架空のアパートの住人になってみませんか

ステイホーム期間中暇を極めすぎたniteがTwitterでやっていた｢#いいねした人を同じアパートの住人として紹介する｣の一部をせっかくなのでまとめました。

https://twitter.com/fire_n_hemlock/status/1252621639444881408?s=19

企画概要

この企画はいいねしてくれたフォロワーさんを架空のアパートに住まわせていくというものでした。住人の生態を想像させてもらって、フォロワーさんとあーだこーだお話させてもらうの楽しかったです。ツイートだったのでお一人につき140字凸凹でまとめています。だいたいもちろん、実在の人物・出来事とは一切関係ありません。

何人かは引っ越して行かれたので、Twitterなどで言っていただければまた新たな住人さんの新居ご用意できるかもしれません……

──アパート《空中楼閣》─────

☛ そしゅーる氏 (２F ２０６号室)
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数字に強い階下の住人。なぜか朝のゴミだしのときにだけ必ずniteとエンカウントする。軽く会釈する程度の仲だったが、ゴミ荒らしの鳥を追い払うためペットボトルを手に共闘したのをきっかけに立ち話できるようになった。口に×印のついたウサギ信奉者🐰。 

☛ iwaanさん(３F ３０６号室)
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同階の人。偶然外出先で着物姿を見かけたのをきっかけにniteから密かな憧れの眼差しを向けられるようになった。一度階段で擦れ違った際落ちた彼女のハンカチ(白檀の香りがした)を懐にしまわずきちんと返したことについてはもっと褒められてもいいと思っている。

追記: 思いきって打ち明けてみたところ、わざと何枚か落としてあげるねという斜め上の気遣いをされた。もちろん全部拾いにいきます。
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☛ 桜舞さん(３F ３０２号室)
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左の隣人。壁越しに聞く限り、TVを付けるタイミング、そしてチャンネル選択が見事に被る。なので会ったときは映画やその原作の話をしたりする。黄昏時何となく壁を叩いてみるとコンコンと返事が返ってきたのが楽しくて、何日か繰り返した。しかし本人曰く夕方は仕事で部屋にいないとのことなのでそれ以上の追及はしなかった。
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☛ 夏目ちゃん (２F ２０５号室)
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柔軟剤が同じという話題をきっかけに話せる仲になった。niteと同い年らしいが女子力が比べものにならない。圧倒的に高杉ちゃん。メイクの仕方を教えてもらったはいいものの二日で挫折していつもの5分メイクに戻った。それでも許してくれた天使。素敵な恋人がいるらしいがお見かけしたことはない。きっと素敵な高杉くんなんだと思ってる。
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☛ Hさん (最上階 X０４号室)
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謎めいた住人。ハイセンスファッションを颯爽と着こなし、その歩くスピードは擦れ違いざまの挨拶が風圧でかき消えてしまうほど。きっとデザイナーさんだ、いやインストラクターだ、業界人じゃないの？とアパート内で話題になるほどの有名人。どうしても捕まえたければ｢ハートリー｣と口にするといいらしい。後日、立ちどまってもらえたので俊足スニーカーを献上した。
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☛ Mさん (２F ２０１号室)
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下のフロアのお姉さん。擦れ違うと会釈するくらいで特に接点はなかったが、彼女の“日なたの窓に憧れて”の鼻歌を聴いたのをきっかけに一気に親近感がわいた。いつか青春アミーゴを一緒に踊ってくれないかなと密かに時機を伺っている。後日伝えたところ、練習しておくねと快諾してもらえた。うれしい。
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☛ おだやかさん (１F １０５号室)
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地上階のお姉さん。引っ越し時の挨拶でモデルさんかと思っていたら絵描きさんだった。擦れ違うと海と絵の具の匂いがする。ほぼアトリエと化した部屋には、毎日ふと訪れるときめきをビン詰にしたコレクションが飾られているらしい。いつか絵をリクエストしたいと思っている。

追記:後日伝えたところ、ミルクティーを出してあげるねと招待もらえた。やった～!
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☛ 真夜中さん (４F ４０１号室)
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桜と東風の似合う4階の住人。常人には見えないものが見えるようで、その天気予報は気象庁より信頼できる。曰く、この世界はすべて四月の永い夢らしい。最近はsocial distanceを取ることに徹底してはるため、皆話しかけられず寂しい思いをしている。
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☛ こんぶ 氏 (４F ４０７号室)
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子連れパパさん。擦れ違うたび乾いた日常に癒しをくれる。聞くところによると猫様と同居しているらしい。癒しである。常識人枠ではあるが、多忙なためか調理師に“森のくまさん”を雇用しているというユニークな一面も。それが人間なのか熊なのか真偽は不明。

