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柿の種

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2024年3月の記事一覧

どんな「当たり前」に囲まれて過ごすか

2024年3月31日(日)朝の6:00になりました。 いや、その前に、僕は遠くの遠くの空の向うに行ってしまおう。 どうも、高倉大希です。 わたしたちは、身のまわりの「当たり前」と共に暮らしています。 そんな「当たり前」とのギャップによって、悩んだり苦しんだりします。 海外に行けば「当たり前」が、まるで違うことに気がつきます。 歴史を遡れば「当たり前」が、まるで違うことに気がつきます。 それでもやはり、もっとも影響を与えるのは身のまわりの「当たり前」です。 どん

『オッペンハイマー』は音で自己矛盾を描く

2024年3月30日(土)朝の6:00になりました。 我は死なり、世界の破壊者なり。 どうも、高倉大希です。 日本では、公開されないのではないか。 そんな噂が出回っていましたが、どうにか2024年3月29日に公開となりました。 クリストファー・ノーラン監督の『オッペンハイマー』の話です。 休暇をとって、公開初日に観に行ってきました。 タイトルにもなっているオッペンハイマーとは、原子爆弾の開発者の名前です。 「原爆の父」として知られる、アメリカの理論物理学者です

変化の激しい世界に触れておく

2024年3月29日(金)朝の6:00になりました。 まず何よりも、変化を脅威ではなく機会として捉えなければならない。 どうも、高倉大希です。 わたしたちは、変化を拒みがちです。 拒みたいかどうかに関わらず、拒むようにできています。 現状が続くのならば、簡単に未来を予測することができます。 未来を予測することができれば、安心して日々を過ごせます。 だから、変化を拒みます。 変わることは、不安で仕方がないことなのです。 ところが、わたしたちには変わらないという

体現することで生まれる説得力

2024年3月28日(木)朝の6:00になりました。 やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、褒めてやらねば人は動かじ。 どうも、高倉大希です。 文章の下手な人が文章の書き方を語っても、説得力はありません。 お金のない人がお金持ちになる方法を語っても、説得力はありません。 もしかしたら、ハッタリをかますことはできるのかもしれません。 テクニック次第では、ないものをあるかのように見せることもできるのでしょう。 ただいずれにせよ、体現することによって説得力が増すこと

「トラブルはチャンスだ」はただの精神論だと思っていた

2024年3月27日(水)朝の6:00になりました。 幸福は安定せず、暫定的なり。 どうも、高倉大希です。 トラブルは、チャンスだ。 このような言葉を聞くたびに、うんざりとした気持ちになっていました。 ポジティブ教の信者たちが、都合よく解釈しようとしている。 ずっと、こう思っていたのです。 たしかにそのような人も、一定数は存在します。 考えることを放棄して、耳触わりのよい言葉に簡単に食いついてしまいます。 トラブルは、チャンスだ。 この考え方も、あながち間

お金がないと遊べない、お酒がないと語れない

2024年3月26日(火)朝の6:00になりました。 塀を塗るなんて、俺たち子どもが毎日やらせてもらえることじゃないだろう? どうも、高倉大希です。 いつの間に、お金がないと遊べなくなったのだろう。 中学生になってから、ふとこう思う瞬間がありました。 小学生のころなんて、お金がなくても十分に楽しめました。 約束なんてしなくても、公園に行けば誰かがいます。 何も持って行かなくてたって、遊びがすでにはじまっています。 いつの間に、お金がないと遊べなくなったのだろう

流れる水は腐らない

2024年3月25日(月)朝の6:00になりました。 なんでも知っている人よりも、なんでも考える人になったほうがいい。 どうも、高倉大希です。 大企業に就職すれば、安定した生活を送ることができる。 これは、その大企業が今後も存続することを前提とした考え方です。 公務員になれば、安定した生活を送ることができる。 これも、その国家や自治体が今後も存続することを前提とした考え方です。 ひと昔前ならば、あながち間違いではなかったのかもしれません。 変化の激しい現代にど

