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1月27日(金):教育現場の問題「教員の量と質」

先般には日経新聞で「教育岩盤 迫る学校崩壊」というコラムが連載されていました。

その1回目は「先生の質 保てない」とのテーマで、教育現場における教員の量、質の両面における現状の問題を取り上げたものでした。

同記事では日経新聞が実施した68の都道府県・政令市などに22年5月1日時点の配置状況を確認したところ、公立小中高校と特別支援学校の2,092校(全体の約6%)で計2,778人の欠員が生じている旨に触れています。

また文部科学省の21年同時点の調査では1,591校・計2,065人で、ともに1年で不足が3割増えた状況で、量的な問題が急速に顕在化してきたといえそうです。

加えて質の観点でいえば21年度実施の小学校の採用試験受験者は約4万人となり、10年前より3割減少していて採用倍率は4.4倍から過去最低の2.5倍になったといいます。

志願者には力量不足の人も少なくないということですが、応募者が限定的になった分だけ、それでも教員として採用されてしまう現状があり、倍率の低下はそのまま教員の質の低下につながっている旨の指摘です。

記事では都内のベテラン教員による「新人が授業も学級運営も満足にできないことが常態化した」とのコメントも出ていましたが、これは私自身も実感する場面があります。

昨年に小学校へ通う子供たちの授業参観へ行ったところ、新任教師のクラスでは授業の進行すらままならない状況になっていました。

授業参観だと良く悪くも「よそゆき」のような緊張感のある授業になりがちなものですが、そういった気配すら微塵もなく、思うままに立ち歩くような子供もいて、日常の授業の光景はそれ以上であることも容易に想像できます。

子供の話を聞くと現在は他のクラス、他の学年の先生などが入れ替わり立ち代わりで補助に入ってサポートをしているようですが、授業やクラス運営が円滑に進められていないのは明らかですね。

質を保とうと採用のハードルを引き上げれば人員不足になるし、まずは量的な不足を解消しようと妥協をして採用をすれば質が保てないというジレンマです。

解消に向けては応募者を増やすために教員の待遇改善なども提言されていますが、それだけの問題ではないと思います。

そして質の面でいえば、これは教員だけに限った話ではなく、私も民間の中小企業で採用に携わる身として他の業種でも応募してくる若年層に同様な傾向が見て取れます。

自立度や仕事観、そして言語や論理など、そうした面での違いは大きくなっているのは否めません。

そこは半ば社会に出てから引き上げていくことが前提になっているので自社でもスタートラインをそこに合わせた考え方にしているところです。

教員も新卒1年目から担任をもってのクラス運営ではなく、育成をしてからの担任など、そこは今後に向けて人材育成と人員配置を再構築していく必要があるように感じています。

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