追記: 密かに氏が明かしたところによれば、くまさんは本物のツキノワグマらしい。前々から近所の裏山にキャンパーがいるとの噂があったが、正体は専用キッチンで料理する雇われクマだったそうな。お代は新鮮な鮭か酒でいいらしく、 由良川で鮭が獲れるようになる頃、京都にも派遣紹介するよと氏が約束してくれた。お代はマヌーカハニーとかでもいいのだろうか。
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☛ ふみさん (２F ２０４号室)
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階下の住人。手先が器用で何でも手作りができる。とはいえ流しそうめん台まで自作できるとはだれも予想していなかった。住人たちが夏の訪れをそわそわして待っているのはそのせい。最近部屋前に落ちていたという笹は琴座流星群の前触れだったらしい。
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☛ きょさん (１F １０３号室)
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階下に住むお兄さん。アパートというより夜近所のコンビニでお酒を品定めしているところをよく見かける。なかなかの切れ者らしく空き巣を論破して追い払った逸話を持っている。真偽を尋ねた住民たちに、よい子は真似しないでねと爽やかに微笑みかけ、その場に居合わせた全員のハートを射貫いたとかいないとか。
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☛ うゆさん(３F ３０４号室)
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右隣の住人。niteとは昼夜問わずベランダ伝いに秘密を語らう仲。前住んでたアパートからの付き合いなので。やたらと信奉者が多く玄関先でよくトラブルや論争が起きる。そこにわたしが横やりを入れるまでが様式美。業界人かと思っていたら本当にそうだった。紅茶を飲んでいたり読書をしていたりと有閑貴族なのかしらという印象を受けるが仕事はしてはるようだ。

追記: DWJ48というアイドルグループのプロデューサーらしい(貴族でないとは言っていない)。niteも以前勧誘されたが加入せずとも彼女に一生ついて行く予定であるので返事は保留中。互いの秘密は墓場まで持っていく。
:とはいえ、ベランダで話している時点で話が住人に筒抜けだとわたしたちは一体いつ気付くのか。
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☛ namacomさん (３F ３０１号室)
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趣味が良く話題の尽きない魅力的な同フロアの住人。おうち時間エッセイの編集者。えら呼吸の種族不明なペットがいるらしい。朝出掛けるときは途轍もなく大きなリュックを背負っており、しかし夜はスカスカの状態で帰ってくる。何が入ってるのかいつも訊くにきけず、毎夜12時間しか眠れない。

追記: …思いきってきいてみたところ、心配性ゆえついつい荷物が多くなるのだとか。コーヒーをご馳走してくれるそうなので今度お邪魔してみよう。年中不眠症ゆえ、いつでも呼んでほしい。
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☛ K氏 (１F １０６号室)
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郵便物の誤配送をきっかけにちょっと話したことがある。鷹揚な性格で、普段は部屋でなにかのお教室を開いているらしい。なんとなくつられて住人たちからは｢先生｣と呼び慕われている。しかし何の先生かはだれも分かっていない。いつも墨染めの着物姿ですれ違うと橘の香りがする。
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☛ わかなさん (１F １０２号室)
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アパート内では数少ない常識人として信頼されている住人。手作りでアクセサリーが作れるらしい。いつも可愛い小袖を着ている読書家で、ひそかに憧れる人も多いとか。初対面で｢縄持ってます？｣と訊かれたのが印象に焼き付いている。あれはなんだったのだろうか。 薮蛇の予感がして訊くにきけない。
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☛ けんたさん (１F １０１号室)
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地上階の住人。友人の子供とフリスビーで遊んでいたところ洗濯物の取り入れ中だった彼の頭にクリーンヒットして土下座した初対面は良い思い出。今では会うと必ずハッカ飴をくれるくらいには許されている。実はハッカ嫌いだと打ち明けるタイミングをniteはずっと見失い続けている。曰く、本人はハッカ好きだがみんなフルーツ味ばかり取っていってしまうんだそう。わたしにもレモン味ください。 

