【超短編】ダイイングメッセージ
この街に住む一人の男が自宅で遺体で発見された。
免許証から、男は運送会社の社長、佐藤一郎(40)と判明した。
明らかに刺殺である。
僕は新米の刑事であるが、この捜査に参加している。
こんな事件も滅多に無いのでビビってはいるが、初の大事件だ。気合いを入れていかないと。
一人の先輩刑事が声を上げる。
「これ、ダイイングメッセージじゃないですか?」
もう一人の刑事も頷きながら言う。
「ダイイングメッセージのようだな。」
僕も確認しようと覗き込んでみた。
よく見ると、被害者の右手のところに血でこう書かれていた。
『ダイイングメ』
うん。
多分、ダイイングメッセージだろう。
満場一致で確定した。
そして、これから長い普通の捜査が始まるのだった。
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