9月読んだもの観たもの
カート・ヴォネガット・ジュニア『タイタンの幼女』
小説。『スローターハウス5』の後に読んで、ヴォネガットの持つ決定論的な感覚は他の作品にも共通している感覚なのだというのがわかり、これが作家の中心的なテーマで、作品としていろんなバリエーションで描かれているのは、かなり気になる、と思った。決定論を描き続けるニヒリスティックな面がありつつ、眼差しは温かいタイプだと感じているので、それが物語としてどんなふうに立ち上がるのかというのが気になっている理由。『スローターハウス5』は、自伝的