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突然脳梗塞と診断された話③

10月16日

おかゆ食だったが、すっかりおかずまで食べられるようになる。
それまで食事がとれなかったので出す量を減らされていたため、すぐにおなかが空いてしまう。
面会に来る母に連絡して、インゼリー買ってきてと頼む。
検査の結果、内臓系の健康に異常はないので、食事制限は一切なかった。
インゼリー、ほんとに助かった。寝ながら飲めるし、水分も取れて空腹もまぎれる。

日曜ということで看護師さんも少なく、静か。
友人らと会う予定だったのは叶わずじまいだったが、写真を送ってもらったりした。
回復したら快気祝いやろう!って言ってくれてありがとう。
音楽を聴いたりする余裕ができてきた。改めて音楽っていいなと思った。
トイレは何をきっかけだったか忘れたが、昼間はベッドから1m程度の距離にある個室内のトイレを使えるようになった。
ひとりでの移動はやはり危険なのでナースコールは必須だったが、普通のトイレでいいという安心感は半端ない。

10月17日

暖かいタオルで顔や体を拭いてね、と朝おしぼりをもらう。
背中を拭いたときに違和感。右と左の感覚が違う。
触られている感覚はあるが、左半身はあまり温度を感じない。肌が凹んでいるだけの感じ。
どうやら感覚も麻痺しているらしい。

リハビリ開始。
手始めということで様子を見てもらう意味で、いろいろやった。
運動歩行に手指の細かい作業、活舌や思考テスト。
活舌・思考に関してはパーフェクト。この日でリハビリ終了(笑)
仕事のおかげか、活舌に関しては褒められるほどだった。
手指の細かい作業に関しては、比べるとやはり右のほうがやや覚束ない。
でも全くできないわけではないので、そこに重点をおかなくても大丈夫だろうとのこと。
キーボードを打ったりという操作は続けて、慣れていけば十分に戻ると判断された。
やはり問題は歩行。足を揃えて立つとバランスが取れず、ワイドスタンスならある程度立てるが、傾くしすぐにふらつく。
今後の作業リハビリも運動リハビリも、歩行訓練に重点をおくことになった。
症状が安定してきたので、個室からまた大部屋に移動することになった。
もっと危うい患者さんを移動するときのために空けておくため。
個室移動もできるけど、11,000円/日と聞いて…即お断り。
リハビリを始めたこともあり、夕方~夜にかけて会社の然るべき方々へ正式な状況報告メール。
この人たちはおそらく隠すことを美徳と考えているので、近しい同僚や後輩には微塵も伝わることがないだろうと、自ら管理職を除いた人たちに状況報告メール(上司よりも砕けた感じで)
病院はWi-Fiが全くダメで(医療機器が誤作動したことが過去にあるらしい)
テザリングも試したけどPCが認識してくれなかったので、諦めてPCメモでテキスト打ち→USBでスマホにファイル転送→開いてコピペという、クソアナログな方法でメール送信。
スマホで長文打つのはちょっとしんどいし、見る側もPCだろうからいいだろうと。
この日で点滴を外していい許可が出た。
食事が十分に自力でとれるので、水分もしっかり取れているからとのこと。
看護師さん「言ってもこの点滴、ポカリみたいなもんですからね!」
言い方…苦笑
行動制限は緩和されていないが、ベッド周りでもだいぶ動きが楽になる。

10月18日

リハビリ2日目。目指すところは通勤にも耐えうる運動能力。
日頃の生活が影響しているのか、体幹が弱く、腹筋力がないことを指摘される。
股関節を使っての立ち座りはよろしくないとのこと。
骨盤を意識しての動きを体に覚えさせるように言われる。
ベッドでできること:お尻上げの背筋運動。
日頃布団でもやっていたことなので、部屋に戻ってからやろうと思いつつも
まともな運動をしていなかった1週間だったので、すぐに疲れてしまう。
お金と一緒で減るのは早いけど貯めるのは大変な体力と筋力!

この日、1週間ぶりにシャワーを浴びることができて、頭を洗えた!
午前と午後のリハビリの間、20分くらいしか時間がとれなかったが、それでも快適…!
髪は私の毛量に耐えられるドライヤーではなかったので、半渇きでも仕方ないと初めから諦め。
眉もそろそろぼさぼさになってきて嫌だな…と思いつつも、伸ばすだけ伸ばして置いたらあとで整えやすいな、と前向き思考にチェンジ。
髪の毛も伸ばすかどうしようか迷っていたので、伸ばす以外の選択肢がなくなったこともまたよかったのかなと。

19日以降も午前・午後のリハビリと、起床・就寝時間の定まった規則正しい生活を過ごす。
土日祝はリハビリがないのでとても暇。
大部屋で一人だったときは音楽を流したりもしていたが、人が入ってきたことによって少し気も遣うように。
移動も車椅子で助手さんに押してもらいながらだったので、あまり気軽に呼ぶこともできなかったのだが、3週目になると歩行も少しずつ安定してくる。
リハビリの先生からコの字型の歩行器を貸し出され、移動を歩行器で行っていい許可が出た。
最初は歩行器移動もよれよれしていたので見守り付きだったが、徐々に解禁され、トイレも許可なく行けるように。
病室の目の前が洗面所だったので、歯磨きも気楽になった。

月末になるとリハビリ室まで歩行器移動になったり、売店に行くのも歩行器でいいと言われて、だいぶストレスも減る。
スマホでテレビを見る余裕も出てきたので、日本シリーズは見ていた。
消灯が22時なのでオリックス優勝決定の日はギリギリ見ることができた。

リハビリ病院への転院を悩んでいたが自宅療養と決め、リハビリを受け入れてくれる場所も自分で確認し、退院も決まる。
ある程度のことはできるものの、歩行が危ういのが一番怖いので、ここからがまたスタート。

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