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ED 300mm F4.0 とお写んぽしてみる。

総重量 2,074g  

今回使っているカメラとレンズの、それが合計の重さだ。
数字的に2㎏のダンベルを首にぶらさげたまま歩きまわっているに等しい。さらに途中で何度も持ちあげなければならない。もはやこれは「歩くダンベル体操」ではないか。いったい何でこんなコトになったんだっけ?

M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO

今回 OM SYSTEM OM-1 にくっつけているレンズがそれである。2016 年にオリンパスが発売した焦点距離 300mm(35mm 換算 600mm)の望遠レンズだ。

M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO

新品で買うとチョー高い。受注生産品を除いては、おそらくオリンパス時代を含めて OMDS が販売しているいちばん高いレンズだろう。
私はおもに、月を撮影するためにこれを使っている。

たまに部屋の窓から野鳥を撮ることもあるけど、それら全部をひっくるめても、このレンズで撮る写真の枚数はけっして多くはない。

中古で買ったとはいえ、撮影コスト(レンズ単価を撮影枚数で割った値)が高すぎるやん。せっかく買ったレンズやのにもったいないわ。もっとほかの用途にも使えるんやないの?

そこで私は考えたのである。お写んぽに持ち出してみよう、と。
ちょうど桜も満開だし、それなりに被写体もあるハズだ。

  そうして、私の「歩くダンベル体操」が開始された。


ふだんは肩にかけているだけのストラップを、今回は首からぶらさげる。万が一にも落としたら目も当てられないからだ。そう、私には愛用のカメラを落として壊した前科がある。

カメラとレンズをひっくるめた総額から言えば、あのときの比ではない。

重いとはいえ、所詮はマイクロフォーサーズである。
たとえ 35mm 換算 600mm、F4.0 のレンズとはいえ、フルサイズで再現することを考えると、身体にはずいぶんとやさしい。

OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
1/1600 F4 ISO-200
OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
1/1600 F4 ISO-200
OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
1/1600 F4 ISO-200

たとえば Canon の RF600mm F4 L IS USM だとレンズだけで 3.09 ㎏もある。EOS R6 につけたときの総重量は 3,770g。そんなものをおいそれと持ち歩く人はいないだろう。金額的には3倍以上だ。考えると懐にもとってもやさしい。

……いや、「とっても」は言いすぎた。それでも高い。

OMDS でいちばん高いレンズだけあって、その解像力は爆発的である。

OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
1/1250 F4 ISO-200
OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
1/1000 F4 ISO-200
OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
1/2000 F4 ISO-200

35mm 換算 600mm という狭すぎる画角は、被写体を選ぶにも迷いはない。ことさらに「主題副題」なんてことを考えなくても、シャッターをきるだけで写真が完結してしまう。最大撮影倍率は 35mm 換算で 0.48 倍なので、ハーフマクロとしての使い方もできるのだ。

もしかして、これはスナップ用のレンズとしてもいけるんじゃないだろうか。

  2㎏をふりまわし続ける体力さえあれば。


観るべき被写体が違うので、いつものお写んぽコースも違ったものに見える。満開になった桜もキレイだ。狙うのは手元ではない。数メートル離れた枝先だ。

OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
1/800 F4 ISO-100
OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
1/800 F4 ISO-100
OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
1/800 F4 ISO-100
OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
1/800 F4 ISO-100

うん、きれい。
ふだんは絞って撮ることが多いけど、なぜか開放で撮りたくなる。

桜の枝にメジロが留まっている。
花の蜜を吸うので、地方によっては「はなすい」とも呼ばれるらしい。よし、ここはひとつ「鳥認識AF」の性能とやらを試してみよう。メニューを操作したのち、メジロに向けてカメラを構える……。

ファインダーに複数の四角がでてきて気持ち悪い。

元に戻そう。

やっぱり慣れた操作法のほうが、私にはあってるみたい。

OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
1/1000 F4 ISO-200
OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
1/1000 F4 ISO-200
OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
1/640 F4 ISO-100

ちなみに私は、一眼カメラではほぼほぼMモードしか使わない。加えていつもフルタイムマニュアルフォーカス(OMDS でいうところの S-AF+MF)である。SモードもAモードも、このカメラでは使ったことがない。

あ、あそこにいるのはヒヨドリさん。

OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
1/640 F4 ISO-100

おっといけない。これではふだんの使い方バードウォッチングだ。

小道を曲がって、いつもの公園に向かう。
カーブミラーが変にくぼんでいることに気づく。

OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
1/640 F4 ISO-100

いったいどうやったらこんな凹みができるんだろう?

公園では数人の子供が遊んでいた。
そうか、もう春休みだもんね。

春休みって宿題あったっけ? 昔すぎて憶えていない。

OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
1/400 F4 ISO-100
OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
1/1000 F4 ISO-100
OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
1/1000 F4 ISO-100
OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
1/1600 F4 ISO-100
OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
1/1000 F4 ISO-100

被写体はうんとこさ遠くにあるんだけど、吐きだされる写真は標準と呼ばれるレンズの画角とあまり変わらない。

もしかして、言われなければこれが超のつく望遠レンズで撮った写真だとは思わないんじゃないだろうか。

間違える自信は、私にはある。


明日、首が痛くならなければいいな。

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