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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論386」

みなさん こんにちは アバター近藤です。

「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。

「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第7号(2003.7.25発行)「団塊世代を狙え」7~※名称等は当時、一部文章省略

Ⅲ団塊世代の特徴

(6)楽しく学びたい

団塊世代には学習意欲がある。

ただし、それは自分の好きなことをストレスに感じることなく、楽しく学びたいという欲求だ。

団塊世代は経済成長期に目標を1つひとつクリアしてきたという記憶が身体に染み付いているために、現在取り組んでいる仕事に関しては基本的に目標達成志向が強いと思われるが、それ以外のものに関しては能動的ではなく受動的な学習姿勢を取ることもある。

要は好きなことに気ままに自分のペースで取り組みたいのである。

団塊世代をターゲットにした「老い」や「定年後」をテーマにした本や「サライ」、「和楽」などの趣味の本が売れていることはそういう「遊学」志向とお手本となるライフスタイルを求めるこの世代の特性をよく表している。

「濡れ落ち葉」になりたくないという心理も働いているのであろう。

(7)「自分」が欲しい

団塊世代は画一的で、均質な教育を受けていたために個人のアイデンティティが形成されにくかった。

三井物産戦略研究所のT氏も「団塊世代は他人に迷惑さえかけなければいいという価値観の持ち主で、結果として軸になる理想や理念を持たなかった不思議な世代」と語っている。

アイデンティティの欠如は特に不況期に不安をもたらすため、彼ら彼女らは何とか生きる方向性を見出し、情緒を安定させようとする。

この世代は今「自分」が探せるものを求めているのである。

彼ら彼女らを勇気づける何かを提供し、日々明るく生きられるようにすることが大切になっている。

自律した自由な生活の芯になる思想・趣味・文化としてスポーツ・フィットネス・クラブというライフスタイルは恰好なものと思える。

~ここまで~

これも団塊世代の親を持つ身として、「軸となる理想や理念を持たなかった世代」という表現はしっくりくるものがあります。

人様に迷惑をかけることは非常に嫌がるもののそれは信念に基づく行動ではなく、大きな塊の中で生きる術として染み付いた慣習的行動と見受けられます。

このような傾向の中でのヒントは、1人の個として認められるようなクラブ文化・環境を提示することの必要性です。

それは、総合型クラブ等で黙々と運動し、お風呂に入り、誰とも会話することなく帰途に着くようなクラブライフでは到底、感じることはできないでしょう。

本日もお読みいただきありがとうございました。


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