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駄洒落小説 『ひらめき膝』 #毎週ショートショートnote


ふとひらめき膝を叩く。

「そっか、花柄とかにしたら気分上がるんや!」
 
私の突拍子のない発言に同じ部の友人が

「またあんたはアホなことを…」

と冷めた目を寄こす。もうちょい興味示してくれたってええやん!と私はさらに熱弁を振るう。

「どうせなら可愛い方がええやん」
「どうせ捨てるんやから可愛さとか求めんでもええやん」
「わかってないなあ、見えないところに力を入れてこそのお洒落やろ?」
「はいはい、好きにしぃ」
「言われんでもそうするし!」

私はいそいそと膝下丈の制服のスカートを捲りあげ、靴下を脱ぐ。

「ちょっと!好きにしぃとは言うたけど、ここでしてもええとは言うてないで!」
「大丈夫やろ。キャンバスが決まれば、他の道具は揃ってるんやから」


ここは美術室。


私の両膝とひらめ筋と呼ばれる場所には白く眩い湿布が貼られたいる。運動音痴のくせして球技大会で張り切った結果だ。


「よし、ええ感じ!」
「それ油絵の具やろ?乾くまで居残りやで」

…やっちまった!



 関西弁のようでそうじゃなく、運動部のようでそうでもないお話。湿布に関しては毎日両膝に貼っているので、もうぼちぼち柄入りが開発されてもいいのでは? と願う私……


 その願いが強すぎてこんなこともやってるよん♪

 だってさ、絵柄入りオムツも言うたら使い捨てやん? 下手したら湿布より替える頻度多いやん? ほな一日貼っておける湿布に絵柄入りあったら腰とか肩とか足首とか膝とかチラリズムしても恥ずかしくないからええと思うんやけどなあ🤔<車椅子だと常に座ってるから、標準体型よりでかめな私は丈が足りなくて思わぬところで見えちゃうのよ……)

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