追記: もしくは子育て幽霊飴ください。
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☛ あげはさん (１F １０３号室)
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ときどき手作りのお菓子をおすそわけしてくれるアパートの女神。味は絶品。お返しをするとまたお菓子が返ってくるというエンドレスループを住人の二人に一人が経験している。基本的に何をされても怒らない寛容な女神だが、雑草を雑草と呼ぶのは地雷らしい。
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☛ りらさん (３階３０５号室)
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同フロアの住人。U氏率いるDWJ48の初期メンバーで、背中に羽根が隠されているにちがいない天使。niteとは出待ちするファンを追い払うボディーガードとスターの仲で、銃弾から彼女を守るのも辞さない構え。とあるインタビューでの、引退後はリンバロストの森へ帰りたい、という記者会見での発言は周囲を困惑させた。
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☛ あざみちゃん(最上階 X０２号室)
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最上階に亡命してきた生粋の英国貴族。動物たちに愛されており、その姿はパズーのごとく。近寄り難き微笑みは薊のごとく。屋上にいるところへ迂闊に近づくと一緒に鳥まみれになるので要注意。文学少女同士、出合い頭じゃんけんする仲で勝敗はいまのところ五分五分。しかしいつから、なぜ始めたのかは二人とも覚えていない。 編み物の腕は天才的。
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☛ はらぺこさん(４F ４０３号室) 

真上に住むお洒落なお兄さん。お料理好きらしく、ご飯時には空きっ腹の住人が死にたくなるほどのいい匂いが通気孔から漂ってくる。あまり話せたことはないが、ある日曜日、彼の洗濯物干しからうちのベランダにヘンな下着が落ちてきて叩きあって笑ったことがある。スピッツ好きなひとはみんな天使にちがいない。 退去者。
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☛ Nさん(２F ２０２号室)
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道端でよく猫に絡まれている階下の住人。おとぎ話や本が好き。住人たちのことを見てないようで見ており、何かと相談に乗ってくれる優しい王子。なぜだか自分でもよくわからない経緯で休日の昼間は友人の代わりに遊園地で着ぐるみのバイトをすることもある。
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☛ Bさん (２F ２０３号室)
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真下に住む帰国子女のお姉さん。なにかと苦労人らしく、最近の災難は上階の部屋の床が抜け天井が落ちてきたこと。幸い怪我はなかったが本を積むなと３０３号室の住人(nite)を諭した。その流れでお互いスピッツ好きと知ることとなった。すれ違うとやはり白檀の香りがする。
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☛ Yuto Shimizuさん(最上階 X０１号室)
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最上階に住んでいるハイセンスなお兄さん。部屋はほぼ衣装置き場として使っているらしい。アパートにはあまりいないので、もし会えたとしたらその日は一日ラッキーだと思っていい。レアキャラ。第二言語はハナモゲラ語で、仲良くなると洋楽を口ずさんでくれる。ちなみにめっちゃ上手い。擦れ違うとミントの香りがする。彼の頭のなかで描かれるデザインは宇宙の色をしているそう。
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☛ ROMさん (４F ４０５号室)
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4階の住人。団子より花の感性。どうやら昔彼が京都ジュンク堂の書店員だった頃に出会っていたかもしれないらしい。よく怪我をするので去年のクリスマスプレゼントは傷パワーパッドだった。顔が広く、住人の友達の友達は彼だったりする。退去者。
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☛ Cさん (１F１０４号室)
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最近引っ越してきたお姉さん。誰とでもすぐ打ち解けられる。写真好きで、部屋は暗室にリフォームされている。アパートとは賃貸であるいうことを気にしてはいけない。美味しいお店を知りたい人は是非たずねてみよう。居酒屋で遭遇すると気前よく奢ってくれるらしい。
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☛ まあちゃん(３F３０７号室)
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愛と勇気が友達の大学生。トレードマークは笑顔。コン部という部活のOGだが後輩の名前は一切知らない。苦手なものは梅雨とブタクサ。好きなのは食べることと百合の花。回覧板が止まるのはここ。よく注意されているがそれをきっかけに友達を作ってしまうコミュ力お化け。10分の1でいいからわけてほしい。顔が広く部屋への人の出入りも多いため、最近プライバシーの定義を見失いつつある。
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☛ nite (管理人３F３０３号室)
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夜行性の大学生。
AM ０４：００～PM:１３：００は寝ているので、会いたければ昼下がりから深夜の時間帯に訪ねてほしい。最近知り合いの小学生にコウモリか、とか言われてちょっと反省した。本をたべて生きている。日々住人のトラブル収拾に忙しいが実際問題いちばんトラブルを起こすのはこの人。
いつか夜を駆けて“NOWHERE”までたどりつきたい。
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アパート夏編

