見出し画像

矛も盾もおなじ地球上にある


2023年3月31日(金)朝の6:00になりました。

毎朝投稿をはじめて、ちょうど3ヶ月が経過しました。

どうも、高倉大希です。




「甘い」と「辛い」は、同時に成立しません。

なぜなら、ひとりの人間がひとつのものを食べているからです。


机の上に「ショートケーキ」と「麻婆豆腐」があったとして、ふたりの人間がそれぞれのものを食べたとします。

ひとりの人間の口の中には「甘い」か「辛い」のいずれかが発生することになりますが、この場には「甘い」と「辛い」の両方が発生していることになります。


学びの基本は、そうした間を「またぐ」ことにあります。そこから、知るべきことや教養が生まれるんです。例えば、政治と音楽です。まったく関係がなさそうに思えますが、またぐことで見えてくるものがあります。
LIFEINSIDER『大事なことは何かと何かの「あいだ」にある』松岡正剛さんの発言より


「暑い」と「ジャケット」は、同時に成立しません。

なぜなら、ジャケットを羽織らない方が涼しいからです。


このあとに「フォーマルな商談」の予定があったとして、そのために「ジャケット」を羽織っていたとします。

脱いだ方が涼しいことに間違いはありませんが、この場には「暑い」と「ジャケット」の両方が成立していることになります。


すでに船は目的地(豊かな社会)に着いた。「ぼく」や「君」は別の小さな舟に乗って、それぞれの目的地(幸せ)に向かって航海を始めた。目的地は「ぼく」と「君」とで違う。自身が決めるしかない。目的地を決めることにさえいろいろ「試行錯誤」が必要になった。
宮台真司(2013)「14歳からの社会学」筑摩書房


なにを基準とするかによって、同時に成立するかどうかも変わります。

わたしたちはいちど「同時に成立しない」という判断を下すと、その二項対立の中でしかものごとを考えられなくなってしまいます。


最悪の場合、自分の基準を疑うことをしないままに、他者に向かって「おかしいぞ!」と叫んでしまうようなこともあります。


「なんども注意したのに!言うことを聞かないなんておかしいぞ!」

「俺の方が正しいはずなのに!どう考えてもあいつがおかしいぞ!」


いつか「何の問題もない状態」に到達できるのではないかという幻想を抱いているからだ。その結果、目の前の具体的な問題ではなく、「問題がある」こと自体が問題であると感じられ、二重に苦しまなくてはならない。
オリバー・バークマン(2022)「限りある時間の使い方」かんき出版


2つの点を置くからこそ、その間にグラデーションが生まれます。

グラデーションが生まれるからこそ、考えることができるようになります。


しかしこの2つの点は、時間が経過するにつれて、だんだんと動かせなくなっていきます。

その事実に気づかなければ、知らないうちに、だれかを悪者にしてしまうかもしれません。






サポートしたあなたには幸せが訪れます。