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10月21日(土):若年層の読書離れ②

昨日は文部科学省による2001年出生児(21歳)を対象とした「21世紀出生児縦断調査」の第21回調査(2022年)結果をもとに、若年層の読書離れについて触れましたが、本日もその続きをもう少しばかり。

同調査で読書習慣に付随して1か月に読んだ書籍の数を尋ねた結果、「0冊」と回答した人の割合は「紙の書籍(本)」で62.3%、「電子書籍(本)」では78.1%でした。

書籍の対象を雑誌やマンガまで広げてみても、1か月の間に読んだ「紙の書籍(雑誌・マンガ)」が0冊の人は51.9%、「電子書籍(雑誌・マンガ)」においても57.3%と、いずれも半数以上が雑誌やマンガですら書籍の類に目を通してないことがわかります。

若年層の書籍離れは着実に進んでいると思っていて、こうした状況は、この数年の自社(フィットネスクラブの運営企業)の20代の社員たちを見ていても、彼等の学びのスタイルや社内で設けている課題へのスタンスから、やはり危惧するところはありますね。

自社の若年層だけに限ったことかもしれませんが、全体感としては読解力が乏しくなっていたリ、腰を据えて取り組むだけの耐性が弱まっている気がしています。

これは学校教育の弊害なのかもしれませんが、なんでも答えがあるとの前提で、正解を知りたがる傾向が強いと感じます。

正解を知りたがることの裏返しですが、間違いたくない、失敗を避けたい、そういった心理が色濃く投影されていますね。

また最近は何であっても分かりやすさ、手軽さが重視されていて、古典的な名著も超訳やマンガ化が進んでいるし、受け身で消費できる動画でさえ短尺が好まれます。

すぐに結果を知りたい、直接的なリターンがほしいマインドは思いのほか根深そうです。

そして読書が少なかったり、コミュニケーションが二次元での短文中心だからなのか、正しく意図を汲み取ったり、行間を拾うような読解を苦手にしている印象もあります。

読書は正解を求めるより、それを通じて自分が感じたこと、考えたことを大切にしてほしいし、社会に出ればすぐに答えの出ない問題のほうが多いぐらいだから、それと向き合っていく姿勢も不可欠です。

仕事の場でなにもかもを解消することはできませんが、昨日も触れたように会社としては引き続き読書についても必要性を伝えながら「きっかけ」を与え続けていくことだと思います。

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