『話を聞かない男、地図が読めない女』
毎日夫と協力しながら育児に奔走していますが、たまに起こるすれ違い。
どうもお互いの理論がかみ合わないと思うことがあります。
そんなことを考えてると、図書館でこの本を見つけました。
概要
とにかく、男性の脳と女性の脳はちがう。
「男女平等」が謳われる世の中で「男と女はちがう」などとは言えない風潮になっているが、脳のつくりが違うのだと。
男性は狩猟をし、獲物をとって帰ってくること、種を残すことに長けるよう進化してきた。
だから「空間認知」「効率的に解決策を実行する(ただしマルチタスクは苦手)」などを得意とし「いろんな女性に目移りする」ようプログラムされている。
女性は洞穴の中で周囲の人間と上手くやり、子を安全に育てることに長けるよう進化してきた。
だから「コミュニケーション」「周囲の細かな変化に気付く」などを得意とし「一緒に家を守り、子を育てる男を伴侶とする」ようプログラムされている。
この本を読み、男と女のちがいの基本は上記のように理解しました。
そして、身体は男なのに女っぽい性格(逆もしかり。身体は女なのに男っぽい性格も)といった人は、後天的にこうなったわけではなく、胎児のときに浴びたホルモンの影響なんだとか。
いわゆる「LGBT」と呼ばれる方々は、胎児のときにそうなることが決まったということです。
これには驚きました…。
印象に残ったことばたち
昔々、人々が狩猟生活をおくっていた頃。
男はメシの調達係、女は子育て係と役割が決まっていた。
男は女の価値を、女は男の価値を認め合っていて、相互に貢献し合っていたと。
しかし、今はこの境目もなくなり、お互いの役割がわからなくなっている。
男は一仕事終えたら焚火の周りでぼんやり火を眺めて静かに休養したいのに、現代においては家事と育児にも追われ、苦手なマルチタスクを強いられる。
女は家事育児の役割を多く担いながら、男社会で戦う日々。
「現代の男と女は、それぞれの役割をどう説明していいかわからない。」
この一文で、相当ややこしいことになっているのだと理解しました。
脳にプログラムされた本能に合わない生活をおくっているので、みんなストレスを抱えているのでしょうね。
私は今、心身を壊して休職している身です。
育児と両立できる働き方を模索し、毎日悩んでいます。
IT企業で前線に立って顧客とバチバチやり合う仕事から「降りるべきか」といつも考えていました。
でも、「降りる」っていう考え方が違うかも、と思わせてもらった文章です。
「困難な仕事」は自分の幸せを考える上で、絶対達成しないといけない条件じゃないのでは、と。
「私が幸せと思える環境で、健康に楽しく暮らすこと」を私の人生の成功条件にしようと思えました。
これは驚きました。
テストステロンとは男性ホルモンの代表で、筋肉質な体系やがっしりした骨格などの「男性らしさ」を作るために重要なホルモンだそうです。
男の子が胎児のうちに、このホルモンを十分に浴びていないと、「女の子らしさ」が強くなるそうです。
このテストステロンの分泌を抑制するのが、ストレス、病気、一部の薬物だということです。
逆に、胎児が女の子の場合で、テストステロンを多く浴びた場合「男らしさ」が強くなり、いわゆる「おてんば娘」や「レズビアン」になるそうです。
母親が糖尿病薬を服薬していた場合、薬に含まれるテストステロンを胎児が大量に浴びてしまうそうです。
総括
「男女の脳はちがう」
これを知ることができて本当によかったです。
というのも、夫に対して
「なんでこれ気付かないの?」
「なんで想像できないの?」
みたいなイライラを感じることが結構ありました。
ただ、いくら夫に
「気を付けて!」「もっとやって!」
と叫んだところで、脳のつくりからして無理なのです。
そうではなく、もっと得意なことをいっぱいやってもらおうと思います。
例えば部屋の模様替えとか、力仕事とか…。
夫とはいろいろとぶつかり合いながらも、
古代の人たちのように、自然とお互いを尊重し合える関係になれたら、と思いました。
他にも男女の脳の違いが、具体的にたくさん紹介されています。
家事育児に追われるなどで、ご夫婦でケンカが増えてしまった…という方にオススメしたい一冊でした。
(途中ソフトな下ネタもはさみつつ、軽妙な語り口で読みやすい一冊です)
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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