再登場する住人や空き部屋になった部屋に新たに越してきた方がいはります。

──目を焼く陽射し、ゆらゆらと揺れる陽炎、うなじを滴る一筋の汗、塩素の香り、スポーツドリンクの喉越し、鳴り止まない蝉時雨、夕方延々と伸びる影……。
──そしてアパートに忍びよる怪奇現象。
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☛ namacomさん (３F ３０１号室)
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おなじみの住人。珈琲アドバイザーの資格とハイセンスを持つ。niteも部屋によくお邪魔させてもらいノンアルパーティーしている。建築系に強いらしく、最近アパートの設計に重大な欠陥を発見してしまった。が、不安を煽るとよくないので誰にも話せていない。また、最近部屋で妙な声を聞くようになった。

追記: カフェインの摂り過ぎによる幻聴かと思っていたら、どうやら水槽で飼っていたえら呼吸の生き物がテレパシーを使っていたらしい。可愛いけれど返事してもいい類いのものかわからない。そんなこんなで絶賛悩みまくり中。
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☛ 夏目ちゃん (２F ２０５号室)
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ひまわりの似合う同い年のお姉さん。最近発売されたポートレート写真集はわずか6時間で完売した。下駄のカラコロゆう音が好き。コロナのせいでniteはやっぱり教えてもらったメイク術を実践できていない。彼氏の高杉くんには気のせいだと言われたが、先日の夏祭りで買ってきた金魚から時折視線を感じている。水が悪かったのかもしれない。
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☛ なちちゃん (２F ２０１号室)
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白いコーデの似合う同い年の新しい住人。赤いつやつやなネイルとのコントラストに惚れる。セクシーなのにいやらしくないという奇跡のスタイルを持っている。夜、地上階に出没する“黒い男”の最初の目撃者。最近棒つきシーソルトアイスが当たりまくっているので、このビッグウェーブを逃したくない。２本目のアイスはniteにくれる優しい女の子。あ、だから太らへんのや……
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☛ みなちんさん (４F ４０５号室)
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同フロアのサブカル好きな同い年のお姉さん。バニラアイスのような声をしている。2F廊下に出没する“白い手”の最初の目撃者。夜中の散歩が好きで、niteとは一緒に月光浴読書をする仲。街中で一度天使と間違われ、成仏したい地縛霊に追い回されたトラウマがある。優しい本泥棒の少女とは幼なじみ。
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☛ Mさん (１F １０２号室)
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niteと同じ京都出身の地上階の住人。近所にある喫茶店、せれなあどの常連さん。先日、基本自由人のアパートの住人たちが主催し後日｢大惨事｣として記憶された流しそうめん祭りの最たる功労者である。彼女の冷静な判断のおかげで皆の洗濯物が守られたことは称賛に値する。以来、なにかと頼りにされて呼びつけられるので正直しんどい。
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☛ Dさん (１F １０６号室)
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地上階に引っ越してきたお兄さん。氷枕に寝そべりながら本を読むのがすき。最近アイスがひとりでに減っている怪奇現象に悩まされている。勘違いだと思っていたが、“白い手”の噂を聞いてから、正直めちゃくちゃ気が気でない。やっぱりただの勘違いなのか不届き者のマブダチが勝手に部屋に出入りしているのか、あるいは……。
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☛ あざみちゃん(最上階 X０２号室)
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おなじみの、最上階に亡命してきた生粋の英国貴族。日本に亡命する以前住んでいたのはカンタヴィルの屋敷だったそう。刺繍や製服が得意で、住人の釦が取れていたらいち早く指摘してくれる。付けてくれるかはその日の気分次第。 最近始めた🌕満月の夜のレース編みが完成した暁には、“なにか“が成就するらしい。
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☛ ふかみん(４F ４０３号室)
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niteの真上に住んでいる天然栽培産地直送のジャズドラマー。niteと初めて会ったとき、貫禄ありすぎて浪人生と間違われた(実話)。特技は崖登りと料理と川下りと英語で、サバイバル術とコミュ力に長けている。スパダリを地でいく男。いつか来たるべき世界の滅亡に備えているらしい。最近起こった夜の不審者騒ぎ、“黒い男”の正体はこの人。ランニングは徘徊ではない。基本誰からも好かれるので、人見知りという自己申告は今のところ誰にも信じてもらえていない。

