社交不安障害、うつ状態。K-pop、ネイル、美術館など。ちまちま掌編小説更新してます

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  • 毎日うっすら死にたいけど割と生きたいからハッピ〜

    人が怖くてうつの女の子がなんとか毎日を生き抜くだけの短編集

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「みんなそうだよ」という呪い

 うつ、不安障害、ADHD、あるいは認知症などなどで苦しんでいる人たちに「みんなそうだよ」と言って励ます風潮がなくなればいいな、と思う。  善意で励ましてくれているのだというのはわかっている。でも言われたら苦しいじゃんね。「みんなそう」なら、みんなができていることができない私は落ちこぼれなんだと思うから。  うつで朝起き上がることができなくて苦しんでいる人に、「みんなそうだよ。朝はつらいよね」と言って励ます。ありがちなことだと思う。でもそれは、うつの症状を軽く考えることだ

    • KING OF PRISMに初見の友人を連れて行ったメモ

       タイトルの通りです。KING OF PRISM -Dramatic PRISM.1-、通称キンドラに初見の友人を二人(友人AとBとします)連れて行ったのでそのメモでも残しておこうかな~みたいな。正確にはエリート友人CがAとBを連れて行く現場に私もお邪魔させてもらったみたいな感じですが。  二人目(友人B)を連れて行ったのは監督が梅田ブルクに見に来たまさにその回なので、そのレポも兼ねてます。 友人A・キンプリに関しては1mmも知らない状態。中の人の関係でユキさまの曲だけは

      • 「死にたい」と言ったら「そっか~」と返してほしい

         私が「死にたい」と言ったら、「そっか~」と返してくれる友人がほしい。  「死にたい」という言葉があまり好きではなかった。そもそも死にたいと思うことがなかった。私は世界に絶望していたし、人間が嫌いだったし、抑うつのけがあったけれど、それでも私が死ぬくらいなら世界を滅ぼすほうがいいと真剣に考えていた。こんなクソみたいな世界のために私が死なねばならないのはおかしい。私はゴジラになりたかった。世界をめちゃくちゃにしてやりたかった。東京タワーの一本でも倒壊させてから逝きたかった。

        • たった今考えたクソプロポーズを君に捧ぐよ。

           「たった今考えたプロポーズの言葉を君に捧ぐよ。」というカードゲームをご存じだろうか。  オタクの間では一時期話題になったゲームなので、遊んだことはなくとも知っている人は多いだろうと思う。一方でオタク以外の認知度はもしかしたら低いかも知れない。  簡単に言ってしまえば、様々な単語が書いてあるカードをランダムに引き、そのカードを組み合わせてプロポーズの言葉を完成させるというものだ。詳しいルールが知りたい方は以下を参照してほしい。  ルール自体に複雑なところはなく、誰でも気

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        「みんなそうだよ」という呪い

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          奥行きオーロラニュアンスネイル

           マニキュアでダズリングパウダー(オーロラフレーク)を使いたい! ということで。やってみました。  奥のオーロラがきらきら光ってかわいい。それではさっそくHow toです。 使用ポリッシュ・ジーニッシュ NO.201 ドリーミー ・キャンメイク N29 ・四季彩まといネイル304 ・リキュールネイル パイン 手順①ベースコートのあとにオーロラパール系のポリッシュ(ジーニッシュドリーミー)を一度塗りします。 ②↑のオーロラポリッシュが指で触ってぺたぺたするくらいまで乾い

          奥行きオーロラニュアンスネイル

          【創作大賞2024】終末、きみの名を 最終話

           先生のアパートを出ると、カストルの言葉通りあたりはうっすらと暗がりに沈み始めていた。カストルを先頭に、僕らは崩壊した街を歩いた。 「探すって、どうやるんですか。僕らが109にいたのはどうやって見つけたんです」 「あれは学院がミラの場所を探知したんだ。俺たちはそこに狙いを定めて転移しただけだよ。正確な位置を把握するのは学院の魔術具がなけりゃ無理だな。ある程度近づけば魔力を感知できるから場所もわかるが」  そこでカストルは言葉を切って僕を振り返った。 「今のあいつはほとん

          【創作大賞2024】終末、きみの名を 最終話

          【創作大賞2024】終末、きみの名を 第三話

           ぼくは不出来な人造人間だった。  人造人間。ホムンクルスって呼ぶやつもいる。でも魔術界は正式には錬金術を魔術だと認めてないから、あくまで俗称だ。  「ミラ」っていうのがぼくにつけられた名前。組織によるけど、ぼくを作った魔術学院では人造人間に星の名前をつけるんだ。くじら座のミラだよ。知ってる? 晩秋に見える赤い星なんだって。だからおまえがぼくに「赤が似合う」って言ったとき、ちょっとどきっとした。  人造人間ってさ、やっかいなことにこころがあるんだ。なんでそんなものつけた

          【創作大賞2024】終末、きみの名を 第三話

          【創作大賞2024】終末、きみの名を 第二話

           次の日は、朝日が昇るのと同時に歩き出した。相変わらず寒くて、相変わらず天使はまばらで、相変わらず僕らはそれを、ぱん、ぱんとやりながら歩いた。僕の射撃の腕は悪くなかった。  時計は持っていないから何時間そうしていたのかはわからない。けれど渋谷に着くころには、日の高さから言って正午を過ぎていたようだった。  渋谷。人っ子ひとりいない渋谷だ。  あんなに人にあふれていた街が。うごめく群衆を吸っては吐き、呼吸をするようだった街が。ない。いない。どこにも人がいない。センター街に

