13分小説 『れいわらしべ長者』
お昼休み、親友のふーちゃんとお弁当を食べていたら、小学生の時の話になった。
「ねーねー、むぎのとこの小学校では給食の時間に変な音楽流れてなかった?」
「んーうちの学校は、やたら昔話が流れてたなあ……」
「え、どんなの?」
「わらしべ長者とか? それも毎日毎日。今思うと、ある種の刷り込みだったんじゃないかってくらい聞かされたわ……」
「なにそれ! 君たちもがんばって、わらしべ長者になれよ! ってか?」
「そのわりにどんなストーリーだったのか、ほっとんど覚えてないんだけどねぇ