分のなかで蓄積されるものがあるんですよね。普段会えないような方から話を聞けて、直接言葉のシャワーを浴びるから、自分のアウトプットにも活きているなと。
取材で聞いたことをきっかけに自分の考えを深めて、それをnoteに書いて発信したり、友だちからの相談に「この前取材した人はこう言ってたよ」と答えられたり、取材内容をそのまま血肉にできる感覚はこの仕事の面白いところだなと思いますね。
ーーそんな流れで、今のお仕事に着地されたんですね。
メディアを卒業して、フリーライターとして独立した現在は、芸能人や専門家の方、企業の社内インタビューなどいろいろなジャンルの取材記事を執筆しています。
あとはコラムを書いたり、メインのライターの仕事の傍らで、依頼があればイベントのグラフィックレコーダーや、ナレーションの収録、たまにSNSの運用や写真撮影もやったり。
最近では本を書いて出版して、その販促イベントを開催したり、取材を受けたりするのも仕事になっています。本を書くのも仕事だし、広めるのも仕事だと思っているので、クライアントワークというより自分の事業という感覚になってきました。
ーーnoteを拝見すると600本以上の記事を執筆されていたり、書籍のイベントも月に1〜2回のペースでやられていたりと、パワフルに活躍されているイメージのゆぴさんですが、その原動力はどこからくるのでしょうか…?
今は得意なことをやっているだけという感じなのですが、ブログで自分の文章を発信しはじめたのは、「生きた証を残したい」という気持ちがあったからだったと思います。
というのも、私が中学2年生のときに、父親の仕事の都合でアメリカで暮らすことになったのですが、そもそも話すのが苦手なうえに言語の壁があって、自分の気持ちや考えていることを表明できる場所がなかったんです。
生きた証というと中二病っぽいのですが、「もし今自分が死んだら、アメリカでもがいていた証拠が残らない」って危機感を覚えたんですよね。だから、書いて残しておこうという気持ちでブログを書きつづけていました。
自己顕示欲が強いんだと思います。今の仕事もブログを始めたときの、「残したい」という気持ちに近いモチベーションでやっています。あとは、それが誰かの価値になって、褒めてもらえたら嬉しいじゃないですか。
ーー自己顕示欲を満たしながら、人の役に立てるってすばらしいですね…!
そう考えると、私自身はビジネスパーソンというより、クリエイターに近いのかも。自分の好きなことが仕事に繋がっているのは嬉しいです。
広報の本質は“繋がり”だと気がついた
ーー現在、ぼくわたではどんなことをやっていますか?
今はプレスリリースの執筆や自社noteの編集、外部メディアでの連載の企画など、広報の仕事をしています。あとは、会議のファシリテーターやプロジェクトの進捗管理をするマネージャー的な役割を担うこともあります。
ーーライターでありながら、新たに広報のお仕事を始めたきっかけは何ですか?
以前、広報の方に取材をしたときに、ライターから広報にキャリアチェンジする人が多いと仰っていたんです。
当時の私は、広報のことをあまり知らなかったのですが、調べてみると外部メディアとのコミュニケーションスキルやプレスリリースを書くライティングスキルが必要だと知り、たしかにこれまで培ってきたスキルとの親和性が高そうだという印象を受けました。
今まではライターをメインでやってきたのですが、飽き性なのもあって、ちょうど新しいことをしたいと考えていたタイミングだったんですよね。
そこで、以前から知り合いだったぼくわた代表の今瀧に「広報アシスタントをやってみたい」とLINEしたのが、ぼくわたに入ったきっかけでした。
ーー実際に広報をやってみていかがでしたか?
実際に広報の仕事を現場で見ることによって、広報って結局「繋がり」が大事なんじゃないかということに気がつきました。
広報はその言葉の通り、「広めること」が仕事なんですよね。会社の認知を広げるためには、一緒に広めてくれるメディアの方と繋がったり、他の会社の広報の方と積極的にコミュニケーションを取るなど、横の繋がりがとても重要なんだと感じました。
そして、広めるまえにまずは自分が会社について誰よりも知っておく必要があるので、自分と会社との繋がりも重要なんですよね。
ぼくわたはフルリモートの会社でもあるので、この社内インタビューの施策などを通じて、もっと会社理解を深めていきたいですね。
言葉の力で会社を支えたい
ーー会社と自分との繋がりというところだと、実際にぼくわたで働いてみて、どんな印象を受けましたか?
驚いたのが、想像していた以上に仕事に対してシビアなこと。
Z世代が9割を占めるくらい若いメンバーの多い会社なので、正直「仲良しグループ」のようなイメージもあったんです。
それが働いてみたら、詰めるところはキッチリ詰めるし、進捗管理やアウトプットのクオリティに対して、みんな厳しくフィードバックしあっているんですよね。それができるのは、お互いに信頼関係があるからだと思うんです。
月1のぼくわたワーケーションや、日常的に開催している部活などでは仲良く楽しくやっているのですが、仕事となるとお互いに「成長したい・してほしい」という想いのうえで切磋琢磨しているところが、いい環境だなぁと思いました。
ーーありがとうございます。最後に、今後ぼくわたでやっていきたいことについて教えてください。
「Z世代といえば」となったときに、1番にぼくわたを思い浮かべてもらう、という代表の構想を形にしていくこと。
毎日一生懸命働いていると、視野が狭まって「自分たちはZ世代の中心かも」と思ってしまいがちなのですが、俯瞰して見てみるとZ世代に関連する会社はたくさんありますし、今後も下のZ世代からどんどん新たな事業が立ち上がってくると思います。
今、会社がどんなフェーズにいて、どんな広報活動が必要なのかを戦略的に考えられるように学んでいきたいですね。
あとは、やっぱり私の軸は書くことなので、言葉の力で会社を支えていきたいです。
言葉の定義で会社の定義も変わってくるくらい、言葉は大切なものだと思うので、書くことで会社を前進させていきたいと思っています。
(取材・執筆=目次ほたる(@kosyo0821)/編集=いしかわゆき(@milkprincess17))
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僕と私と株式会社について
僕と私と株式会社は、Z世代を代表する企画・マーケティング会社です。SNSネイティブ世代(Z世代)への企画・デジタルマーケティングを得意とし、エモマーケティングをベースに、お酒とすごろくを掛け合わせた"ウェイウェイらんど!"や、男性も気軽に通えるネイルサロン"KANGOL NAIL"、Z世代の脱炭素行動を支援するSDGsメディア"CQ"など、さまざまな企業・行政とタッグを組んで多くの企画を咲かせています。
メンバーの7割がZ世代であることを活かし、今を生きるリアルな若者の視点を取り入れたPR設計からブランドプロデュース、SNS運用までをワンストップで担当いたします。また、リモート制度やサウナ採用、地方へのワーケーションなどを取り入れた新しい働き方も実践中。「メンバー全員の社長化」を目指し、社内からも多くの企業が生まれています。代表による書籍『エモ消費 世代を超えたヒットの新ルール』発売中。
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