          【創作大賞2024】終末、きみの名を 第二話

          【創作大賞2024】終末、きみの名を 第一話

          「起きて、――」  声がした。優しい、どこか懐かしい声だった。誰を呼んでいたのかはわからない。僕ではなかったのかもしれない。けれど僕にはその声がどうにも、さみしくて悲しくて泣いているように聞こえて、無視することはできなかった。  たとえその声が呼んだのが僕ではなかったのだとしても、僕はその声に揺り起こされたのだ。  まぶたを開けると、世界の明るさにわずかに目がくらんだ。何度か瞬きを繰り返して完全に目を開ける。部屋の照明はついておらず、仄暗い。しかし窓から差し込んだ陽光が

          【創作大賞2024】終末、きみの名を 第一話

          【創作大賞2024】アンチロマンス 最終話

           クリームソースがたっぷりかかったオムライスをスプーンで切り分けて口に運ぶ。まだ熱いそれが口内で溶けるみたいにほどけた。スパイスがよく効いている。  チェリーレッドとターコイズブルーのコントラストが目に楽しい店内はランチタイムににぎわっている。休日の昼下がりだ。梅雨の真っただ中でも出町桝形商店街には多くの人がやってくる。  目の前では、和くんがハンバーグを頬張っていた。その表情からして「いつも通り」なのはわかったけれど、あたしはあえて聞いた。 「最近は陽香ちゃんから連絡

          【創作大賞2024】アンチロマンス 最終話

          【創作大賞2024】アンチロマンス 第七話

           葵から話があるとメッセージが入ったのは正午を過ぎたころ。俺は嫌な予感がして『なに』と返す。「話がある」なんてものものしい言い方をされたのは今回が初めてだった。親から同棲を反対されたとか、挨拶に来いと言われたとか? もんもんと考えてみたけれど葵は俺の問いには答えず、『今日の仕事終わり会いに行ってもいい?』と送ってきた。修士修了と就職を控えた今の時期、することと言えば資格の勉強しかない。断る理由もなく、俺は『いいけど』と返信したのだった。  十九時前、葵は小さな箱を手にやって

          【創作大賞2024】アンチロマンス 第七話

          【創作大賞2024】アンチロマンス 第六話

           お風呂上りにベッドの上でスマホを触っていたら見慣れないアイコンからメッセージが入った。それが昼間連絡先を交換したばかりの朝日奈陽香だと気づくのには、すこし時間がかかった。  そんなに筆まめなタイプにも見えなかったのにな、なんて思いながらメッセージに視線を移す。そして「えっ」と声が出た。 『結愛ちゃん、今日はありがとう』 『例の子ね、恋人と結婚するんだって』  新展開があったら教えてとは言ったが、そんな方向性は求めていない。私は慌てて文字盤に指をすべらせた。 『ほんと

          【創作大賞2024】アンチロマンス 第六話

          【創作大賞2024】アンチロマンス 第五話

           レズビアン専用のマッチングアプリを使ってみようと思い立ったのは、ひとつにはもう会社の人と恋愛するのはこりごりだと思ったから。もうひとつは、ここまで男の人と恋愛ができないとなるともしかしてわたしはレズビアンなんじゃないかと思ったからだ。  だって十人だ。十人付き合って最長三か月。これはいくらなんでも短すぎる。まっとうな恋愛ができているとは言いがたい。これはもう、実はわたしの恋愛対象は男ではないのでは? とでも思わなければやってられない。  そんなわけで二月某日、初めてマッ

          【創作大賞2024】アンチロマンス 第五話

          【創作大賞2024】アンチロマンス 第四話

           会計を終えたビール缶をエコバッグに詰めて持ち上げる。葵が「和くん、あたし持とか」と言うので、俺は「じゃあこっち持ってくれ」と天ぷらの袋を差し出した。  出町柳駅徒歩五分、出町桝形商店街は冬でも活気に満ちている。俺もここが気に入っていた。日用品も食料品も飲食店もなんでもあるし、なにより映画館があるのだ。五十席足らずの小さなスクリーンがふたつあるばかりのミニシアターで、一階にはカフェと映画関連の書籍を扱う書店が併設されている。俺と葵のデートといえば、五回に一回はこの映画館だっ

          【創作大賞2024】アンチロマンス 第四話

          【創作大賞2024】アンチロマンス 第三話

           あたしたち、ずいぶん遠くまで来てもたね。  葵ちゃんはベッドの上で重たいカーテンを見つめながら言った。朝だというのに薄暗い部屋には光が差さない。一条だって差さない。昨晩は彼女が光だったのに。まぶしさに私は手をかざした。この光が隣にある幸せに口元を覆った。それなのに今は、彼女は暗闇に沈むばかりだ。  私はベッドから身を起こして、葵ちゃんのむきだしの肩に触れようとした。けれど葵ちゃんはふいと体をそらして私の手を避けた。焦燥が胸につのる。 「遠くまで来たことが不満なの」

          【創作大賞2024】アンチロマンス 第三話

          【創作大賞2024】アンチロマンス 第二話

          「葵ちゃん、まって」  背後から聞こえる声を無視して歩いた。高いヒールをアスファルトに鳴らしながら、背後の少女はあたしを追ってくる。閉店のあと、クローズの作業をしていたからあたりはすでに真っ暗。人通りもない。  あたしは止まらなかった。けど走ることもしなかったから、すぐに腕を掴まれてしまう。 「なんで。バイト辞めるってどういうこと」  振り向いたとき目に入ったのはひどい顔でそう言う彼女だった。あたしはにこりと笑う。 「もう三年の秋やろ? 卒研に本腰入れなあかん時期や

          【創作大賞2024】アンチロマンス 第二話