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11月18日(金):全国初の「かいごTERAKOYA(寺子屋)」

以前に静岡新聞の記事で目にして新しいチャレンジをしているなと感じたのが、介護施設で児童を預かる試みになります。

具体的には夏休み中に高齢者施設が小学生を預かるもので、静岡県浜松市で実施された「かいごTERAKOYA(寺子屋)」事業です。

こちらは市が旗振り役となって実施施設を募集し、選ばれた5施設のもとで予算500万円にて事業化したもので、全国初の取り組みだといいます。

高齢者施設では看護科の高校生や医療、福祉分野に関心のある大学生などをアルバイト雇用し、共働きやシングルマザー世帯の預かった児童に対して勉強を教えたり、施設の入居者である高齢者との触れ合いを手伝うなどしたそうです。

児童の預かりに関しては当初の想定以上に申し込みがあったというから、学童保育が利用できなかった世帯などには大きな助けになったようですね。

また高齢者施設側では「高齢者が明るく元気に過ごしている施設の実情を、多くの人に見てもらう機会になる。子育て世帯の役に立てるのもうれしい」とコメントをしていました。

また児童や高齢者と接したアルバイトスタッフは、医療や福祉の面での実体験を積むことができたから、それぞれにとってのメリットがあったように思います。

浜松市では少子高齢化で2025年度には市内で介護職員が約2,200人不足すると見込まれているから、こうして若い世代や地域の人に施設に足を踏み入れてもらったり、高齢者と接する機会をもってもらう意味は大きいと感じます。

また共働き世帯が増えたほか、離婚率の増加でシングルマザーの世帯も増えているから子供の孤立も課題になっていくだけに、今回のように様々な事業者や人、世代がクロスした取り組みをすることで、複数の地域課題が一緒に解決されていくような共生社会の道筋が見えてきます。

同様な地域課題は日本各地にあるでしょうから、先のケースをきっかけにして広がりが生まれていくと良いですね。

今回の例は最初の試みとして税金が投じられた事業ですが、いずれは税金に頼らずにこうした取り組みが自走していけるようになれば、なお望ましいと思っています。


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