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合う人に会う

数日前、高校時代の同級生と電話で話した。ぼくはSNSでのやりとりをすることがまったくなく、久しぶりに友達と電話をすることになったので、少しドキドキしていた。

ぼくは昔から日本語ラップに興味があった。しかし、聞いていて気持ちがいいなあと思っていたぐらいで、浅い興味だった。でもここ最近で日本語ラップに深くハマってしまった。理由は二つある。一つは、電話をかけてきたその友達の自作のラップをYouTubeで聞いて衝撃を受けたこと、もう一つは、9月7日の星野源のオールナイトニッポンの若林正恭さんがゲストの回で『Pop Virus feat.MC.waka』を聞いて感動したことだ。

ぼくが日本語ラップに深くハマったことをその同級生にいつ連絡しようかなって思ってた矢先に、そいつから「電話していい?」と急に連絡が来たことに、正直驚いてしまった。

日本語ラップに本格的にハマったことをそいつに話すと「すげー嬉しい!」と興奮しているようだった。日本語ラップの話でかなり盛り上がって、まだあまり知らないぼくにおすすめの曲を教えてくれると言ってくれたので、ぼくも凄く嬉しかった。お互いの共通の趣味ができたことで、そいつとは心の距離が今までよりさらにグッと縮まった気がした。

「日本語ラップに本格的にハマったきっかけは何だったの?」と聞かれた。「音のリズムの気持ちよさだけじゃなく、歌詞にも意味があることに気づいたこと」「語彙力を培うのに日本語ラップが丁度よかったこと」「自分の思いや考えを日本語ラップで表現できること」と伝えた。そいつが「日本語ラップって音のリズムも気持ちいいし、歌詞で意味を理解することでさらに楽しむことができるよな」と言ってくれた。ハマったきっかけがぼくと似ていたことに、またぼくは驚いてしまった。

日本語ラップの話で盛り上がって、ぼくが語彙力を培いたくて読書をするようになったことを話すと、そいつも「俺もそうなんだよ!語彙力を培いたくて本を買おうかと考えていた」と言ってたから、またさらにぼくは驚いてしまった。

そいつといろんな話をしているうちに、日本語ラップが好きなこと、読書を始めたこと、恋愛に対していい印象を持っていないこと、部活の主将時代に悩み苦しんでいたことなどで、お互いの考え方が似ていて、共感を通り越してシンクロしているような気分になった。

お互いこんなにも行動や考え方がシンクロしていることに驚きつつも、嬉しいなと盛り上がった。今まで友達と話をしていても、心を開いて自分の考えや思いを話すことができなかった。初めて、自分の考えや思いを正直に、ありのままに、話すことができた。こんな感覚、ぼくは今まで感じたことがなかったので、心の底から嬉しかった。

星野源のオールナイトニッポンで、若林正恭さんと星野源さんの会話の中で、「合う人に会う」という話があった。人間ひとりひとり個性があって、少しずつ考え方などに違いがある。それでも、人生の中で自分の考えや思いに似ている人、合う人に出会うことができる。こういう巡り合わせがあることは奇跡だから、そういう出会いを大切にしたい。それでも怖いことがある。こんなにシンクロしているからこそ、お互いの考えに違いが見つかったときは怖い。でも源さんが言っていた。「似たもの同士だからこそ、違いが見つかることすらも楽しいと思える」と。

このことを電話でその友達とも話した。「そうだな。違いが出てくることはちょっと怖いけど、それすらも受け入れられることができたら楽しいかもな」って言っていた。この日の電話は、今までの人生の中で、最高に楽しく、濃密な時間だった。

まさに二人が話していた「合う人に会う」ということを身をもって体験することができた。

ぼくが大好きで尊敬している星野源さんと若林正恭さんのラジオの会話はいつでもいい影響を与えてくれる。中学生の時にハマった星野源さん、高校生の時にハマった若林正恭さん、この二人が交わるとは思っていなかった。それでも、「合う人に会う」。二人が話したこのラジオの感動は生涯忘れることはない。お二人の背中をこれからも追い続けていく。

最後に、ぼくが日本語ラップに深くハマるきっかけとなった「Pop Virus feat.MC.waka」を紹介させていただきます。二人のラジオの会話やこれまでの番組の共演でのエピソードが歌詞に入っています。


ぼくは基本的に人のことが嫌いだ。それでもの数あるほどいる人の中で、何人か心が通える友達がいればそれで十分。「合う人に会う」。まだまだいぼくだが、この先さらにシンクロできる人に出会えるか、楽しみになってきている。嬉しいもの。”物”より”事”、”事”より”人”。一期一会って大切なんだな。もっと自分の世界を広げていきたいな。

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