【経営体制強化:COO就任】日本経済・社会の成長を取り戻したい
こんにちは!Fivot人事部です。
この度、Fivotは新たにCOOおよびCFOを設置し、経営基盤の強化を図ります。
これにより、当社の既存事業の成長と新規事業開発のスピードを加速させ、「新しい産業構造に新しいお金の流れを作る。」というミッションの実現に向けて一層努めてまいります。
今回はCOOに就任した菅井さんに、ご自身のキャリアや入社のきっかけ、今後の方針などについてお話を伺いました。
自己紹介をお願いします。
私は新潟出身で、新潟の学生といえば、多くは県内もしくは東京近郊の大学に進学するのですが、私はなぜか京都大学を選びました。
当時、若干ひねくれ者だった性格と、もう少し冗談の通じる面白い人間になりたいという思いからの決断でしたが、これは今の私に多かれ少なかれ活きている悪くない決断だったと思います。
大学では心理学を専攻し、記憶や思考回路などについて学びました。
元々、考えることが好きで、周りの人の思考回路にも興味があったので、このまま研究者の道を志すのも悪くないなと思っていました。
一方で、特に強い意志があったわけではないですが、何事も経験と思い、就職活動にも手を伸ばしました。すると、面接そのものが案外楽しい、と(笑)。
そこで、志望業種であったマスコミを中心にいくつかの選考を進めていたら、ある時、猛烈な圧迫面接を受けました。これは私の今に続くキャリアを形成する最初の転機でした。
立ち止まって「会社を選ぶなら、好きなことをやるか、好きな人と働くか」ということを考えたときに、好きなことができることも大事とは思いますが、嫌な人と30年も40年も働けるかと言ったら、やっぱり無理だな、と。
では、面接官が将来の先輩・上司となるならば、その方々との会話なり温度感なりがフィットする会社の方が良いだろうと思い、そういう視点で会社を選んでいきました。
そして最後に残ったのが三菱UFJ銀行だったわけですが、この決断は大正解であったと思っています。
職務経歴を教えてください。
新卒採用後、最初の10年は東京とニューヨークで、日系法人向けの営業を担当していましたが、収益目標を外したことは一度もなく、人並み以上には実績を残していたと思います。
その後、ニューヨーク本部内での異動により、非日系法人取引を所管する部門の、部門担当役員の業務秘書をすることになりました。会社内でもかなりレアな経歴ですが、この経験により大企業の意思決定プロセスを可視化できるようになりました。
社内的には経営会議や取締役会での議論、社外では数あるグローバルカンファレンスでの交流など、私自身が直接出席するわけではないですが、それをサポートする立場から、これまでのキャリアでは到底気づけなかった世界を垣間見ることになり、知見の幅がぐっと広がったと思います。
その後、当該部門の戦略の企画・管理も担当することとなりましたが、この業務秘書としての経験が、マクロ経済や取引先ニーズを読み解く力、それを戦略・施策に落とし込み、組織を動かしていく力の両方に強く活かされました。
国内外、営業から企画、業務秘書、留学など、かなりユニークなキャリアと言えますが、そのすべてが今の私を形作る貴重なパーツです。そういう意味ではたくさんのギフトを頂戴した気分で、これまで関わってきた皆さまには感謝しかありません。
入社のきっかけを教えてください。
前職の銀行で、ある買収プロジェクトに参画していた際、私たちのファイナンシャルアドバイザーとしてメリルリンチ証券に入って頂いたのですが、そのチームに安部さんがいました。
彼はチームの中では最も若手であったと思いますが、実務にも知識にも長け、私たちにとってはとても信頼できる存在でした。プロジェクトのクローズから数か月後に再会すると、彼は退職していて、「チャレンジャーバンクを立ち上げます」と決意を語ってくれ、当時私はそれを応援することにしました。
そこからほどなくして、三菱UFJ銀行では、イスラエルのフィンテック企業とのJVによるアジアスタートアップ向けデットファンド(Mars Growth Capital)設立プロジェクトが立ち上がり、私もそのメンバーの一人として参画することになりました。
お互いの立場や国内外というビジネス領域の違いはあれど、ほぼ同じ時期に、同様のコンセプトで、スタートアップの成長支援という文脈にチャレンジするという不思議な縁もあり、安部さんとFivotの動向は気になる存在として頭の中に常にあったように思います。
今思えば、私自身は、プロジェクトの立ち上げ時点において、その成功についてやや懐疑的であったと思います。ただ、実際にやってみると、猛スピードで成長していくことを目の当たりにし、このフィールドのポテンシャルを肌で感じました。
この頃から安部さんとは定期的にお会いして、お互いの現況を共有しあうようになり、いつからか冗談含みで入社を誘われるようになっていました(笑)。
そんな中、社内の人事異動により、昨年5月からカリフォルニア大学バークレー校に留学しました。
そこでスタートアップ業界の祖ともいえるシリコンバレーエコシステムの活況を体感することになります。
多様な人々が刺激し合う中で、イノベーションが生まれている様子は非常に印象的でした。
シリコンバレーそのものが一つの会社といえるような巨大エコシステムの中で、産官学の垣根なく、人が往来し、お互いがそれを受け入れ、高めあって、新たなアイデア、イノベーションが生まれていく。
このダイナミズムを肌で感じるにつけ、日本の社会システムや経済構造との彼我の差、社会・経済の成長を支える原動力の差を痛感するようになりました。
ただ、これ自体は何も目新しいことではなく、このような感覚は誰でもシリコンバレーに行けば痛感します。行かなくとも、経済のトレンドを追いかけていれば、簡単に気づけるものです。
このとき同時に私の頭の中に駆け巡ったのは、それを論じるだけの評論家、見ているだけの傍観者でいいのか、という思いでした。
もちろん前職の中にあっても、直接的に間接的にこの課題認識にアドレスすることはできたかもしれません。
ただ、もう少し直接的に価値を創出したいとか、そのスピード感とか、そういうものを優先すると、自らスタートアップに転じて手を動かしてみることに、より価値を見出すようになっていました。
実際のところ、私にどれほどの能力があるかはわかりませんが、挑戦したくても様々な事情で踏み出せない人に比べれば、幸いにして私は身軽な人間なので、ここは一つやってみようという思いでジョインした次第です。
Fivotに入社した第一印象は?