追記: ドラムを教えてくれた恩人なので、niteは彼に足を向けて寝られない。「頭が高いよ」
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☛ もち子さん(１F１０４号室)
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「正しい街」から飛び出し引っ越してきた地上階の大学生。方向感覚が凄くいい。基本部屋におらず、出町柳付近に出没している。鴨川をプールと認識している節がある。特技はスイカ割りで、先日のアパート住人主催の流しそうめん祭りでは花形を飾った。長年鍛えられたスイカ割りの腕前は暴漢の頭をかち割ることにも発揮される。助けた先々で女の子を虜にしてしまう、女の子にモテる系女子。
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☛ おぶさん(２F２０２号室)
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新しく引っ越してきた詩人のお兄さん。声が良い。2F廊下で開かれる〈朗読の夕べ〉はアパートの名物となった。彼が謡うようになってから、何人かの住人を恐怖に陥れた“白い手”は彼のベランダにしか現れなくなったので救世主としても崇められている。“白い手”が意思疎通出来ると気付いた最初の人。特にエリオットを読み聞かせるとピースサインするらしい。引退後は荒れ地に住みたい。
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The End…?

アパート冬編

(2021. 02. 18 追記)

……にならず!新しくお声いただいた住人さんにお部屋ご用意いたしました。他の方はまた追記していきます。

 ☛ 毎日くん(４階 ４０５号室)
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北風と共に新たに引っ越してきたお兄さん。ハンバートという名の虎を飼っているらしい。新しい柔軟剤が良い香りだったり、朝のカフェオレが上手くできたり、タンポポの綿毛を見つけたりすると嬉しくなる。日常のひかりと陰翳に美を見出す感性の持ち主。〈たそがれ街〉にある喫茶店を経営しており、niteの与太話に付き合ってくれる優しいマスター。そろそろniteは珈琲代以上のものを支払うべき。みんなに愛される彼の眼鏡にはいつも常連客の笑顔と珈琲の湯気が映っている。

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☛ 歌さにさん(１F １０４号室)
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地上階に引っ越してきた、いつも和装のお姉さん。一目みても分かるくらい質のいい雅な着物を着ている。たぶん牡丹と蝶のモチーフが好き。年齢・職業不詳。住人とあまり関わりがないためその私生活も謎めいている。たまに明るい髪の和装美丈夫と連れ立って歩いている姿を目撃されているけれど、やっぱり詳細は不明。見かけるだけで心が洗われるほど綺麗な身のこなしなので住人はあまり気にしていない。けれどあんまり見とれていると連れの男性に睨まれてしまうので要注意。しかもその後数日間は謎の不幸に見舞われるらしいのでほんとほんまに要注意。
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☛ ほむらちゃん(３F ３０７号室)
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ショートカットのお姉さん。いつもイヤホンをしており、たまに音漏れていると気になった住人から曲名を尋ねられている。毎日花束をつくるように沢山の曲を集めてはプレイリストに追加しているそう。niteとはコンビニでよくでくわすので、一緒にシーソルトアイスを食べながら帰るのがお決まりとなっている。niteが喋るとすぐに反応をくれるのには愛を感じる。最近何故か かにぱんの夢をよく見る。
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☛ Mertildaさん(最上階 X０６室)
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二月の吹雪と共に引っ越してきた新たな住人。いつもだぼっとしたパーカーを着ていてダウナー系ファッションのお洒落さん。特技はエドシーランの曲で即興ダンスすること。気分がのると、すれ違った住人にぼそっと謎めいた真理を教えてくれる。｢良い子はみんな地獄にいけるんだよ｣｢ラビリンスは迷うからこそ迷路になるから、きみもきっと大丈夫｣等がその例。教えてもらった直後は、そのアンニュイな流し目とメロンのような香水しか記憶に残らないが、あとあとその言葉の意味が分かって感動するらしい。
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☛ 夕方さん (４F ４０１号室)
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軽やかな足取りの住人。niteにとっては素敵な暮らし方をお手本にしたい大先輩。遠く知らない街から手紙が届くのを待っているらしい。休日はベランダに出ては風の歌を聴いていて、洗濯物を干している住人と目があうと優しく微笑んでくれる。遠雷が響きはじめ雲行きが悪くなったら部屋に戻ってラヴェルかピアノジャズのレコードをかける。擦れ違うと珈琲の香り。次の休日には最近評判らしい〈たそがれ街〉のカフェに行こうか思案中。アパート空中楼閣にて空前のポニーテールブームを巻き起こすくらいにはみんなのファッションリーダーさん。
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みなさんの新しい春に幸多からんことを。

お遊びにお付き合いありがとうございました。退居(削除)されたい方はご連絡ください。