見出し画像

機能障害

選手、クライアント様の身体をメンテナンスする際に気を付けていることを話ます。

一般的に、理学療法士が治療をする際、徒手的に操作していると「マッサージをしている」と思われている方がいるようです。施術を受けられたクライアント様には「マッサージしないんですね」とよく言われます。
単純に身体に触れることで、いろんな身体の情報を集めています。
特に、運動器を対象にすることが多いので、関節を動かすことで知ることのできる情報を集めるということでしょうか。

理学療法士は、医師の指示のもと治療を行う。法的にもそう記述がありますが、実際には縦の関係ではないと考えています。医療保険での診療を行うためには、医師の指示(処方)がでないとリハビリテーションを施行することができません。しかし医師の仕事は、身体組織の構造的な破綻が起きていないか、器質的な問題を追うのに対し、理学療法士は機能的は問題を追います。すなわち機能障害を治療するということです。では、機能障害とは?


機能障害とは、身体の構造または生理的・心理的機能の喪失または異常のことである。機能障害分類は主要には身体、身体の一部または身体システムのレベルでの喪失や異常に関連している。組織、細胞、細胞の部分または分子のレベルの問題は含まない。機能障害はその基礎となっている病理と同じではなく、その病理の表現である。機能障害の焦点は身体のレベルであるので、多くの機能障害は症状や兆候によって定義される。これは健康状態に関連した諸帰結の完全な記述をするためには必要なことである。しかし機能障害は病気の診断とは異なる。(国際障害分類第2版より)

弊社独自のアプローチなので、これが理学療法だとはいいませんが、「動きをみる」ことを一貫して行っています。
スポーツをみるときもそうです。ヒトの身体のアクティビティはほとんどの場合、骨が動いて成り立っている。(姿勢の保持するような運動様式のアクティビティもありますが)厳密にいうと、関節運動が動きを作っていることになります。
徒手にて操作する際も、関節運動に着目してみると、それが改善したとき、その部位の治療が一つ終わるときなのかもしれません。関節運動が改善した目安として、周囲の筋活動が円滑になることも目安とします。そうすると筋機能不全と関節機能不全を整理しやすいかもしれません。このような考察を繰り返すことが、隣の関節とつなぎ合わせて動きを作っていくことにつながり、動作改善の思考が拡がりそうです。
そのために関節運動学・筋生理学・運動学を勉強し、理学療法を展開する考察を展開していくのです。

関節運動筋活動を考える

少しわかりにくいかと思いますが、徒手で診る身体。動作分析する際の身体。上の図のように検討しています。
弊社で行っているアプローチは、徒手療法で得らせる触感(触診)と動作分析で得られる情報(視診)をリンクさせることが特徴的です。
臨床力アップ塾でも触診と視診をリンクさせ、思考を展開していきます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?