M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO がやってきた (3)
OMデジタルソリューションズ(OMDS)から発売された新しいマクロレンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO が手元に届いてから1か月ほどが過ぎました。
はやいものです。
もっとも、オリンピックイヤーでない今年の2月は28日しかありませんから、厳密に言えば4週間……なんてコトはどーでもよくてですね、とにもかくにもここ1か月はこのレンズがつけっぱなしになっていました。
今回は「M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO がやってきた」シリーズの最終回です。バックナンバーはこちらにございます。
ご一読いただけると私が泣いて喜びます。
さてこのレンズ、最大の特徴はなんといっても2倍マクロ(35mm換算4倍マクロ)なんですけど、もうひとつ忘れてはいけないのが焦点距離です。90mm、35mm 換算で 180mm という数字は、もはや立派な望遠レンズです。2倍のテレコンバーター(MC-20)をつけると 35mm 換算で 360mm になります。それでいてマクロレンズです。
どういうコトかといいますと、遠くの枝にとまっているヒヨドリさんを撮ったあと、返す刀で足元にいるテントウムシさんの表情が撮れるんです。今まで2本のレンズが必要だったものが、1本で完結するんです。すごいです。荷物が減ります。
そういったコトを踏まえながらこの1か月使ってきました。その感想などをダラダラと書き記していこうと思います。前置きが長いです。ごめんなさい。
まずはちょっと残念な点を先にすませます。
開放で撮ったときの玉ボケがキレイじゃない。
特に3枚めなんか、ほぼ中央にあるのに真円にならず角ばっています。F3.5 だから仕方がないなんて言い訳はできません。絞り羽根の形状を工夫すればどうにでもなったハズなんですが……ちょっと残念です。
逆光時に発生するフレアやゴーストはよく抑えられています。ZERO コーティングのおかげでしょう。もっとも、ZERO=零ではないので、場合によっては発生します。名前が紛らわしいです。
上の2枚め、中央から半分ほど右に寄ったあたりにゴーストがあります。拡大してみましょう。
そうです、そこです。微々たるものですが、これをどう捉えるかは使う方の考えによります。私は全然オッケーです。フレアもゴーストも好物ですから、むしろありがたいです。笑
前ボケ、後ろボケは自然でなだらかです。とてもキレイにボケてくれます。
柔軟剤を使ったタオルにようにふわっとしています。写真なので残り香はありません。すべて F8 まで絞って撮影していますが、いい感じにボケています。マイクロフォーサーズなのでボケ量としては 35mm換算で F16 に相当するのですが、望遠レンズであることの利点が発揮されているようです。
では、その望遠レンズとして使ったときには、どんな写りになるのでしょうか。
光芒の様子を確かめたくて2枚めだけ F22 まで絞ってみました。その他は F8 です。絞って撮るのが好きな私です。ゆるふわ写真さんからは嫌われています。笑
180mm でも機影がしっかり写る点にはちょっと驚きました。
望遠レンズとしても、とても取り回しのよい製品になっていると思います。レンズの軽さが生きています。MC-20 をつけても、カメラ本体(OM-1)と合わせて 1,202gです。例えば M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4 IS PRO だとレンズ単体で 1,475gもありますので、やはり軽さは正義です。
すでに私のお気に入りのレンズとなっています。
こうなると、もう M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro の出番がなくなるんじゃないかと逆に心配です。F2.8 ですが開放で撮ることはあまりないし。売却しても2万円くらいにしかならないから、もう少し手元においておこうかな。他に欲しいモノができたときに足しにするかもしれないです。
テレコン(MC-20)をつけるとオートフォーカスがかなり迷う、というお話を「M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO がやってきた (2)」でさせていただきましたが、日中の屋外ではさほど気になりませんでした。てか、つけているときもつけているコトを忘れていました。暗い所だと迷いますが、まあ、許容の範囲でしょう。
最近では深度合成にもハマっています。
カメラ内ではなく Adobe の Photoshop を使っています。カメラ内だと JPEG しか残らないですから。
難しいと思ってこれまで避けてきたのですが、やってみると意外なほどに簡単でした。案ずるより産むが易し漫才なら横山やすしとはよく言ったものです。
どちらも 15 枚の写真を合成しています。2枚めは、窓の網戸に付いた水滴に写る外の景色です。マクロレンズじゃないと見逃してしまう光景です。新発見でした。
これだからマクロレンズはやめられません。
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