よくわからないものはとりあえず載せる

2024年3月24日(日)朝の6:00になりました。 問う能力がないから、答えを持っている人もいる。 どうも、高倉大希です。 おもしろいものはもちろん載せるし、つまらないものはもちろん載せない。 そして、よくわからないものはとりあえず載せる。 とある漫画家さんが、編集長からこのように言われたそうです。 この判断がなければ、作品が世に出ることもなかったわけです。 わからないものをどう扱うか。 ここにその人の度量が、表れるのだろうなと思います。 わかるものと、わ

パロディやオマージュの元ネタがわかるようになりたい

2024年3月23日(土)朝の6:00になりました。 真似をするときは、その形ではなくその心を真似するのがよい。 どうも、高倉大希です。 「世界中のジャングルの虎がみんな溶けてバターになってしまうくらい好きだ」 村上春樹さんの『ノルウェイの森』に、このようなセリフが出てきます。 はじめて読んだときは、なんだこの言い回しはと衝撃を受けました。 『ちびくろ・さんぼ』のオマージュだと知ったのは、少し経ってからのことです。 『ノルウェイの森』と『ちびくろ・さんぼ』。

初心なんて忘れたい

2024年3月22日(金)朝の6:00になりました。 有給休暇だろうとも、毎朝6:00はやってきます。 どうも、高倉大希です。 約600年前を生きた人が、こんな言葉を残しています。 是非の初心忘るべからず、時々の初心忘るべからず、老後の初心忘るべからず。 「初心」という言葉は、仏教用語の「初発心」に由来します。 真理の道に進むと決めた、その瞬間の志を意味します。 大昔から言われ続けているのに、わたしたちは簡単に初心を忘れてしまいます。 是非の初心を忘れ、時々の

文化的落ち葉そうじ

2024年3月21日(木)朝の6:00になりました。 葉が落ちれば、僕はそれを効率よく道端に退かせた。 どうも、高倉大希です。 本屋さんに行くと、ほんのすこしだけ寂しくなります。 生きているうちに読める本なんて、たかが知れているのだろうなと思うからです。 この空間に集まる知識の数%も理解しないままに、死を迎えることになります。 どうしようもないことはわかっているのですが、なんだか寂しくなるのです。 それと同時に、当然うれしくも思います。 たった数%であれ、その

「自分がされて嫌なことは他人にもしない」は言うほど万能じゃないぞ

2024年3月20日(水)朝の6:00になりました。 みんなちがって、どうでもいい。 どうも、高倉大希です。 朝日を見て、新しい1日のはじまりを気持ちよく思う人がいます。 その一方で、朝日を見て新しい1日のはじまりを憂鬱だと思う人がいます。 ひとりでいることを、寂しいと思う人がいます。 その一方で、ひとりでいることを楽しいと思う人がいます。 罵声を浴びせられて、苦痛に思う人がいます。 その一方で、罵声を浴びせられて快感に思う人がいます。 自分がされて嫌なこと

見掛け倒しのシンプル

2024年3月19日(火)朝の6:00になりました。 シンプルにするためには、懸命に努力して思考を明瞭にしなければならない。 どうも、高倉大希です。 白Tを着て、デニムを穿く。 おなじ格好のはずなのに、めちゃくちゃカッコいい人とそうでない人がいます。 顔が整っているとかいないとか、そういう話ではありません。 全身から放たれるオーラのようなものが、まるで違っているのです。 同じように見えるのに、実際はまったく違う。 シンプルほど、難しいものはありません。 ゴル

一貫性なんてないさ

2024年3月18日(月)朝の6:00になりました。 一貫性とは、創造力がない者たちの最後の拠り所である。 どうも、高倉大希です。 家族で買いものをしているときに、学校の友だちに会うと戸惑いが生じます。 家族の前での自分と友だちの前での自分を、同時に成立させられないからです。 べつに、どちらかが本当の姿でどちらかが偽りの姿だというわけではありません。 家族の前での自分も友だちの前での自分も、両方が本当の自分です。 そこには、違いがあります。 違いがあるけれど、