鯨の轍〜新入り埋文調査員の日々〜 第1話
〈あらすじ〉
葛城祐樹は幼い頃から考古学の道を目指し、ついに埋文調査課勤務を射止めた。しかし最初に報告したかった父は他界し、発掘した遺跡を埋め戻すという厳しい現実が待っていた。
父の実家に残された正体不明の遺品を引き取った祐樹は、それが化石ではないかと考えた。過去に父と訪れた川原に手がかりがないかと伊佐摺渓谷を訪れるが、不運にもそこで遺品を失ってしまう。父の古本に記された短歌、著者との出会い、先輩の助けも借りて、祐樹はさらに調べを進めることを決意する。
「新人! じゃなくて