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レース動画分析③ 無料モニター 50m自由形 2会場

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水路50m自由形 男子選手 別会場で2レース分析

◯分析
M会場
タイム 25秒0(前半12秒0 後半13秒0) ラップ比1対1.06
ハイポ 前半0回 後半1〜2回
テンポ 0:43~0:45 ラスト12.5mは0:48~0:50
ストローク数 前半16回 後半21回

K会場
タイム 25秒1(前半11秒6 後半13秒5) ラップ比1対1.16
ハイポ 前半0回 後半1〜2回
テンポ0:43~0:45 ラスト12.5mは0:48~0:50
ストローク数 前半17 後半23

◯会場の違いに関する考察
2つのレースのタイムはほぼ同じですが、会場によってラップ比やストローク数の違いが大きいです。ヒアリングで各レースの意識したポイントやコンディションを確認しましたが、〇〇さんのレベルでここまで差が出るのは稀です。数年前にK会場で200m平泳ぎの選手を分析したことがありましたが、このときもスタート側からはラップが速く、ターン側からは明らかに遅かったです。一般的にレース中はプールの給排水を止めているはずなのですが、各施設に確認したところ、大会中も一般利用時と同じように水の循環のために給排水はしているとのことでした。その場合は、抵抗の大きいフォームや種目だとアゲインストの影響をより大きく受けます。今後、K会場で後半のラップが上がったら、抵抗の少ないフォームになったと判断できるかもしれません。

◯評価
ラスト12.5mでテンポが落ちているので、無酸素系トレーニングや耐乳酸トレーニングが不足しているかもしれません。疲労を感じるラストの局面では、フォームを維持するよりもテンポを維持することを優先しましょう。短水路はターンで再加速ができる分、今回のようなテンポの展開でもベストパフォーマンスになる可能性がありますが、長水路ではいかに最後まで同じテンポで泳げるかが重要になります。

◯対策
①テンポの維持 優先度★★★
50mレースで最後までテンポを落とさないための練習は、25mのダッシュを6〜8本、30〜40秒サイクル。まずはプルでチャレンジ。もしテンポが落ちてきたらサイクルを長くします。次にキック、スイムの順でチャレンジ。疲労を感じてきたときに、同じフォームを維持するのではなく、フォームを変えてでもテンポを維持することを優先します。例えば「キャッチの分量を減らす」「ローリングを小さくしてリカバリーを低く」「キックの蹴り幅を小さく」など。さらに、筋力や筋持久力が向上すればフォームを維持しやすくなります。

②無酸素系トレーニング、耐乳酸トレーニング 優先度★★☆
代表的なもので「タバタプロトコル」があります。非常に短時間で効率の良いトレーニング方法ですが、カラダへのダメージが大きいのでコンディションと相談して、頻度や時期を考慮して実施しましょう。週に1回程度、レース3〜4週前まで。

③ストローク長 優先度★☆☆
ここからさらにテンポを0:40まで上げる必要はありません。ストローク長を伸ばしてストローク数を減らすことのほうが重要となってきます。現状、ストレートアームで比較的高い位置からの入水なので、腕の造波抵抗は大きいと考えられます。指先の向きや手首の角度などを変えてみる価値はありそうです。現状のストローク動作は「連続性を重視して回す」がメインになっていると思います。キャッチからフィニッシュまでの軌道を、より直線的に長くして、力を入れるタイミングもより後半にシフトできれば「前から後ろに押す」ことが可能になり、ストローク長を伸ばせるようになるでしょう。長水路レースではより効果的な泳ぎ方になります。おすすめする練習方法は、アームディレイドで、姿勢と深さと方向と力のタイミングを確認しやすいです。

◯次回レースの目標
ラスト12.5mのテンポを落とさずに泳ぐことができれば、後半のラップを0.2秒(40cm相当)短縮。ストローク長を伸ばして、前半のストローク数が1回減るとさらに0.1秒短縮。ラップ比の目安を1対1.1 とすると、K会場での後半は最終的に12.8秒まで短縮したい。トータルタイムの目標は24.4秒。



レポートは以上です。ベストタイムが出なかったときに、何もかもが悪かったわけではないはずです。しっかりと分析して、練習で何を改善すべきかを把握しておくことはメンタルの安定にも繋がります。おかげさまで無料モニターは定員に達しました。随時note記事にてレポートを紹介していきます。次回は200m個人メドレーです。今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

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