第一印象として、社内外の皆さんもよくそう言うようですが、社員に落着きがあると感じますね。
もっとガツガツしていたり、緊張感が非常に高い環境かと思ったのですが、意外にもみんな落ち着いている印象があります。ただ、一方で、もう少しワイワイしてもいいのではないかなとも思います。
よく銀行員は「銀行員の常識は世間の非常識」と自虐することがありますが、確かに初出勤からほんの数日でも新たな発見があり、これからもたくさん出てくるのではないかと思います。
わかりやすいところでは、よくも悪くも手続きが少ないため、自分で考えて行動することが重要だと思います。
その点で、事業責任者の太田さんや佐久間さんのように、自分で考えてやってみることに慣れている方がいてくれるのは大きいです。
手続きでコントロールする銀行や大企業のやり方は多くの人員を管理し、行動品質を維持する上で重要な手法のひとつです。
一方で、自分で考えて行動し、ダメならダメで、切り替えて改善していくというスタンス、アジリティといったものが自然に備わっているのは素晴らしいと思います。
私自身がそういった側面から学ぶことも多々あるでしょうし、どんどん大きくなっていく企業にあって最適な組織運営を具現化していくというCOOとしてのミッションを実行に移していく中で、物事の進め方には違い出てくることもあるかもしれません。
ですが、そういったものでさえ会社の成長の原動力になっていくのではないかと期待しています。
Fivotの成長に向けてどんなことをしていきたいですか?
第一に、これまで蓄積してきた金融知見、ネットワークや金融業界のトレンドを読み解く力を基に事業戦略をアップデートし、ビジネスを盛り上げていく予定です。
次に、こうした戦略や会社の方向性を社員全員と深いレベルで共有し、全員が同じ方向を向いて進めるようにコミュニケーションしたいと思っています。
ビジネスは一人で行うのではなく、人と人とのつながりのもとで成り立っています。ですので、個の力だけではなくチームの力が極大化できる組織づくりをしていきたいと思っています。
その一環でもありますが、これからますます成長し、社員が増えていく中で、組織としてしっかりまとまりを持ちながら運営していく体制を作りたいと思っています。
ただわちゃわちゃしているだけでは物事が発散してしまい、何もまとまらなくなってしまいます。そうならないために必要な指揮命令系統を作り、組織内で効率的に物事が進む仕組みを構築していく。
これらを今回COOとして果たすべき使命として取り組みたいと考えています。
最後に菅井さんの夢を教えてください。
収益拡大は重要ですが、動機の一つ過ぎません。それ以上に、世の中に必要なものを提供することが重要だと思います。
これは決して綺麗事ではなく、現実的な視点からの見解です。
伝統的な銀行あるいは金融システムが限界に差し掛かっていることは言うまでもなく、従来のやり方では日本としても一企業としても飛躍的な成長は望めないでしょう。
アメリカと日本のGDPや株価時価総額の差は、2000年代から広がっています。
この差の大半は、いわゆるテックスタートアップによって生み出されたイノベーションによってもたらされています。
「成長の原動力=世の中に必要なもの」は、そこにあると言えるでしょう。
Fivotにはこの「成長の原動力=世の中に必要なもの」を、「適切に見極め、必要な血流を与えるテクノロジー」と「その力を信じて疑わない理念」が存在していると思います。
その一員として支援した企業から1社でも多くのユニコーンを創出し、日本経済・社会の成長を取り戻すために貢献していきたいです。
【菅井佑允プロフィール】
京都大学文学部卒業後、2007年三菱東京UFJ銀行(現三菱UFJ銀行)入行。入行より約10年間に亘り、東京・ニューヨークにて日系法人営業に従事。その後、グローバルCIB事業本部において非日系企業向けビジネスのグローバル戦略の企画・運営・管理を担当。同業務経験及び米国西海岸への留学経験を通じ、スタートアップエコシステムにおける日米格差を実感。スタートアップ支援を通じ、日本経済の構造変革、成長・発展に貢献したいとの思いから2024年11月、Fivotに入社。
【趣味・特技等】
ゴルフ:2024年は年間40ラウンド達成。日本では何とか年間24ラウンド達成目指したい
野球観戦:帰国を期に12球団本拠地巡りと春季キャンプへの参加を目指したい
【好きな言葉】
「風が吹けば桶屋が儲かる」
仕事をする中で、私は「点と点を繋ぐ」視点を常に意識しています。すべての物事は繋がっていると考え、より多くの線を繋げる人がストーリーを語り、社会を動かす力を持つと信じているからです。
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