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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論647」

皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第21号(2005.11.25発行)「地域密着マーケティング」10~※名称等は当時、一部文章省略

4.地域密着マーケティングの事例(ゲインズビルヘルス&フィットネスセンター)

ミッション達成のためのプロジェクトの推進

8.歩み続けるゲインズビルプログラム
JC:
私たちの目標はゲインズビルを最も健康的な都市にすることにありました。
この目標は2003年4月に、最も健康的な都市として認められたことで達成されました。
そこで、私たちは次のミッションとして、「ゲインズビル市の健康を維持する」を掲げることにしました。
そこでは、また新たな取り組みが必要になります。
このように、私たちはただ会員数を増やすことだけを目標にしているわけではなく、地域の人々の健康のために何かできることはないか、と考えています。
これに真摯に取り組むことが結果的に会員数の増加に繋がるのです。
また、健康に関する情報拠点となることもクラブを成功へと導くことに繋がってきます。

DL:
私たちはミッションを達成しましたが、「これで終わらせたくない」という思いがありました。
そこで新たに設定した「ゲインズビル市民の健康を維持する」という次の目標のもと、地域の誰もが参加できるウォーキングプロジェクトを立ち上げました。
このプロジェクトでも推進委員会で、「どんなことを」「いつ」「誰に対して」「いつまでに」やるかを決めました。
「ウォーキング」を選択したのは、企業を主な対象としていた前回のプログラムとは異なり、今度は地域の生活者に広く参加してもらえる、誰もが参加でき、また場所を選ばないものを選択する必要があったからです。
プロジェクトの具体的な目標として25の企業、地域住民の10%の参加を掲げました。

プロモーションは企業単位で行いましたが、地域の人たちが誰でも参加できることをアピールしていきました。
プロジェクトは2004年の1月から3月にかけて行いました。
あえて短い期間を設定することにより参加率を高める狙いです。
このプロジェクトにもスポンサーがついて、5000個の万歩計が提供されました。
私たちはこれを各企業に配りました。
参加企業には、ウォーキングチームを作ってもらいました。
参加者には、歩いた歩数を毎日記録し、最終的な歩数の合計を出してもらいます。
最初の目標は、歩数を合計して、「月まで歩いていこう」としました。
このような目標を設定することにより、プロジェクトを楽しみながら参加してもらおうと思ったのです。
ここでもメディアに協力してもらいプロジェクトを宣伝してもうらうことで、地域の企業70社がプロジェクトに参加してくれました。
今、紹介したプロジェクトにとどまらず、私たちは毎年新たなイベントや取り組みをしていきたいと考えています。

JC:
地域の企業を巻き込んだ取り組みは、それだけ時間と労力が必要となります。
実際に私たちも長い時間このプロジェクトに拘ってきました。
実行するに当たっては、企業のトップの認識、サポートが必要となります。
そしてこれは何年も続けないと意味がありません。

~ここまで~

フィットネス業界関係者は、自戒も含め、どうしてもクラブ内のことに目がいきがちで、クラブ外への活動についての思考力が弱い傾向にあると思います。

ただ、考えてみれば、今はクラブ会員であっても、入会前は誰もが外の人々の一人だったわけですから、あまりに分け過ぎる意識は経営の足かせになる恐れがあります。

いわゆる浸透膜というものが厚すぎてもダメ、薄すぎてもダメなように、我々の意識にも絶妙なバランス感覚が必要ということでしょう。

お読みいただきありがとうございました。

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