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地域スポーツが果たす、隠れた地域貢献。

キュキュッ ドウンドドゥン ガシャァン
小雨が降る夜の体育館から大きな音が聞こえる。
真っ暗な足元を携帯電話の灯りを頼りに
教室の間を抜けると
体育館の入り口の隙間から背の高い男の子が出てくると
こんばんは!と元気よく挨拶をしてくれた。

男の子が出てきた扉を開けて中を覗くと
バスケットのウォーミングアップ中の中高生の向こうで
話をしている学生たちの姿が見えた。
リハビリテーションの勉強をしている学生たちだ。

この日は、香川県のプロバスケットボールチーム
香川ファイブアローズのユースチームの練習の見学に
学生からの希望者3名が参加させてもらった。

香川県で育って他の地域に住んだことのない人には
分かりにくいかもしれないけれど
高松市はちょうどいい都市だと思う。
生活に必要な公共施設が全て揃っていて
チェーン展開している有名なお店も一通りあるし
そうかと思えば、
古くから続いている素敵な佇まいのカフェもある。
瀬戸内海の温暖な気候に
穏やかで美しい海まである。
とてもコンパクトで住みやすいまちだ。

プロスポーツチームもバスケットに野球、サッカー、
社会人チームだけれどアイスホッケーまである。

オリンピックにワールドカップ、WBCで
多くの人が体感したように
スポーツには多くの人が一体になって
熱くなれるパワーがある。

そう、香川県には、みんなが一体になって
応援できるスポーツチームがあるのだ。

リハビリテーションカレッジには
高校生までのスポーツ経験をきっかけに
入学してくる学生がたくさんいる。

医療の立場からスポーツに関わりたい。
そんな思いを持つ学生が多く集まっているし、
これまでにも
プロスポーツの世界に身を置く卒業生が育っている。

高校を卒業するのを契機に、地域にはない経験を求めて
県外に進学していく子が非常に多いこの地域の特徴は
日本全国の地方都市で起こっていることだけれど、
都会でしか経験できないことってなんだろうかと考えてしまう。

脱線してしまったけれど
地域の魅力で地域を盛り立てていくこと
若い人が生まれ育った地域の魅力を感じて
地元に残ろうと思うこと。
この原動力として、スポーツチームが貢献してもらえることって
きっと大きのではないだろうか。

学生たちのスポーツに関わりたいという思い
スポーツについて学ぶ環境を整えられたら素敵だという学校の思いを
ファイブアローズの皆さんが汲んでくださり
このような機会が実現できたのだと思う。
本当にありがたい。

トレーナーのお二人には
トレーニング中の忙しい時間の合間を縫って
貴重な時間を作ってくださり感謝の言葉しかない。

プロスポーツに関わるようになったこれまでの経緯や
トレーナーとしてチームに貢献するために必要なこと、
選手を見る時の視点など
学生には、全てが新鮮だったことだろう。
実務経験を積んでこられた方だからできるお話しで、
学校を飛び出したことで提供できた学びだと思う。

今後も継続的に関わらせていただけると伺っている。

これまでの先輩に続いて
プロスポーツに関わりたいという学生が
夢を叶える学びにつながってくれれば
こんなに幸せなことはない。


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